DIIK

X(Twitter)で詩、歌詞を書いています。 最近、Xが信用ならんので、Noteへお引っ越し作業してるところです。 ショートショートや童話、イラストもかきます。 物書きさん、よろしくお願いします。

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最近の記事

BREAK the HOURGLASS

ぼんやりとしか覚えていない部屋の中 日常の風景だったはず 砂時計をひっくり返す 何か言う あなたの口元が音もなく動く 何も思い出せないまま 記憶の箱にカギをかけた 結局 誰と居てもそう 僕は僕を殺して 見せかけだけの居場所を作る 寂しいよ ありのままを受け入れてくれることはなくて 哀しいよ 弱さを見せられることもなくて 孤独 焦燥 絶望 猜疑 僕の心を削っていく そう このまま闇の中で目を閉じて そう このまま無の中で耳を澄まして 深く 深く 堕ちていく   暗く 暗く 融け

    • ホントにホントにもしもの話

      ホントにホントにもしもの話 わたしが記憶を失くして 子供に戻ったなら 君はどうする? ホントにホントに夢物語 君の好みに育てることも 監禁して君以外を知らずにいることもできるのに わたしを自由に育てると言った 今好きなもの、新たに好きになるもの 全部好きで良くて 今怖いもの、わたしを傷つけるものは 新しい人生には無くて トラウマも消えない傷もない人生をって そのまま誰かと幸せになるのを見送るって そう言ったね それじゃあ、君が寂しいよとわたしは泣いたけど 君はわたしが幸せなら

      • 喪失

        生温い風が僕の傍を吹き抜ける いなくなった体温を思い出させるかのように 離れていた時間は 僕らを別つには十分すぎた 僕の大切な一部だったはずなのに どうしてだろう 今は離れていても何も思わない 哀しみも 苦しみも 離れてすぐは あんなにも君を求めたのに 君の味も匂いもまだここに残っていたのに ああ 無情にも 時の流れは傷を癒していく まだ思い出すと疼くけれど それも次第に消えゆくだろう まだ暑さを含む日光(ひかり)が影をつくる 繋いでいた指先がもうないと知らせるかのように

        • 「大丈夫」

          「大丈夫」 聞かれて君は強がるの 「大丈夫」 その言葉にジワリと首を絞められていくの 「大丈夫」 言い聞かせて気丈にふるまうの 強引に押し付けられた「大丈夫」が 君に形ばかりの強さを求める 押しつぶされて 神経をすり減らしていく たった一言 「大丈夫じゃない」が言えないで 誰か気付いて いやだ 放っておいて 相反する感情が交差する 君の中で響くどこか不気味な協和音 やるせない恐怖だけが募る 君は 最後の 息を 吐き出した 「大丈夫」 ためらう口元 無理に笑みを浮かべて 「大

          playeder

          僕の中に僕はいない 君の中に君はいない それが事実 他人の中に僕がいて 友達の中に君がいる そういう設定 名前という識別番号 学校というステージ 成績というレアリティに 金というHP そういう世界 画面の外から見てる視線 プレイヤーの指先とつながった行動 自意を持たないセリフに 好感度を上げるべく選ばれるYes or No 経験値稼ぎの巡回と 上がっていくレベル 進化していく体 そういう決まり 僕の世界がそういうものならば 君の世界もそうなのだろうか 僕の行動がプログラム

          干渉

          訳のわからない僕の中 複雑怪奇な思考回路はショート寸前 怒りも涙もあふれ出しそうで でも見える景色は干からびた土色の世界 雲一つないキレイな空は錆びた赤色で 僕の脳を赤く染める さぁ 欲にまみれた愚者(ぐしゃ)たちが 一本の糸に群がって登っていく 僕は欲に飲み込まれないよう ただただ 俯いて 愚者たちをやり過ごすけど 光源のない明るい視界には何の影もなくて 自分の存在が また不確かになっていく 手を突き上げても 足を投げ出しても 身を投じても 平面な世界には何も影響しない

          In mine

          あるところに妖精たちが住んでいました。 純粋な白色の妖精、 優しい桃色の妖精、 情熱的な朱色の妖精、 元気な橙色の妖精、 幼い黄色の妖精、 素直な黄緑色の妖精、 穏やかな翠色の妖精、 自由な空色の妖精、 知的な蒼色の妖精、 寂しがりな紫色の妖精、 冷酷な黒色の妖精 バラバラな性質を互いに補い合って、世界を創り上げていました。 ある日のこと、世界に大きな怪物が現れました。怪物は次々と街を破壊していきます。世界は混沌に飲み込まれました。妖精たちは世界を守ろうと協力します。

          ENPTY

          ほしぃ ほしぃ イバショ が ほしぃ また 落涙して 独りで ワラゥ 誰も 僕なんか いらなぃ 誰も 僕なんか いらなぃ イバショ ぃばしょ 居場所 異場所 やっぱり ここも 異場所 だった やっぱり ここも 居場所 じゃなぃ 安心 なんて 知り得ない 不安 ばっか 積もってぃく どぉして どぉして どぉして それは 僕が 望まなかった から       否 それは 僕が 望まれなかった から 望まれなかった から 望まれなかった から 望まれなかった のに 産まれた から

