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hirahiranote
象から学ぶ品の良いユーモア「象の旅」
<文学(206歩目)>
ジョゼ・サラマーゴさん、三冊目ですが、一番読みやすくてシニカルだけど暖かいユーモアがとてもいい作品です。
象の旅
ジョゼ・サラマーゴ (著), 木下眞穂 (翻訳)
書肆侃侃房
「206歩目」は、ジョゼ・サラマーゴさんの作品(まだ2冊しか読んでいない)の中でも特に読後感がいい作品でした。
シニカルでそれで暖かい。ユーモアがカッコイイです。
「だれも死なない日 河出書房新社」でジョゼ・サラマーゴさんの世界に。
その後、「見ること 河出書房新社」も楽しめた。
この本は、ジョゼ・サラマーゴさんの作品だったこと。そして、カバーが気に入りました。
なんか、ふと「ユーモラス」に感じました。
お話は史実の世界からインスピレーションを得ての作品。いつものように、読みずらい文体ですが、読み進めるとやはり面白い。
リスボンからウィーンまで、貢物として象が歩いてウィーンに向かう。
献上なので、取り巻きも大勢で真剣。
そこでの象のソロモンと従者のスブッロがユーモラスで皮肉もたっぷり。
インドからはるばるやってきた、ソロモンの心境はいかばかりかと思う。
周囲の人間が慌てれば慌てるほど、泰然としたソロモンとの対比がクスリと笑えてしまう。
この道中も面白いが、最後の箇所には面白さと清涼感があって、これは面白いと思いました。
今まで読んだ「白の闇」「見ること」よりも、シンプルに面白いです。
それにしても、最近は書肆侃侃房さんに感動です。
興味ぶかい、上質な本と出合えてありがとうございます。
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