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【医師コラム】怒るときは上手に怒り、ときには怒らないスキル アンガーマネジメント 6秒ルールだけでは不十分です。
職場や教育の場などで、価値観の違う多くの人と関わるとき、時には自分の持っている価値観と合わない人がいたり、自分のことを批判してくる人がいたりと、他の人との関係性に悩むことがあります。当然そのような時には、相手に対して怒りを覚えることもあります。そんな時に怒りをコントロールできないと多くの人と協調して行動することが求められるような職場や学校での立場が危うくなったり、排除されることになりかねません。最悪の場合には犯罪と見做されることもあります。
人と関わって生きていく以上怒りをコントロールするアンガーマネジメントの技術は必要になります。今回はそんなアンガーマネジメントについて解説していきます。
■アンガーマネジメントとは
アンガーマネジメントは怒りを抑えるための方法ではなく、怒る必要があるときにはうまく怒り、怒る必要がないときには怒らずに済ますための方法です。アンガーマネジメントは 1970 年代のアメリカでの認知行動療法を基本とした方法として提案されています。
■怒りをコントロールできないとどうなる?
「怒りをコントロールできなくてトラブルを起こした」と言われてどのような状態を想像するでしょうか。悪口を言われて激昂して暴力を振るった。というような「カッとなって衝動的に行動した」状況を思い浮かべるのではないでしょうか。
もちろんアンガーマネジメントができないとそのような問題を起こしてしまうこともあるのですが、それだけではありません。
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