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ブラジル文学を感性で読み進める「ソフィアの災難」

<文学(157歩目)>
南米文学として取り付くも、頭で考えるよりも身を委ねる方が早い。熱帯の湿度よりも、欧州的な光の濃淡を感じる作品が「ソフィアの災難」でした。不思議な読後感です。

ソフィアの災難
クラリッセ・リスペクトル (著), 福嶋 伸洋 (翻訳), 武田 千香 (翻訳)
河出書房新社

「157歩目」は、クラリッセ・リスペクトルさんはラテンアメリカ文学の代表の一人ですが、ラテンアメリカ文学の先入観を排して、率直に身を委ねる方が乗れると思った作品です。

ラテンアメリカ文学に特有な感覚があまりない。読み進めると、何となくロシア東欧の文学のテイストもある。

そして、熱帯なのだが都会的で乾いた感じもする。
価値観や世界観の急展開はブラジル文学らしいと感じるも、先入観抜きに楽しむと急な展開で伝えたいことが見える作品だと感じました。

洗練と素朴、愛と憎しみ、教養と無知、上流社会と下流社会、色々なものの対峙が流れる様に伝わってくる作品です。

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