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加速主義

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#少子化

山田昌弘『日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?』読んだ

山田昌弘『日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?』読んだ

東アジアでは少子化が話題にならない日はなく、少々のことでは驚かないが、韓国の数字は衝撃的すぎるね。。。

そういうわけで少子化シリーズいきましょう。

著名な家族社会学者であり、政府の政策にも関与してきた山田昌弘氏の新書。

コロナ前に出ていたが、今ごろ読んだ。Kindle Unlimitedだよ。

トゥイッターランドに棲息する賢明な諸氏ならだいぶ前から知っていたことばかりなのだが、やはり真っ当

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中国の少子高齢化

中国の少子高齢化

モーランド先生に続いて少子化シリーズです。

先日、こちらの記事で紹介されたレクチャーを聴講したのである。

中国の少子化はまじでやべえということがわかった。

まず中国が日本や韓国と異なるのは、昔の農業の生産責任制とかいう、家族の人数が多いほど農地面積が広くなる仕組みのせいで、男児の価値が高かったことである。これに一人っ子政策が組み合わさり、女児の中絶や遺棄が激増したといわれる。

だから男女比

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ポール・モーランド『人口は未来を語る』読んだ

ポール・モーランド『人口は未来を語る』読んだ

友人のSさんにおすすめされた本をようやく読んだのである。

早く読まなきゃと思っているうちに、白饅頭師匠が的確な書評を上げてしまわれて、もう読まなくていいかなと思ってしまったが、どうにか読んだのであった。

これからさらに3ヶ月たってるし、、、時間たつの早すぎやろ。。。

本書と似たような内容のものとして『格差の起源』がある。

同書は人口減少について、地球環境への負荷が減るからいい面もあるという

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島澤諭『シルバー民主主義の政治経済学 世代間対立克服への戦略』読んだ

島澤諭『シルバー民主主義の政治経済学 世代間対立克服への戦略』読んだ

世代間格差についての本を読んだので、その著者がより最近に出版したものも読んでみたのだ。

シルバー民主主義とタイトルにあるが、まえがきでいきなり日本にシルバー民主主義は存在しないと言い切っている。シルバー優遇、シルバーファースト現象はあるが、シルバー民主主義ではないとのことである。これらを厳密に区別する意味はあんまりなさそうなのだが、著者はたびたびこのことに言及している。

しかし著者は、いかに高

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令和三年度2QGDP速報値雑感

先日発表された第2四半期GDP速報値がかなりのがっかりだった模様。

数字の中身の細かいところは飯田先生の記事を参考にしていただきたい。プロの解説はとても勉強になる。

まあがっかりな数字が出ることはある程度は想定されていたと思う。しかし日経のこの記事にあるように、海外との比較ががっかり感に拍車をかけているのであろう。

世界の景色は異なる。同じ7~9月期の成長率はユーロ圏が9.1%、米国が2.0

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