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心は天候のようなもの

こんにちは、久家です。

前回は
行動することの意味についてお伝えしました。

行動の捉え方さえ変われば、
行動力って格段に上がるものです。

うまくできるだろうか?

失敗するんじゃないか?

といった不安を抱えて
行動できなくなってしまう方は
前回ご紹介したマインドセットを
ぜひ身につけてくださいね。

今回は
心を整える方法として
誰もが知る言葉にもなっている

「マインドフルネス」

についてお伝えします。


どうしてもあれこれ考えてしまう…


気づけば僕もこの仕事を始めて
19年になります。

たくさんの患者さんを診てきましたが、
体の不調を訴えるほとんどの人が
日々の忙しさの中で
肉体的に疲労しているだけでなく、
職場や家庭、友人関係で
毎日ストレスに晒され続け
心まで疲弊した結果、
心身ともに疲れ切っています。

コロナ禍になってからは
特にその傾向が強いように感じます。

心が疲弊しがちな人には
「運動」を僕は勧めます。

これは科学的にも
実証されていることですし、
運動して体を疲れさせてしまえば、
体が睡眠を欲して
しっかり眠れるものです。
そして
睡眠によって体も心も回復するんですね。

ただ、
運動嫌いな人からしたら、

いきなりそんなマッチョなことを言われても…

って感じですよね

そういった人には
マインドフルネス(瞑想)をお勧めしています。

アプリなんかもたくさん出ているので
自分に合うものを見つけてぜひやってみてください。

とはいえ…

うまくやれれば
とても良いものなのですが、
結構これが難しい…

例えば、
タイマーを5分にセットして
その間、目を閉じて
ただ一つのことだけを考え続けてみてください。

そして
タイマーがなった時、
「何を考えているか」を確認してください。

ほとんどの人が始めた時とは違うことを考えているはずです。

心理学の一説では、
人は1日に「7万個」もの想念を思い浮かべる
とも言われています。

約1.2秒に1個です。

それくらい目まぐるしく
あれやこれやと
不安なことや心配なこと、
過去のことや未来のことを
人は考えているんですね。

それを

「“今ここ”に意識を持っていきましょう」

というのはなかなかハードルが高い…

僕は毎朝
瞑想する時間を作っていますが、
最初は全くできませんでした。

瞑想状態を作ろうとすればするほど
仕事のこと…
わが子たちのこと…
将来のこと…

考えてもどうしようもない
過去の事や未来の事が
次から次にわいてきて
あーでもない、こーでもないと
「今ここ」どころじゃなくなるんですね。

そこで思い切って
瞑想の捉え方を変えてみました。

人は常に不安な生き物!?


『存在と時間』で有名なドイツの哲学者
マルティン・ハイデガーは
不安のことを
人間の“根本気分”と呼びました。

人はいつも不安を抱えている。
好むと好まざるとに関わらず、
常に根拠のない不安定な状況に置かれている。

ということです。

であれば、

瞑想しようとして、次から次に不安なことをあれこれ考えてしまうのはしょうがないことです。

僕が昔から持つ瞑想のイメージは

心が平穏な状態を作る

というものでした。

世間一般に定着している瞑想のイメージも
おそらくそうではないでしょうか。

でも瞑想は
そういうものではなく、

心の中を行き来する様々な感情や考えなど、全てをありのままに受け入れること

それらから
逃れようとしたり…
修正しようとしたり…
固執しようとしたり…
するものではないんですね。

どんなことも
無理やり心に取り入れたり
心から取り除いたりしないように
心がけるようになってからは
変に不安がることが減りましたね。

不安はあって当然のもの。

取り除こうとすること自体がおかしなことなんです。


心は天候のようなもの


調べていくと
瞑想の考え方は色々出てきますが、
僕が共感したのは、

心に浮かぶ思考や感情を天候とみなす

という考え方です。

日々の天候って
僕らがいくら頑張っても
変えることはできませんよね。

雨が降ることにイライラしたり、
風が強いことに腹を立てても
天候が変わることはありません。

イライラするだけ
無駄にエネルギーを使っているようなものです。

それと同じで

日々の不安や心配を取り除こうとするのは、そもそも考えてもどうしようもないことに精神的エネルギーを費やすようなもの。

その結果
心がどんどん疲弊していくんです。

僕が今読んでいる本に
こんな例えが紹介されていました。

**********************

雑念のない澄んだ心は
空に浮かぶ満月のようなものです。

時には雲がやってきて満月を覆いますが、
満月は変わらず雲の後ろに浮かんでいます。

雲が去ると、
満月は再び明るく輝くのです。

ですから
澄んだ心についても
何も心配することはありません。

いつもそこに存在しているからです。

何らかの思考がやってきても
その後ろには必ず
澄んだ心が存在しています。

思考が去っていくと
澄んだ心だけが残ります。

思考は来ては去り、
去ってはまたやってきます。

思考の出入りを何とかしようなどと
執着心を起こしてはなりません。


『ネガティブ思考こそ最高のスキル』
オリバー・バーグマン著

**********************

すごく的確に
心のあり方を表現した例えだと思います。

「心は天候のようなもの」

天候を自分の力で変えようと
無駄にエネルギーを使っていませんか?


今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。


久家


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