【図解読書】the four GAFA 四騎士が創り変えた世界のレビュー
この図解レビューでは、筆者が価値高く感じたビジネス書を中心に、図解による概念化と引用を用いながら重要なエッセンスをレビューしております。
私たちの生活に無くてはならない存在となった「GAFA(ガーファ)」。
今や彼らのサービスを使っていない人はいないのではないでしょうか?
革新的なサービスを発明しては、既存領域のルールや、国からの独禁法等による規制を受けながらも大きく世界を創り変えていく姿には世界中の人々が注目しています。
今回レビューする本著は、長年GAFAを研究しているスコット・ギャロウェイ氏が、起業経験や教授としての知見を活かしながらGAFAの本質や成功理由について解説しています。
・GAFAの成功理由に興味がある
・世界を変える企業を作りたい
・GAFAが支配する現代のキャリアステップに悩んでいる
という方におすすめの1冊となっております。
数字で見てみるとGAFAの圧倒的存在感には驚かされますよね?
ここまで世界に影響を与えている企業は他にはありません。
時価総額を全て合計するとフランスのGDPと同じになり、世界経済への影響度もとてつもなく大きいです。
さて、なぜ彼らはここまで大きくなることができたのか見ていきましょう。
毎日35億回の検索をされているGoogle。
これを読んでいる方だと毎日1回以上は利用しているのではないでしょうか?
Google検索以外にも、Youtubeやメール機能、自動運転など幅広くサービスを展開しています。
そんなGoogleが先行者のYahooなどに勝利している理由は「公平性」であると著者は述べています。
Googleには「Google が掲げる 10 の事実」というユーザーファーストを徹底的に貫くルールを守っていて、ごちゃごちゃしていないトップページや、広告と検索結果を明確に分けている点もユーザーを一番に考えての施策であると考えられますね。
Macbookといえば、エンジニアやデザイナーなど最先端のIT系ビジネスパーソンが使っていて、なんだかイケてるイメージがありますよね?
Appleが提供している価値はまさにその部分で、Apple製品によりイケてる存在になればモテることができることを訴求しているのです。
Appleが先行のIBM等に勝利することができたのはターゲットを一般消費者に転換したこと。
それまでのPCは、企業で仕事をする人向けに作られていてスペックや価格が重視されていたため、一般消費者がデザイン性を楽しめるものがなかったとのこと。
また、Appleが発売するとMacを購入した一般消費者が私用のMacを会社へ持ち込むといった予想外の動きもあり先行者に勝利できたようです。
マーク・ザッカーバーグが大学生時代に開発したFacebook。
元々は、彼が彼女に振られた腹いせに作ったハーバード大学内の可愛い女の子に投票するサービスから始まったことは有名ですね。
そんなFacebookも今や毎月12億人が利用し、人との繋がりを感じるためになくてはならないものとなっています。
先行していたマイスペースというSNSがありましたが、Facebookは実名制などによってサービス内の秩序を保つことで勝利しました。
Twitterなど他のSNSと比較すると、実名制であることで詳細な個人情報を多くの人数から得ることができ、ターゲティング広告などに活用することできています。
インターネット上の商品検索数の半数以上がAmazon EC上での検索となり、生活のインフラとして絶対的な存在を示しているAmazon。
映画ストリーミングや、企業向けサーバー等、次々と新たな展開をしていて世界中の注目を集めていますね。
そんなAmazonの強みは、CEOジェフ・ベゾスの一切無駄のない徹底的な効率経営、他社が追いつけない莫大な先行投資が挙げられます。
最小限の利益に留めることによる最小限の納税、ロボットを活用した効率的な物流システムなどによって、他の追随を許さない進歩を続けています。
最後にGAFAの共通点ですが、本著では上記の8つが挙げられています。
どれも一見当たり前だと思ってしまいがちですが、これらを全て満たすことは至極至難。
特に、ビジョンへ投資させることができる経営者の先見性とプレゼン能力、優秀な人材を集めることができるキャリアの箔になるイメージなどは一朝一夕で手に入るものではありません。
一方、国から規制されにくくなる好感度や工学系大学近くにあるという地の利という点は意外だったのではないでしょうか?
また、GAFAが先行者に勝利してきたようにGAFA自体もいつ誰に敗北するかわかりません。
上記の要素を満たすネクストGAFAが来るのか、それとも全く新しい要素を兼ね備えた新興企業が出現するのか、今後の行方に要注目ですね。
いかがでしたでしょうか?
本書は、GAFAが先行企業に勝利した理由や、ここまで大きくなった強みの共通点など、GAFAを分析するために必須の情報が綴られています。
もっと深くGAFAについて理解したいと思っていただけたら、ぜひお手に取ってみてくださいね。