シンガポールに駐在する妻に帯同した夫の海外子育て記

シンガポールに駐在する妻に帯同した夫(駐在夫)の海外子育て記です。妻は駐在期間中に第一子を出産。主夫として海外での初めての子育てに、てんやわんやするいろいろを書いています。

シンガポールに駐在する妻に帯同した夫の海外子育て記

シンガポールに駐在する妻に帯同した夫(駐在夫)の海外子育て記です。妻は駐在期間中に第一子を出産。主夫として海外での初めての子育てに、てんやわんやするいろいろを書いています。

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駐在夫の育児日記へようこそ

シンガポールに駐在員として赴任した妻に帯同することを選択した「駐在夫」です。 シンガポールで発行されている日本人向けフリーマガジンで連載していた「育児日記」ですが、本誌での連載が終了したので、こちらのnoteでも公開することにしました。 最新話は51話ですが、まずは、過去記事を微修正と加筆をして順次公開しています。新しいエピソードも追加していく予定ですので、もしよろしければご覧ください。 それぞれのエピソードへのリンク 12話「環境」 11話「保育園」 10話「におい」

    • キッズフレンドリー

      シンガポールで子育てをしている親たち(私も含めて)がよく言うのは「シンガポールはキッズフレンドリーだよね。電車やバスでは、すぐに座席を譲ってくれるし。本当にありがたいし助かる」ということ。 先日、モモタ(仮名、生後5か月)を連れて里帰りをした日本で、シンガポールとの温度差に驚いた。 柔軟な対応のシンガポール シンガポールの街中を走る路線バスのほぼ全ての車両(肌感覚です)に、車いすとベビーカー向けのスペースが確保されている。 ベビーカーを押している時には、本来乗車すべき前

      • 環境

        「環境」というワードを聞くと、半ば条件反射的に頭に浮かぶフレーズがある。 今回は、赤ちゃんを環境に慣れさせることが、子育てを結構楽ちんにするぞ、きっと。ということについてです。 (引用部分で筆者のおおよその年齢がお分かりいただけるだろう) 音で起きちゃう 子育て中の友人(たいていは女性になるのだが)との会話で、トピックになるのが「うちの子は少しでも音がすると起きちゃうの」問題だ。 生後5ヶ月になったモモタ(仮名)の場合、騒がしい環境でも寝付くし、寝続ける。 テレビの音は

        • 保育園

          息子のモモタ(仮名)が生まれてからおよそ5カ月になり、保育園に入れることにした。妻が駐在員であるため、日本であるように育児休暇を1年間取得するというのはほぼほぼ無理な話であって、多くのシンガポール人女性がそうであるように4ヶ月で会社に復職をした。 私も在宅ながら仕事をしているので、モモタの世話をしながらの仕事は難しいものがあった。 シンガポールでは、2ヶ月から保育園に入れることができるのだが、保育園のその保育料にびっくりした。目玉が飛び出る金額とはまさにこのことだ。 数カ月で

          におい

          「赤ちゃんのにおいっていいにおいだよね〜」と周りからよく言われる。ただ、実際に子どもを育てている身としては、いい匂いである時間は1日のうちのわずかでしかないことに気付かされる。 数時間 いいにおいがするいわゆる“魔法の時間(マジックアワー)”は、お風呂を出てから眠りにつくまでの数時間だけなのだ。その他の時間は、よだれやミルクやおならといった各種のにおいが身体にまとわって、全くいいにおいではない。 朝からにおう 眠っている間にびっくりするほど汗をかくモモタ(仮名)。 そ

          届け出

          2020年9月にシンガポールで生まれた長男のモモタ(仮名)。 日本と同じようにシンガポールを含む海外で生まれた子どもでも、戸籍を作成しパスポートを取得しなくてはならない。 さらに、シンガポールという国家から見れば、生まれたばかりのモモタでも外国人(=日本人)であるために、滞在ビザを取得しなくてはならないのだ。 このパスポート取得からシンガポールでのビザ取得までの一連の手続きが、本当に煩雑だった。日本にいる家族wの協力なくしてはなかなか難しいのだ。 予めお伝えしておくと、今回は

          おっぱい

          男ではある私がおっぱいについて語ると、周囲からの視線が気にはなるが、妻を見ているとおっぱいにはこれほど悩まされるのかと思わされる。 子育て中、いや子を育てる前から、女性にとっておっぱいの悩みは尽きないのだろう。 おっぱいとは女性をこんなにも悩ませる存在なのか、と感じることがある。いやぁ、おっぱい、大変だよなぁ。。。 痛いほど張る 「『大変だよなぁ?』そんな呑気なこと言っていると、ぶちのめしますよ」という妻の怒声が今にも聞こえてきそうだ。 妻が言うには、妊娠するとしばらくし

