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『メリー・ポピンズ』 スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャスな映画と、カウンター・カルチャーとしてのメリー・ポピンズ
『メリー・ポピンズ』(1964年/ロバート・スティーヴンソン) 【あらすじ】 空からメリー・ポピンズが降りて来る 星10。いつ何度観ても圧倒的に素晴らしすぎる、愛すべき大切な一本。 とにかく「映画が喜んでいる」という楽しさでみなぎっている。ほとんどドラッグ的な幸福感の連べ打ち。ジュリー・アンドリュースは生きて歌って踊る「幸福」そのもの。ウルトラナイスガイの我らがディック・ヴァン・ダイクは、彼が楽しそうに思い切り踊っているだけで、涙が出るような感動が湧き上がる。本作が名作
『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』 モノは買うな!作れ!そして家族も作れ!という超過激クリエイト主義の怪作
『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』(2023年/小中和哉) 【あらすじ】 ミッドサマーみたいな村で娘がお母さんへのプレゼントを熟考する 激DIY創作推奨映画かつ反資本主義映画。でありながら、ほとんど宗教的とも揶揄できるファミリー大賛美映画でもある。クライマックスなんか統一教会かよと感じた(褒めています)。結婚最高、夫婦最高、家庭最高、親最高、子は親を崇めよ、そんな思想で埋め尽くされたシルバニア村は必ず「二人身」以上のコミュニティとして機能していて、夫
『哀れなるものたち』 個人主義万歳! 自由意志万歳!な作品をランティモスが撮ると、ガールズ・フランケンシュタイン映画になる奇特性
『哀れなるものたち』(2023/ヨルゴス・ランティモス) 【あらすじ】 わたしのからだの使い方を誰にも決めさせない 男性社会が作り上げた善も悪も含めたルールや社会構造に対して、女性が介入してくることで、その「正義」あるいは「自由意志」でそれらをかき乱す、カオスにかき乱す、そして次の段階へと歩んでいく、そんな強さがみなぎっている。 そして、それは性差を超越しながら、「自分」の肉体をもって「自分」を取り戻すまでの「冒険」の物語で、その主人公・ベラの生き様にはアッパレ!という想