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くんなはれ

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殺すな

殺すなというときそれは誰かを殺すなというとともに自分を殺すな魂を殺すなともいっている殺すな殺すな殺すな殺すな殺すな

おしっこを我慢してるときの顔

おしっこを我慢してるときの顔

どうやらおれは

アタマがおかしい

タバコをはさんだ指に

じんじんと血が巡る

風はなく

影もなく

耳をつんざく

音がある

そしておれは

おしっこを我慢してるときのような顔で

口を開けて

よろめいている

あはははは

ははははは

ん?

なに?

こっち見んな

 

 

その日、おれは山をおりていた。透明のビニール袋にカレーのルーを入れて。縁日ですくった金魚の要領で。カレ

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気分はホットスナック

気分はホットスナック

ホットスナックを注文したら、「今
ちょうど揚げてるところですの
で、すこしお待ちいただけたら揚
げたてをご提供できますよ」と言
われ、これはありがたいとお言葉
に甘え、レジのナナメ前に立って
待つことにしたのだけど、ランチ
タイムだったこともあって客がど
んどん訪れ、レジは大行列、店員
は大わらわ、そして私は手持ち無
沙汰。レジに並んでる客は、もし
かすると、中途半端な場所で後ろ
手を組んで店員を

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だからな

だからな

だからな

今、こうやって喫茶店で珈琲飲んで、タバコ吸ってるあいだもな

ずっとうんこきばってんねん

今も

最後にトイレでパンツ脱ぐまでがうんこやねん

デリケ

デリケ

世界にたったひとり

置いてけぼりにされ

澄み切った青に包まれて

時間さえ動かなくなった朝

 

欄干のまにまにきらめく川面

ゆらゆらと浮いては沈むホコリ

歪んだ歩道に落ちるあいまいなビルの影

 

なにも語らない風景のなかに

音もなく

わたしは融け出し

記憶は漂白されていく

 

残るのは

ただひとつ

デリケートゾーンの

かゆみだけ

 

 

 

焼けたアスファル

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よみのくに

よみのくに

田んぼの蛙の声にまみれ、読まれた言葉がある

赤身の肉を秤に乗せ、読まれた言葉がある

ニチイの駐車場で原付をキックでかけようと、読まれた言葉がある

腐ったどぶ川からザリを引き揚げ、読まれた言葉がある

旗持ちになったことを土手のうえで誇り、読まれた言葉がある

古川橋のトポスの散髪屋でメリケンサックをはめ、読まれた言葉がある

 

あんとき、あそこに置きざりにした、

まだ読まれていない言葉

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名無し

名無し

その店についたのは13時ごろだったと思う。
シンプルながらも清潔で感じのいい柄のあしらわれた暖簾をくぐり、
引き戸を開けると、若い店員がやってきて、
「すみません、いま満席なんですよ」と、眉毛をハの字にした。
リーフでも、デンタルでもなく、カタカナの「ハ」である。
縁がなかったのだ、と背を向けてもよかったのだが、
何分、感じのいい店だったので、
なるほど、では、のちほど改めて窺うことにしようではな

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ソフトキャンディー

ソフトキャンディー

うちのベランダはまあまあ広いので、これをなんとかして面白く活用する手立てはないかと常々考えていたのだが、つい先ほど、コンビニのソフトキャンディーコーナーにしゃがみ込み、グレープフルーツ味とミックスジュース味の原材料表示を子細に見比べているとき、ひらめいた。
 
露天風呂をつくれはしないだろうか。浴槽となる入れ物さえあれば、そこに湯を張ればよい。焼いた石を適宜放り込めば、追い炊きのような機能を付加す

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肘窩

肘窩

肘の反対側の脇の部分に黒い出来物ができて、
これが大きくなっていって死ぬのだろう。
そう思った。
 
2、3日で消えた。

トリアーのアンチクライストを見た。
途中で寝た。

調べたところ、肘の反対側の部分は、(ちゅうか)と呼ぶらしい。
 
明くる日、駅に向かう階段の手前で、
こちらに向かって歩いてくる中年男性と
進行ルートがどうやらぴったり重なっていることに気づき、
このまま進むとぶつかりそうな

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ホテルカリフォルニア

ホテルカリフォルニア

正直、困っています。
このハチャメチャな現実を前に、
何を書いたらよいかわからない、というか、
書いてるそばからズルムケで、
だから、台所でちょっと踊ってみたり、
変換ミスによる誤字をじつは期待してしまったり。
 
コトバはいろいろ浮かぶのやけれども、
いやな汗をかかせる、つくり笑いも浮かんできて、
結局、いきつくところは諦観、倦怠感、もうアカン。
確かにその存在を感じてはいるのに、
そっちだけは

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額縁を持って街に立つ

額縁を持って街に立つ

額縁のふちだけをかかげて、街に立つ。
どだい、切り取った矢先に
反対側からおれも切り取られる寸法やから、
寝起きのままの、むくんだ眼(マナコ)で、
誰にやらされてる訳でもないのに、
やらされてますねん、かなんわあ、
というふうな表情をこさえ、
ため息もつきつつ、街に立つ。
 
額縁のふちだけをかかげて、街に立つ。
なんのために?
なんやったっけ?
なんでもない平日昼間の商店街は、
にもかかわらずエ

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些末な論考 #1

些末な論考 #1

便器の蓋をさっと投げるように掬い上げ、すぐに身を翻して便座に腰を下ろそうとするも、掬い上げる勢いが強すぎたために蓋が後方のタンクに当たって跳ね返り、あらためて便座の上に戻りつつあったその先端と、私の尻が鋭角的に激突したことにより、ちょうど中腰になった頃合いだったのだが、意識していたのと反対側すなわち前方に押し出される力がおのずと働き、ズボンを膝まで下ろしているという踏ん張りの効かない体勢だったこと

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サマーマッドネス

サマーマッドネス

 

居心地のいい場所にいたい。

自分のためになど、ならなくていい。

のどが痛くなるほど甘ったるい

居心地をむさぼりたい。

 

だれにも文句は言わせない。

指をさせ。

笑えばいい。

目をつむったまま

この居心地に埋もれていたい。

 

いやな予感だけはよく当たる。

どうせ、ずっとここには居られない。

 

そんで、ここで、

SUMMER MADNESSが、かかる。

シン

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UFOを呼んでいる

UFOを呼んでいる

まあ しかし
かなんな しかし

気付けば
また
だいじな試験会場に
分度器だけを持って来ている

暑いさなかに
青い夜中に
時のまにまに
えりえりれまさばくたに

さて
ご懸念の
例の中年男性は
しきりに
アレをほじくり出しては
こけつまろびつ
少年のような瞳を潤ませ
ツェッペリンの移民の歌を
ヨーデル風にアレンジして
歌っている

天を仰いで
まあまあの声量で

ふざけているのではないことは

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