
「ユニーク」の二乗を楽しむ
『ちばあきおを憶えていますか』(千葉一郎 集英社)ひたむきに野球に打ち込む少年たちを主人公に、「魔球」中心だった野球漫画にまったく独自の地平を開いた『キャプテン』『プレイボール』の作者・ちばあきお。1984年に41歳の若さで亡くなったが、今もなおその作品の輝きは失われることはない。 pic.twitter.com/oTJYtWJN9m
— 新栄堂書店 (@shineido) March 18, 2022
『ファーストスター宇宙最初の星の光』(エマ・チャップマン 河出書房新社)ファーストスターとはビッグバンから約2億年後誕生したとされる第1世代の星。それまでは水素とヘリウムで満たされていた宇宙に核融合反応や超新星爆発を通して多様な元素をもたらし現在の恒星や惑星ひいては生命の源になった。 pic.twitter.com/Scp2o7IGz5
— 新栄堂書店 (@shineido) April 8, 2022
『鍛冶屋 炎の仕事人』(田中康弘 山と渓谷社)鍛冶屋は絶滅危惧種に近い職業であるが、どっこいしぶとく生き残る強さももっている。第一次産業に欠かすことのできない鍛冶製品は日本文化とも深く結びついてきた。しかし、今や触れる機会が激減しているのである。 pic.twitter.com/WIwnPZCes3
— 新栄堂書店 (@shineido) March 26, 2022
池袋東口・あずま通りと新宿西口・パークタワーにある新栄堂書店。以前から利用していますが、改めてツイッターを見ると「こんな本があるのか」のオンパレードで興味深いです。
一体どうやって選んでいるのか? 実は店長さんに訊ねたことがあります。「他の書店へ行って気になったものを注文することが多い」と答えてくれました。
書店には各出版社から「新刊案内」が郵送やFAXで膨大に送られてきます。詳しくチェックする時間はありません。少なくとも私は「おっ」と目を惹いたものを1~3冊注文するので精一杯です。
最近は「青山ブックセンター」や「読書のすすめ」、あるいはこの「新栄堂書店」のHPやツイッターを選書のヒントにさせてもらうことが多いです。真似といえば真似。「プロとしてどうなんだ?」の葛藤もなくはない。でも店長さんの話を聞いて気がラクになりました。
売れれば「お客さんも読みたかったんだな」と安心するし、同僚やnoteのフォロワーさんから「あの本、面白そう」と言われれば嬉しくもなる。選んだキッカケがどうであれ、何らかのリアクションを得られたらOK。そう思えるようになりました。
お礼も兼ねて、上記の書店で時々買い物をします。オンラインショップを使ったり店舗に行ったり。堅苦しい道徳観念ゆえの行動ではなく、単に面白くてタメになる空間だから活用しているのです。品揃えが独特なお店に行くと必然的に他では出会えぬ本と出会えます。この刺激が楽しくて仕方ない。
同じ時代を生きる多数の人びとが読んでいる本を読むのは、作家志望にとって大事なこと。書店員にとっても意味のあること。でも皆があまり目を向けない本を読むからこそ、他人とは異なる発想や考え方を得られるのも事実なのです。
「ユニークなお店」で「ユニークな本」をぜひ。
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