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ハードボイルド書店員が考える「いまの日本に必要なリーダー像」
↓が発売されました。
著者は、先日の都知事選で約15万票を獲得したAIエンジニア・安野貴博さんです。
選挙の結果を受け、東京都在住ではない同僚から厳しいことを言われました。頷ける点もないではない。でも「結局都民は」と括られて下げられることには抵抗を覚えます。少なくとも私は安野さんが5位に入った事実に希望を見出したので。
投票をスルーする選択肢はない。一方で応援したい人をなかなか見つけられなかったのも事実です。消去法や減点評価といった後ろ向きなスタンスに囚われ、そんな己に嫌気が差し、さらに気分が滅入りました。
ある日、彼が出ていた対談動画を見て興味を抱きました。かくも将来性に満ちた若い技術者が日本で政治の道を志してくれたのかと。
「テクノロジーで誰も取り残さない東京へ」から始まるマニフェストのサマリー版をnoteで読みました(あとで詳細版も)。あのときの感動は上手く言葉にできません。なんというか、一時的な装いでも絵空事でもない「公」の精神のしなやかな息吹に溢れていました。
技術の発展は、誰かが誰かを利用して自分だけ得をするためのものではない。ついていけない人を弱者と断じて見下し、切り捨てるためになされるわけでもない。
書店でたとえるなら、セルフレジは人件費をケチるためにあるのではない。使い方のわからぬ高齢者や外国人をお店から遠ざけるものでもない。従業員の負担が減り、お客さんもスピーディーにミスのない会計ができる。そういう「誰も取り残さないテクノロジー」のはず。
「安野たかひろは他人の悪口を言わない」「でもシステムの欠陥は見抜きます」という奥様の応援演説をYou Tubeで視聴し、とても腑に落ちました。政界や書店業界に限った話ではなく、いまの疲弊した日本に必要なリーダー像のヒントを掴めたかもしれません。
お求めはぜひお近くの書店にて。
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