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【連載】RYUKYU SOUL, HUMAN SOUL #25 Camp Kinser Festival

こんにちは。今週も連載をお読みいただきありがとうございます。

先週の回ではアメリカ発で沖縄でしか展開していないファーストフードチェーンのA&Wについて、かつては本州にも展開を試みたA&Wが沖縄にしか展開していないことの背景にある沖縄の歴史について書きました。地上戦によって流れてきた沢山のアメリカ人と沖縄の住民は隔たりを持つのではなく共に生活し、お互いにとって今や必要不可欠となっている文化や生活の当たり前を長い時間をかけて共に創ってきました。

今回は3日目の夜に浦添市にある米軍基地キャンプキンザーで米軍関係者と地元住民向けに開催されていたフェスティバルを訪れた時のことについて、そして今回も#22#23#24 と同様、マスメディアが映すような基地の撤退を求めてデモを行う人たちの様子とは裏腹に、沖縄の人たちが常に隣にいるアメリカ人たちと人種や国籍や政治的意見を超えて明日の平和のために絆を築きながら生きている様子を見て考えたことを書いていこうと思います。

<Camp Kinser Festival>

A&Wで食事をしたあとは一旦ホステルにチェックインし、必要最低限のものだけを持って身軽な格好で浦添市にある米軍基地「キャンプキンザー」に向かいました。(各米軍基地はたいていキャンプ〇〇と名付けられていますが、キャンプ場があるわけではないです。)

キャンプキンザー(フェンスの向こう)
ゲートがいくつかありますがフェスティバル訪問者用のゲートは限られています。

米軍基地は遊園地や観光地ではなく軍事施設なので基本的に米軍関係者以外の立ち入りが禁止されていて、ゲートには常にセキュリティチェックの軍人が待機しています。

私の地元の神奈川県でも、いくつかある米軍基地の中に私が入るのは基地内に住んでいる知り合いが同伴の場合か定期的に開催されるフェスティバルやオープンデーというイベントの日のどちらかでした。後者の場合は基地の中に知り合いがいなくても日本人であることを証明できれば基地内の一部の区域に入れてもらえて、そこで開催されているイベントを楽しむことができます。

#3 にも書きましたが、私はそういう機会を使って地元の米軍基地に同世代の友達を作ってきたし、MONGOL800の歌詞や映画『小さな恋のうた』で描かれる日本人とアメリカ人の絆も同じです。

キャンプキンザーに着くとゲートで身分証の確認と手荷物検査を済ませて中に入れてもらい、イベントの広場まで住宅と駐車場しかない広い基地の敷地内を歩きました。

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