          記録の大切さ

          第一子のモモタ(仮名)が生まれてから、100日が経った。「ようやく100日か」というのが、率直な感想だ。 ただ、成人=20歳(今年4月からは18歳になるんだっけ)になるまで、あとおよそ7200日もある。人生80年という視点に立てば、100日なんてほんのわずかな時間に過ぎない。 100日しかない浅い子育て経験の中で「子育てをしている中で、大事なものを挙げるとすればなんですか」と聞かれたと仮定する。 三番目ぐらいに「記録が大事」と答える。 ピヨログさまさま 我が家では、モモタ

          産褥アマさんのこと

          妻の出産予定日が固まって来たころから、出産直後の過ごし方の話題が自然と増えてきた。 というのもシンガポールは日本とは違って入院期間は3泊4日程度で終わってしまって、その後は自宅で新生児の世話をすることになる。 「親初心者の2人が、生まれたばかりの子どもを自宅に持ち帰って世話などできるのだろうか」という言いようのない不安が押し寄せるのだ。 シンガポールに親が来ることは叶わず 新型コロナウイルスのパンデミックによって、シンガポールは国境を封鎖。そのため、親がシンガポールに来て

          心配

          よく知られたことわざに「親の心、子知らず」という言葉がある。親がいくら心配したとしても、子どもはその心配などどこ吹く風という意味だが、子育てにおいては「妻の心配、旦那分からず」という事態が往々にしてある。 (これは子育てに限らずあることだが) 妻と私とでの明らかな差 駐在夫の我が家の場合では、息子のモモタ(仮名)に抱く不安や心配の程度で、妻と私とで明らかに差があるのだ。妻はとにかくモモタのことを心配する。「大丈夫かな、苦しくないかな」「ちゃんとミルク飲めているかな」などな

          取捨選択

          「子育ては生まれる前から始まっている」。誰が言ったのかは分からないが(本当にこんな言葉があるのかも分からないが)、これはまさにその通りで、駐在夫の私の家でも「赤ちゃん用品は何を揃えか」の議論が始まったのだ。妻が安定期に入ってしばらくしてからのことである。 育児のインフラ 絶対に欠かすことができないいわば“育児のインフラ”という位置付けのアイテムに限ったとしても、パッと思いつくだけで ・哺乳瓶 ・ベビーベッド ・おくるみ ・洋服(ロンパースなど) ・ベビーカー ・抱っこ紐

          駐在夫とは、なんぞ

          ところで「この連載コラムを書いているのはどんな奴なんだよ」と、少しでも興味を持ってくださる人がいるかもしれないので、今回は私自身のことと家族構成についてご紹介できればと思います。 駐在員となる妻に帯同する夫 まず、このコラムのタイトルにもなっている「駐在夫」ってなんぞや「なぜそんなものになったのだ」という疑問に対しての説明からしたいと思います。 すでに、お察しのように駐在夫というのは、駐在員となる妻に帯同する夫のことです。略称は「ちゅうおっと」もしくは「ちゅうふ」としてい

          名前のこと

          前回、このシンガポールに誕生したことをお伝えした天使=息子。彼をなんて呼ぼうか。本名をここで晒すのも、大きくなった彼がこのnoteを見たときに憤慨してしまうかもしれない。なので、便宜的にあだ名を付けようと思います。 命名:モモタ この日記では、彼のことをモモタ(仮名)と呼ぶことにします。違和感のあるあだ名、モモタ。女性っぽいな、と思った方、鋭いですね。 由来は「ももこ(桃子、百子)」です。 駐在夫の私とその妻は、根拠もなく生まれくる子どもが「きっと女児なはず」と決めつけて

          海外子育ての始まり

          と紀貫之が土佐日記に書いたのは、承平5年(934年)ごろ。時は流れて、その約1086年後の2020年。駐在夫(※)としてシンガポールに住んでいるアラフォーの男が、初めての子育てをシンガポールですることになった。 「駐在妻もすなる海外育児記といふものを、駐在夫もしてみむとて、するなり。」ということで、世の中にたくさんある「海外駐在妻の育児日記」の駐在夫バージョンを始めることにしました。 (※)駐在夫=海外駐在員として現地で住むことになった妻に帯同する夫、またはその総称。世界各