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今日見つけた本&読んでる本#11 本日はカフカと読書と藤子・F・不二雄の話、そしてやっぱり短歌にまみれています。

こんにちは! 生きづらい社会の中で、心がスッとラクになる「言葉のお守り」をお届けするつくだです。今日も積ん読人生を歩みつつ、パソコンに向かって短歌を書いてます。

さて、今週もわたしの「ほしい本リスト」にはたくさん本が追加されました。その中から、3冊ご紹介していきます。


いま読みたい本

まず一冊目はこちら!

カフカは好きで、何度か記事を書いています。短篇は好きなのですが、長編は手つかず。特に城は未完の作品ということで、読んでいなかったのです。しかし「最新の史的批判版にもとづく解像度の高い決定訳」で読みやすいとのことで、読んでみようかなと思いました。

ちなみにこんなお話しです。

ある冬の夜ふけ、測量士Kは深い雪のなかに横たわる村に到着する。城から依頼された仕事だったが、城に近づこうにもいっこうにたどり着けず、役所の対応に振りまわされてしまう……。絶望せず、へこたれない測量士Kの奇妙な、喜劇的ともいえる日常のリアルを描いたカフカ最後の未完の長編

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古典新訳文庫はパッケージが素敵で、しかも作品も「これを翻訳してくれたんだ!」という作品が多いので、個人的に応援しています。

そしてもう一冊はこちら。

前回、永井荷風の断腸亭日乗をご紹介した際に、当時の読書状況について調べたことがありました。そして、読書人口が増加したのは、大正デモクラシーを受けて識字率も高まり、人々の「知りたい欲求」が高まったからだということを知りました。

そこで近代の読書文化に興味を持って、何か本がないかなと調べていたところ見つけたのがこの本です。

日本人はなぜ、いつ、「読者」になったのか? そして何を、どのように、読んできたのか?
出版資本と鉄道による中央活字メディアの全国流通、旅行読者の全国移動、新聞縦覧所と図書館という読書装置の全国普及――官・民によるこれら三つの全国的要素の融合から、明治期に活字メディアを日常的に読む習慣を身につけた国民、すなわち「読書国民」が誕生してくる過程を、出版文化研究の第一人者が活写。私たちの読書生活の起源がここにある!

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さらに調べてみると、日本の庶民の読者文化の原点は江戸時代にあるようなので、本書を読んでから蔦屋重三郎の本でも読もうと考えています。

そして3冊目は、こちら。

国民的漫画家、藤子・F・不二雄先生のSF短篇集です。実はまだ読んだことがなかったのですが、小説家の八神 夜宵さんのnoteで知り、読みたくなって購入しました。

発売当初、SFマガジンでも特集されていたので気になってはいたのです。
それから2年が過ぎ、八神さんの「全ての作品は、私が小学生の頃に出会い、少なくても今までに5~6回は通読した作品ばかりですが、大人になってなお、色褪せた感じが全くなく、ページを繰るたびに新たな発見と驚きを与えてくれます。」という言葉に引かれて、1巻目を読みはじめたところですが、実に素晴らしい。

本書の編集担当者さんは、Amazonにこんな紹介文を載せています。

「このシリーズを読めば、SF短編全作品が読める!」というコンセプトで、装いも新たに編集しました。一般的な青年系コミックスと同じB6判、ボリュームは各巻約300P前後と、読みやすくも読みごたえがある構成を心掛けています。
今回、全作品を「異色SFシリーズ」と「少年SFシリーズ」とに分け、概ね発表順に収録。また、第7巻以外の巻末には藤子・F・不二雄先生のエッセイを巻末に収録することで、先生の発想の変遷や、執筆のきっかけやねらいにも迫れるような構成を目指しています。
テレビドラマを機に原作に興味を持った方、また以前から「SF短編」に興味があり、いずれ全作品を読みたいと思っていた方に、ぜひ手に取っていただきたいシリーズです。

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少しずつ買い集めていきたいと思っています。

いま読んでいる本


さて、続いてはいま私が読んでいる本です。

まずは今回ノーベル文学賞を獲得されたハン・ガンさんの『すべての、白いものたちの』は。読了しました。「生後すぐに亡くなった姉をめぐり、ホロコースト後に再建されたワルシャワの街と、朝鮮半島の記憶が交差する。」

65の短篇というか断章に別れた物語で、わたしにとっては物語を読むというより、夢の世界に迷い込むといった感じの小説でした。あれっというまに読み終わったけれど、余韻がずっと続くというか、とにかく詩情あふれる美しい小説でした。

そして、今度はSFです。

ずっと積ん読にしていたのですが、シリーズ2巻目が今日刊行されたということで、急いで読んでいます。

私もよくGoogleAIのGeminiと対話して、AIと私たちの未来について議論しています。それぐらい身近になったAIについて、どんな物語が語られるか。そして本書1巻目は1年前に刊行されたものですが、もし現実がSFを追い越していたらと考えると興味深いです。

そしてAIついでに思い出した積ん読本、

を読みはじめました。その名の通り、生成AIを使った勉強法について詳しく書かれた本です。著者の野口悠紀雄さんといえば「超」勉強法で有名な方。いち早く生成AIにも興味を持たれてきました。

野口さんによると、ChatGPTは言葉の勉強に有能で、逆に数学的な思考は苦手だそうです。私が使っているGeminiでもそうで、言葉については的確な返事を返してきます。数学的な推論は任せたことがないのですが、Geminiを使いつつ古語や漢文、外国語の勉強をしてみようかと考えています。

本書はそんな方に向けて具体的な学習法を紹介するとともに、ChatGPT時代にはどんな勉強法が大切になってくるのかをくわしく説明しています。

そして同時に読んでいるのが短歌の入門書であるこちらです。

短歌の入門書は、個人で書かれているものが多いのですが、こちらは対談形式。短歌を詠むためにはよく読むことが重要ですが、この読むというのが難しい。私も「千夜千首」という連載企画をnoteでやっていますが、読んで「いいな」と思う歌でも、いざその面白さを書くとなると難しいんですね。

特に使われている技法については、短歌初心者の私にはわからない隠し技が名歌にはたくさん仕込まれています。そんな技の読み取り方を知りたくて、この本を手にしました。

そしてエッセイからも1冊

英文学者で作家の吉田健一のエッセイ集です。吉田健一は食通としても有名で、数々のエッセイを残しています。食のエッセイは大好きで、何冊も積ん読にしていますが、ちょうどいま電子書籍が50%ポイント還元(明日まで)だったので、お迎えしました。

そして、これも少しずつ読んでいるのが、

俳人の坪内 稔典さんが、正岡子規の言葉や作品を引用しながら、その人生について語っていく評伝です。いま記者時代に入りました。正岡子規全集の歌論と短歌を買ったものの、全集が旧かな旧字でなかなか読み進められないので、副読本にと読んでいます。


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ということでいま読みたい本、読んでいる本11冊をご紹介しました。
気になる本はありましたか? あなたのお勧めの本も教えていただけると嬉しいです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

皆さんのスキやフォローにいつも励まされています。
本当にありがとうございます!

皆様にとって、「心の疲れを癒やし、再出発に向けて準備をするための場所」と、このnoteがなりますようにこれからも尽力していきます。どうぞよろしくお願いします🙇



前回のバックナンバーです

短歌については、こんな連載を始めました

朝読書にカフカを採り入れてみませんか

食のエッセイも大好きです

うつのときの読書法についてまとめてみました


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つくだとしお|書籍編集者×作家
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