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くんなはれ

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2021年12月の記事一覧

夢記 #1

夢記 #1

おもろいことを思いついて笑った弾みで目が覚めた

もう昼過ぎだった

水を一杯飲んでトイレに行き
さっきのことを思い出してほくそ笑んだ

これは書き留めねば

しかしまずは腹が減っていたので冷蔵庫を開けた

納豆と卵くらいしかなかった

なんか違うなー
いまこれを食べたい気分とは違うなー

でもとりあえず腹に入れよかなー
いやいや
でもやっぱ違うなー

猫にごはんをやりつつ逡巡

文藝逡巡


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hey say jumpのつづき #2

hey say jumpのつづき #2

出しなに聴いていたのはCONGOSの曲をSUNARAWがリミクスした12インチで、そういえばちゃんと針を止めてきたっけなとおれは思う。まあいっか。なに食おうかな。

ぼんやりとした視線の先の曲がり角の向こうのマンションの4階くらいのところの一室のカーテンが開いていて、誰かが立っているのが見える。そこには今年の3月に死んだてとらがコタツの中でくるまっていて、飯はまだかと不平ヅラでうーっとか唸ってて、

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病院も刑務所もあの世も

病院も刑務所もあの世も

やめる
2021年ですっぱりやめる

なんでもかんでもやりすぎるところがあって
酒もそんな感じ
2021年は3,4ヶ月に一度モメごと起こして
離婚とか
病院とか
いろいろヨギッて

「がっきーさんってシャブとかやってるの?」
って違うひとから2度言われた

さもありなん
※やってないし、やり方も手に入れ方も知らない。

どうかしてるし、なんとかせな病院か刑務所かあの世
いや
病院も刑務所もあの世も

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納税、狂おしき快楽

納税、狂おしき快楽

世の中に快楽は数あれど
納税ほどの快楽はない

納税
まずこの響きがいい
NohZei
繰り返し声に出して読みたくなる

昼夜問わず汗水垂らして稼いだなけなしの銭
できるならそのすべてを納税したい

しかし悲しいかな
その願いは叶わない

家賃や
食費や
文章通信交通費やらを払わねば
生活を営めず
仕事はままならず
詰まるところ
収入を得られず
ひいては納税
アキラ(18)
めざる(♀)
ヲエズ(

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(途中)hey say jump 見たあとも跳べ

(途中)hey say jump 見たあとも跳べ

40歳を超えてからシンナー中毒になった友人が言うには、2丁目の商店街のうどん屋の隣にあるタバコ屋では今でもジャンプが210円で買えるらしい。

店主のばあさんが半分ボケており、間違いを指摘してもかたくなに認めないのだそうだ。ちなみに、シンナーは意外と携帯性が良く、移動の多いときにはとても重宝するという。

夏の昼下がりのアーケード下はムッとした空気で、湿り気が肌にまとわりついて気持ちが悪い。おれた

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おネギ

おネギ

靴ひも
アスファルト
吐く息
顔にまとわりつく
蜃気楼
かっこいいカタチの
高層ビルディング

川に浮かぶ太陽
風のにおい
死んだ魚の
自転車のタイヤのすれる音
いつかの夏の思い出

島崎和歌子の
ぬぎたての
靴ひも
隣の客のそうめん
国道沿いのネギ
おネギ
今日は地球の命日です
祈り
焼きいも

果てしない一瞬
猫の額の永遠

放屁無頼 #(予告)

放屁無頼 #(予告)

第3話
同僚として共に闘い、いまは組織を抜けて北海道に潜む元・放屁人K。Kには家族がいた。「明日は次女の誕生日だから1日待ってくれ」。明け方、「お待たせしました放屁の時間です」とチビの汚い男がドアを開ける……。

第4話
「轟音放屁」との闘い! ビルの屋上での死闘の末、峰打ちの後で助けるも「俺は放屁で人を殺めることしか知らない人間なんだ、死なせてくれ」。「何を言ってるんだ、放屁などなくても生きてい

