「パー券キックバック問題」と「昔のお得意さん」
政治資金パーティーに売り上げノルマ?
まずその事実に違和感を覚えます。「これだけは絶対やれ」という数値目標に追われ、毎月のように休日出勤を強いられた営業マン時代を思い出しました。
身の丈に合わぬ数字を義務付けられると、人は手段を選ばなくなります。
さらにノルマを超えた分に関しては、派閥から議員へのキックバックがおこなわれていたとのこと。しかも政治資金収支報告書には記載していない。脱税だと責められるのは当然です。「長年やっているのなら適法なのかと推測せざるを得ず、指示に従った」なんて何の言い訳にもならない。
このようなシステムが常態化していたのなら、自民党が庶民の声を無視した政策ばかりを掲げるのも納得できます。普通に考えたら、パー券をいつもたくさん買ってくれる「お得意さん」に対し、その派閥の議員は頭が上がらないはず。政治資金だけならまだしも、キックバックで非課税の「裏金」を何千万ももたらしてくれるのだから。
つまり多様な生き方をしている国民の一般意志ではなく、己に利益をもたらす特定層のためだけの政治になってしまう。それで財源がないとか増税とか主張されても。
以前勤めていた書店にも「お得意さん」がいました。まあひどかったです。閉店後に来てずっと居座ったり、値引きを要求してきたり。でもその人に去られたら売り上げが大きく下がるから、歴代の店長は見事に誰も逆らえなかった。その店舗はもう閉店していますが「こんなことをしていたら先は長くないな」と感じたのも事実です。
そもそも派閥の管理する口座に入金された額と政治資金収支報告書に記載された額を照らし合わせれば、一発でばれるはず。ずっと露見しなかったのが不思議です。チェックする機能が存在しないのか、あるいは薄々わかっている第三者が揃いも揃ってスルーしていたのか。。。
引き続き注視していきます。