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くらしのともしび

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病にあかりを灯すこと
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生死の別をこえて

生死の別をこえて

生きているときよりも
ちかくに感じることを

死んでしまってからも
ことばの伝わることを

ふしぎに思うだろうか
それが自然であるのは

あらゆる人は死なない
ことばは音に消えない

形をかえて生きつづけ
黙してなお伝わるもの

在ることのたしかさを
そのふしぎをこそ想え

***

私を迎えにいこう

私を迎えにいこう

窓から光が入り
真っ白な診察室
わたしは自分を
天井から眺めて

稀少難病の宣告
将来の延命治療
一人で聞くには
重すぎたろうか

長期入院と離職
手術と身体障害
たくさんの人に
助けられたから

白い壁に囲まれ
留まるわたしを
きっと大丈夫と
迎えにいきたい

***

きずは希望を秘め

きずは希望を秘め

わたしの体にある
手術のきずあとが
病からの癒やしを
表しているように

癒やしだけでなく
それにかかわった
ひとの優しさをも
含んでいるように

きずというものは
痛みでおわらない
そのさきに確かな
希望をうちに秘め

わたしは痛みから
光に満ちあふれる
そのあたたかさを
ひとに伝えるため

***

あなたの過去の傷を
神さまがどのように
美しく創り変えたか
ひととわかちあって

まるでパーテ

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つらいときの祈り

つらいときの祈り

からだがつらいときは

わたしのこの苦しさを

神さまにささげるので

なにか良いことのため

用いてくださいと祈る

とこころがやすらぐよ

***

わたしの慰めとなった
片柳神父さまのことば

それからこちらの本を
お守りのように本棚に

🕊

いのちはきえない

いのちはきえない

からだが  こきゅうをやめるとき

いのちはおしまい  だとおもう?

おわると  あたらしくはじまって

つづいていくから  だいじょうぶ

そう!いのちは  えいえんだから

いまは  からだをいたわりながら

やすむことを  ゆるせますように

いのりながら  くらせますように

〜 11がつ11にちのよるに 〜

🌿🌙

みつめてしまうと
つれさられるから

さけざるをえない
むかしのきおくに

ようやくいまなら
みみをすませそう

こころのふしぎと
じかんのいやしと

🌿🌙

おだやかなよるを
おすごしください

まかれた祝福の種

まかれた祝福の種

苦 し み は
喜 び の 種

暗 や み の
涙 を 吸 い

明 る み へ
芽 を 吹 く

特 べ つ な
祝 福 の 種

***

以下のことばから
インスピレーションを受けて

🌱

***

ふたりの父とのおわかれと
いのちにかかわる病という

ふたつの共通点のおかげで
なんだか近くに感じている

\YouTuber のミミポポさん/

こころのもちかたについて
質問したらこた

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ひとの旅の道のり

ひとの旅の道のり

からだを脱いで
たましいの光で
地につもる雪を
まばゆく照らし

ひととき受ける
病のくるしみは
天に生れかわる
ための通りみち

あなたにつづき
わたしの時まで
徐に明かされる
ひとのたどる旅

地の暗がりにも
仄かにただよう
ひとすじの光を
のこせるように

いのちにやすらう

いのちにやすらう

わたしが動けないときにも

たましいの成長はやまない

とまったからだを糧にして

あらたな学びに入るだろう

わたしが時間の中にいても

たましいは捉われないから

すべて在るままをゆるして

いのちのはたらきに休らう

***

そこに留まり時間をかけて
癒やされること—成長とは
時にそのように見えるもの

(わたしの訳)

🕊

すべて救いのため

すべて救いのため

いたみやくるしみが

わたしたちを煩わせ

暗やみにおちいらせ

光を忘れさせるとき

気づかれずにあった

わたしたちの心の奥

見えぬものが癒され

なぐさめられるよう

再び光かがやくよう

全てが救いのために

わたしたちを訪れる

ことを思い出したい

🕊

ゆずりあう暮らし

ゆずりあう暮らし

はじめのころは病気と
体をゆずりあっていて

いつしかそこにお薬の
副作用もなかまに入り

やがて体だけではなく
こころも含まれました



この暮らしにも慣れて
今あらためて祈るのは

わたしと病気とお薬の
三人でゆずりあいつつ

わたしの体とこころを
共に生きられるように

***

\発症したころのお祈り/

いたみを浄化する

いたみを浄化する

わたしはこの
痛みをつつんで
ひととき溶けあう

ありがとうの
こころを伝えて
記憶を癒やしたら

光をまとわせ
空へ解きはなつ
明けわたすように

痛みの記憶が
わたしを通して
浄められるように

***

祈りは対話
私たちは愛し
神さまに愛され

どこへ行っても
私たちは導かれる
心に住まう神さまに

祈りに満たされつつ
私たちの捧げるものは
神さまの恵みに開かれる

(わたしの自由訳)

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一歩ずつ導かれて

一歩ずつ導かれて

すすんでゆく病をかかえて
はたらきつづけるわたしに
示されたみ言葉はいましめ

人の命は財産によって
どうすることもできない
(ルカによる福音書 12:15)

それでもしごとをやめたら
暮らせなくなるおそれから
止まりかたを知らなかった



からだを病にむしばまれて
しごとをはなれたわたしに
示されたみ言葉はいざない

私のところへ来て飲みなさい
その人から生きた水が流れ出る
(ヨハネによる

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すべて祝福になる

すべて祝福になる

身体障害がみとめられたときに
からだには制限がついていても

こころにすみついていた障害が
しずかに取りはらわれていった



わたしができないとおもうこと
それはあたまの中のつくりもの

からだにまといついた不自由が
こころを自由へとひらいていく



進行性の難病はかわることなく
わたしのいのちを削っていても

おおきないのちは減ることなく
かがやきを解きはなっていった



うしなった

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