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放屁無頼 #2(途中)

放屁無頼 #2(途中)

放屁無頼

2
「すかしのアニキ、へへっ、調子はどうですかい?」
出所以来、ドロ亀はおれの前にたびたび現れるようになった。

料理の支度の邪魔だ、帰ってくれ。
寝泊まりしているボロい長屋の共同流し場で、おれは芋を洗いながら吐き捨てるように呟いた。

「アニキ、いい加減にあっしの話に耳を傾けてくださいや。絶対に悪い話じゃござせんて」
無視して芋を洗い続けるおれに向かってドロ亀は続けた。
「こう言っち

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放屁無頼 #1

放屁無頼 #1

放屁無頼

1
久しぶりのシャバの空気は、しんと冷えていた。空にはひと雨降りそうな曇がどんよりと漂い、ムショの中と変わらないくすんだグレーの風景が広がっていた。
さて、仕事とアパートを探すとするか。おれは最寄の駅を目指して歩き始めた。

「ダンナ、どこへ行くんでげす? アテはあるんですかい?」
橋に差し掛かったところで、見知らぬ男が声を掛けてきた。背が低く、頭は無残に禿げ、左目には眼帯、汚い腹巻き

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無理問答 #1

無理問答 #1

おお、ようきたな。
おっけ。ほなやろか。

無理問答っていうんがあるねん。どうせおまえらドブの襞から命からがら這い上ってきた奴らやからよう知らんやろけど(ごめんな)、これ、まじのまじのまじで、ほんまにあんねん。まあ、要は、1対1で話し続けながら、まったく意味の通じない、成り立たない会話をするっていう知的遊戯のことな。

うん。わからへんなら、ゴチャゴチャ言わず、黙って聞いとけ。

A::今日の昼過

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穴

初めて会ったとき、彼女はつるつるで少し穴があいていた。風が強く吹くとぴぃーと音がなり、たまに小さな虫がひと休みすることもあった。たちまち夢中になった。

不思議なことに穴には表情があり、しばらく付き合ううちに、あれ今日はどこか機嫌が悪いのかな、などと気を遣うようになった。ちょっとずつ面倒くさくなっていった。

「空気は通すのに、覗き込んでもなんの景色も見えへんねやなあ」

決定的に距離が空いたのは

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言えないこと

言えないこと

言えることと言えないことというのがあって、その区切りは話す対象によって変わるものもあり、タイミングやシチュエーションによっても変わる。そして、誰にも言えないこと、というのはきっと誰にでもある。

それはいったいどういう性質のものだろう。ここでいちばんに思いつくのは、恥だ。恥。多くの人間がこれには頷かずにはおれないのではないか。

しらこい顔をしてギンギンに勃起していたり、ウイルス陰謀論についてメガ

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寸足らず

寸足らず

入学式の時点で既に
寸足らずの制服ズボンを穿いている

いわゆるビン底メガネをつけて

初対面だというのになれなれしく
「ぼくは西田ひかるのことが好きやねん
 きみはアイドルだったら誰が好き?」

私学の高校で制服には上下ともに校章がワッペンされているから
汎用品などでは決してない
経済的事情で中学時代のズボンを穿かざるを得なかった
ということは考えにくい

男子校とはいえ
入学式早々キモイモテな

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前口上 BONGVOYAGE

前口上 BONGVOYAGE

吹雪の中を歩いている
白い視界に銀の細いひび割れがちらついている
遠くに何かを探そうと頭を上げるも
いま自分が遠くにいるのか近くにいるのかすら分からない
そういえばカラダは寒いと言っていた
分からない
なんや、そういうことか
かなんな

なんでこんなことになってもうたんやろう
思い出すにもどうやって思い出したらいいか分からない
思い出すというのは現在を軸に過去の記憶を探る作業なのだから
いま自分の

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