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「ラーメン本屋ルノアール」の贅沢

昔、休日のたびに銀座へ行っていました。

夜じゃないですよ。真っ昼間です。

10年ぐらい前かな? 吉川晃司さんが銀座を散策しているムック本を読み、そこで知った「共楽」というラーメン屋にハマったのです。

私はいわゆる「昔ながらの醤油ラーメン」派です。ポイントは麺のコシ及びさっぱりとしてダシの効いたスープの旨味。あとは具が豪華過ぎないこと。「共楽」はまさにこれを体現していました。刻んだ竹の子の甘みも絶妙なアクセントとして記憶に焼き付いています。

2016年にビルの建て替えで閉店したのですが、2年前に復活していました。全然気づかなかった。近々お邪魔します。

気づかなかった理由のひとつは、お気に入りの書店だった「ブックファースト 銀座コア店」が2017年に閉店したこと。あれで銀座から足が遠退いてしまったのです。

表参道の青山ブックセンターにひけをとらないスタイリッシュな空間で(ちなみにどちらも店員が私服)在庫も充実していました。フロアの歩き心地が過去最大級に良かったし「エレベーターの扉が開くと、そこは一面のフェア台」という作りも素敵でした。

一度出会い頭に遭遇した「ぜんぜん酔ってません」という文庫を、そのままレジへ持って行ったことがあります。内容は酒飲みの失敗談でメチャメチャ笑えました。新橋ならまだしも、あれを銀座のオシャレな書店がフェア展開していたのがいま思うと面白い。

ちなみに銀座では「教文館」という老舗書店が健在です。落ち着いて本を吟味したい人にオススメの気品漂う静かなお店。「ブックファースト」とここをハシゴするのが休日の楽しみでした。美味しいラーメンを食べ、本屋を巡り、「ルノアール銀座2丁目店」のふかふかのソファに座ってビターブレンドを飲み、ゆったりと読書。最高です。

いまの若い人は「スタバ」好きが多そうですが、私は友達がバイトしていたこともあって学生のころから「ルノアール」住民です。金銭的な事情で普段は「ドトール」か「ベローチェ」が多いですけどね。

皆さんの「ささやかな贅沢」は何ですか? 





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