ホントにホントにもしもの話
ホントにホントにもしもの話
わたしが記憶を失くして 子供に戻ったなら
君はどうする?
ホントにホントに夢物語
君の好みに育てることも
監禁して君以外を知らずにいることもできるのに
わたしを自由に育てると言った
今好きなもの、新たに好きになるもの 全部好きで良くて
今怖いもの、わたしを傷つけるものは 新しい人生には無くて
トラウマも消えない傷もない人生をって
そのまま誰かと幸せになるのを見送るって
そう言ったね
それじゃあ、君が寂しいよとわたしは泣いたけど
君はわたしが幸せならいいと
たまに会いに来てくれればいいと
わたしを抱いて眠る
ホントのホントにもしもの話
わたしが今のままで 記憶喪失になったなら
君はどうする?
ホントのホントに例えばの話
君のこともわからないで 全く何もできないで
わたしを騙すことも簡単 わたしを捨てることも簡単
なのに君はずっと一緒に居ると言った
今までと変わらないって
わからないことは全部教えるし
できないことも全部手伝ってあげる
だから今までの嫌なことは全部忘れたままで幸せでいよう
そういったね
それじゃあ、わたしは君の負担にしかならないよって
迷惑はかけたくないよって言ったけど
君はわたしと一緒に居るだけでいいと
辛い記憶がなくなったのならそれでいいと
髪を撫でながら微笑む
ホントにホントにもしもの話
わたしが目を覚まさなくなったら 意識もなくて動けなくなったら
君はどうする?
ホントにホントに最後かもしれないお話
目覚める可能性は限りなく低くて
生命維持のためだけに時間が溶けていく
そんな状態でも君はずっと一緒に居ると言った
いつまでも見守り続けると言った
毎日声をかけて 毎日体をふいて
毎日手を繋いで 一緒に眠るって
だから最後に一言だけ声をかけてね
そう言ったね
それじゃあ、君はずっと独りぼっちだよ
寂しくて壊れちゃうよって言ったけど
最後に声が聴けるかもしれないなら
それまでずっと待ってるって
手を繋いで口づける
わたし、知らなかったの
これが「愛」なんだね
ごめんね、返し方がわからないの
でも、君がわたしを「愛」してくれる限り
ずっと一緒に居るって約束するね