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イチ非正規書店員が「プロ野球選手の契約更改」を見て思うこと

「納税に備えて、びた一文使わないです」

倍増の年棒2400万円で契約更改した読売ジャイアンツ・オコエ瑠偉選手のコメントです。

一見笑い話みたいなニュアンス。でも半分以上はガチかもしれません。近年のプロ野球では、減額制限を大幅に超えるダウンがめずらしくないので。

印象に残っているのは2013年秋。中日ドラゴンズの主力である井端弘和選手が契約を結ばなかったケースです。推定年俸1億9000万円から88%減の2300万円前後の提示を拒んだとか(結局ジャイアンツへ移籍)。

当時の落合博満GMからしたら、WBCでどれだけ大活躍しても肝心のシーズンが不振では評価できない、ということでしょう。わからなくはないけど、これまでの貢献を考慮してあげてもと思ったのを覚えています。

もし私の給料が88%減になったら、ガチで生活できません。そう考えると、9割削られても2000万もらえるのは羨ましい。末端書店員と一流のプロ野球選手を比べても仕方ないのはわかっていますが。

元の金額が大きい分、出ていくものが多いのも理解しています。井端選手には家庭があるわけだし、88%ダウンはさすがに。それでも、結果を出せばちゃんと年棒に反映される業界への憧れは変わりません。

ここ数年は毎年賃金が上がっています。でもそれは国の決定に会社が従っただけ。物価も上昇しているし、実感としては安定の超低空飛行です。

非正規雇用なので、定期的に契約更改をします。名前と住所と連絡先を書き、ハンコを押して終わり。5分もかかりません。少しぐらい最低賃金から上乗せされないかなと期待することすら皆無。寂しい話です。

大きく下がらない代わりにほぼ上がらない。無いものねだりかもしれないけど、もう少しフェアな評価体系になってくれると嬉しいです。

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