          人の形

          人間味なんてない僕は 死にたいのに笑っていられる オートマ人形 形ばかりの愛情と 機械仕掛けの生命(いのち)をもって 人間の世界に流されていく 心の代わりに歯車を埋め込んで 口角を吊り上げる 感情の代わりに油をさして 透明な液体を流す ネジを巻いたなら ほら いつもの動きで 関節を軋ませながら歩きだす 僕らはオートマ人形 機械仕掛けの人形さ 僕らはオートマ人形 胸の奥で歯車が回る人形さ 考えることなんてできない僕は 本能なんてないのに動き続ける 操り人形 手足を動かす生命線

          御伽

          感情に言葉を与えていく 一つ一つ丁寧に それを理解できるように それを感じられるように 涙の意味を捉えていく 一つ一つゆっくりと それを理解できるように それを感じられるように 頭の中 渦巻くものに形を与えていく それを整理するように それをしまっておけるように 揺れた心も 涙の跡も ぐるぐる回る思考の果てにたどりつく 結論はいつも決まっている 僕にできることなんて限られているから 感情を持て余しても 涙を流しても それらは無意味に過ぎ去っていく 結果はいつも決まっている 僕

          朽ち木

          最後の希望 生きる意味 潰えた今 もう何も望まない とっくにわかっていた こうなることは 最初から何もなかった 何もなかったから 受け取るはずだった愛情も 無条件にあるべき安心も 何もかも 一緒にいよう そう言った人も 何か与えようとした人も 上手く受け取れない私は その人までも傷付ける ただ暗鬱に 産まれてきたことを恨んで 生きることを放棄した 何も持たない何かになりたい 誰にも影響されず 誰にも影響せず 朽ちてしまった枯れ木のように 誰にも知られず 眠りにつくの 生きて

          タカラモノ

          僕はずっと祈ってた 君が早く死にますようにと 君の代わりに背負うものは大きすぎて 君の代わりを演じると嫌なことばかりで 引き受けた自分を何回も何万回も恨んだ 全て 早く終わって欲しいと そればっかりだった   何回も君を殺そうとして 失敗して 僕すらも生きたいのかわからなくなって 心中も試したね でも、君が苦しいって泣くから 君が僕に助けを求めるから 僕はやっぱり君を助けてしまう 意気地ない僕はまだ生にしがみついてる   それでも やっぱり 気持ち悪いんだ この体が 触れる手

          タカラモノ

          三者三様

          死に憧れる少女は 心を殺す悪魔と出逢った オルゴールを鳴らすと悪魔が囁く 今宵はいかがいたしましょう 金属が奏でる音色と共に奪われていく命たち 少女は嗤いながら血の涙を流す 最後に捧げられるのは無垢で残酷な少女の命 悪魔に囚われた少女の魂は透明なまま深い闇の中で眠る   生に憧れる少年は 命を作る天使と出逢った オルガンを搔くと天使が微笑む 今宵はいかがいたしましょう 鍵盤が揺らす空気と共に息吹く命たち 少年は笑いながら自分を削っていく 最後に生まれたのは柔らかく小さな新しい

          三者三様

          世界の消滅

          「残り24時間で、世界は消滅することになりました」 あぁ… やっと認められた。 良き 終末を迎えてこそ 人は完成するのです。師であるドクターの意思を引き継ぎ、今ここにようやく審判の時を迎える。慌てふためく人類の姿を俯瞰しながら 珈琲を飲む。 あぁ…私は神に等しい力を手に入れた。 高揚で手が震える。 スイッチを落としてしまわぬよう そっと両手で包み込む。 しかし、なんと愚かなことだろう。 悠然と過ごす動物たちとパニックに陥る人間たち。 必死に生き残る術を探す者。自棄を起こして

          世界の消滅

          相造

          一緒にさ、作ろうよ 僕らは神にはなれないけど 神の真似事ならできるでしょ? 神に創造されたものの想像で出来ていくワークス 決して神に認められない作品たち でも一緒なら作り続けられる 愛しい相手を造るように 愛しい互いをコピーするように 神の創造を凌駕するくらい 神が想像も出来ないものを 一緒にさ、作ろうよ 互いの命を削り合って 僕らを永遠に残せるように From

          ならば、せめて

          無駄に思える出会いも 記憶から消してしまいたい出来事も 今につながる布石だから 信じて 今までの自分を 持つ知識を武器にして 願って これからの未来を 得た経験を糧にして どれだけ絶望しようとも まだ生き続けなければいけないのなら 強くなって 誰よりも強く 誰にも傷付けられないように 優しくなって 誰よりも優しく 誰ももう傷付けないように ねぇ 誰かからもらった言葉も 誰かへ贈った言葉も ここへ続く物語になるから 変わらないでいて 素直なままで その感情を大切にして 語り続

          ならば、せめて