ハードボイルド書店員が「青山ブックセンターで買い物をしたい」理由
表参道にある「青山ブックセンター」のブックカバーが有料になります。
9月1日から30日までは10円+税で、カバーを買うと5円が「みんなの力で、がんを治せる病気にする」というプロジェクトdeleteCへ寄付されるとのこと。
期間内は店名のCだけでなく、ロゴのCMYKカラーコードからCYANを消したコラボ仕様になっています。がん=CancerのCをdeleteしようという趣旨でしょう。
素晴らしい試みです。デザインがカッコいいし、プロジェクトにも協力したい。ちなみにブックカバーは、10月1日からはサイズを問わず1枚につき5円+税になるようです。
よく「本はどこで買っても同じ」といわれます。スタイリッシュなカバーを無料でくれるお店も少なくない。でも、いやだからこそ、私は「青山ブックセンター」で購入しようと思いました。今月行きます。
東上野にある「ROUTE BOOKS」をご存知ですか?
元・工場をリノベーションした独立系書店です。使っている棚も廃棄木材をリメイクしたもの。初めて足を運んだ際、廃材から作られた木製のブックマークを買いました。無料でもらえる紙の栞をたくさん持っているにもかかわらず。
やはりデザインを気に入ったのが大きな理由。でもそれだけではない。アイデアに感服し、なおかつ以前読んだ↓が頭を過ぎったから。
財布のひもを緩めるのは簡単なことではありません。文字通り身銭を切るのだから、高くない方が嬉しい。一方で「値段=絶対的な判断基準」というわけでもない。安さゆえではなく「微力ながら応援させてください」「志に賛同します」という理由でお金を落とすこともある。ほしくないものを無理してではなく、できる範囲の自発的行為として。
「他の人にとってはどこで買っても一緒かもしれない。でも私はここで買いたい」職場をそんな風に思ってもらえる書店にしていきます。