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【自己紹介】雑木の庭づくりは、渓流釣りが教えてくれた(雑木の庭師/大島裕)
はじめまして。造園会社「大宏園」代表、「雑木の庭師」大島裕です。
42年間、全国で500件以上、自然を感じられる庭を造り続けてきました。
「雑木の庭ってどんな庭?」と思う方も多いと思います。
私の雑木の庭づくりでかかせないのは趣味の渓流釣りで学んだ自然のルール。庭づくりは、自然が教えてくれました。
「雑木の庭」は、山に生えているような木々や草花を使ったお庭です。都市に暮らしながら、自然を感じられるのが特徴です。
今回は、自己紹介を兼ねて、もう少し深ぼって、自然が教えてくれたデザインや、「雑木の庭」の特徴、庭に取り入れることによって生まれる味わいについて書いてみたいと思います。
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大宏園
大島裕が代表を務める大宏園(神奈川県川崎市)では、1982(昭和57年)に設立してから今まで、日本全国500件以上で、日本の風土に合った庭づくりを行っています。テレビ東京 「TVチャンピオン」「ガーデニング王選手権優勝、NHK 「趣味悠々」「とびっきりガーデニング自然流 AtoZ」等
すべてに意味がなければデザインとは言えない
庭に雑木がある最大の楽しみは、季節の変化を感じさせてくれるところです。また、雑木には、夏は緑陰をつくって涼しくしてくれ、冬は葉が落ち、日差しを取り入れるという効果もあります。「雑木の庭」と言っても、その解釈は人それぞれ。里山みたいな庭をつくる人もいれば、高原のような庭をつくる人もいます。
私の場合、釣りを通じて頭に刻み込まれた自然の景観が、庭づくりの財産です。私が庭に植える木の種類、樹形、配置、すべてのデザインに意味があります。
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釣りは伊豆がホームグラウンドです。何十年も通っているので、目隠しされて、おろされてもどの川か一瞬でわかるほど知り尽くしています。伊豆の川は優しくて、たおやかな感じなんです。
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沢をのぼって山へ分け入っていくのは、まさにわくわくする瞬感です。3月、日差しがさんさんと降り注ぐなか、梅の香りをかぎながらの里山釣りもいいし、秋には、マンジュシャゲ(ヒガンバナ)を見ながらの釣りも味わいのあるものです。
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釣りから学んだことは、いっぱいありすぎます。流れひとつとっても、石の配置、苔の生え方、木の生え方もみんな自然から学びました。川は最初が細くて、海に向かってだんだん川幅が広くなる。だから、はじめは大きな岩がごろご ろしていて、海に近いほど削られて小さな砂利になっていく。
川の流れがぶつかる場所をアウトサイドベントといって、魚がいるところなんですが、一番深くなっています。なぜかというと流れがあたって、川底を削るから。だから、そこには川にかぶるようにせり出す石をつかうし、その向かい側の流れがおだやかな方には寝ているような平らな石を使う。川の曲線は、ちゃんと意味があるんです。
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木の生え方もそう。山のてっぺんに生えてる木はまっすぐだけど、斜面に生えている木は横に寝ている。太陽の光を少しでもうけようとそう枝葉が伸びるのです。川もそうです。川の両脇に生えている木がまっすぐなのはおかしい。川に向かってせり出すように生えています。 釣りを通じてを五感で自然を覚えたことは、雑木の庭づくりにおいて、私の財産になっています。
私の庭づくりでは、まず、最初に木を植えます。窓から眺めるためのもの、目隠しのためのもの、その庭のシンボルとなるもの、一本一本の配置にちゃんと意味があります。
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その木をよけるように園路をつくっていけば、自然と曲線になる。すべて必然なんです。頭でっかちのデザインでつくった曲線はどこか不自然なものです。私のつくった庭の園路を歩くと、森の中を散策しているような気持ちになると思います。
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庭の起源は、宗教的な場所だと思うんです。神様がいるみたいな場所、大きな自然を小さく凝縮した場所です。 神様が降りてくる庭のことをアイヌ語でカムイミンタラと言います。私が好きな北海道にある大雪山のタカネガハラもそのひとつですが、森林限界の湿原で、ヒグマが出るようなところです。だから、庭はちょっと非日常な部分があった方がいいと思います。
私がつくった庭が完成して、最初に見たお客さまから、「うちの庭じゃないみたい!」ていう感想をいただくことが多いんです。非日常の中に癒しを感じていただけたら、これ以上の幸せはありません。
noteで伝えたいテーマ
庭づくりをしていて感じること
自然から学んだこと
職人としてのこだわり
庭づくりのヒントや注意点
木や花の特性やおすすめの使い方
実例紹介
メディア掲載
ご連絡先
大宏園
044-975-1939
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