ハードボイルド書店員の好きな「クリスマスソング」及びその理由
年末が近づいてきました。
職場の児童書売り場でクリスマスソングのCDが流れています。竹内まりやさんのあの曲の題をずっと「クリスマスが今年もやってくる」だと勘違いしていたのはここだけの話。正しくは「すてきなホリデイ」です。
You Tubeにクリス・ハートさんの歌うバージョンがありました。涙腺がゆるみます。ぜひ。
ただクリスマスソングといえば、私のなかでは↓でしょうか。
ドリカムの「WINTER SONG」です。
胸に染みるのは”The greatest gift I ever had was you"という部分。聴くたびに、三浦建太郎「ベルセルク」に出てくるゴドーという老人が頭に浮かびます。
腕はいいけど口の悪い偏屈な鍛冶屋。でも主人公ガッツに武器や防具を提供し、メンテナンスまでおこなってくれる。根は優しい人です。
娘さんがひとりいます。名前はエリカ。実の子ではなく、偶然出会った戦災孤児を気まぐれで育ててしまったとのこと。
死の間際、ゴドーは後継者であるリッケルトへ娘についてこう語ります。
一芸にすべてを捧げた孤高の職人。おそらく後悔はなく、だからこそ支えてくれた存在に魂が救われたことを認めている。その上で「けどな、やっぱり死ぬ時はひとり前のめりってのがいい」と続ける。
天から与えられ、かつ己が選び取った使命にひとりで打ち込む。同時にひとりじゃなかったことに感謝もする。
上手く言葉にできませんが、男女問わずこういう人に惹かれます。群れないけど無暗に強がることもしない。受け入れた弱さを前を向く力へ変換できる。そんな人間になりたい。
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