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物語

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ちょこっと物語
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《物語》ママ友

《物語》ママ友

久々にみんなで集まった。

幼稚園の友達

親子5組

私はママ友の集まりが苦手だ。

私は自分の意見を言ってしまう。

何の権力もないくせに

態度がデカいと思われる。

誰がその場所を仕切るのか

誰と一緒にいるかで

態度がコロコロ変わる人たちが苦手だ。

一番仲良しのさっちゃんのお家。

クラスの中では目立たない5組と言える。

ベッタリのママ友付き合いが
ひどく苦痛だ。

私は本当はどこ

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《物語》ブス

《物語》ブス

突然、知らない人から

「ブス」と言われた。

は???

なんなの?この人。

私を睨みつけている。

こわ。

そりゃぁーまぁ
私はブスっちゃぁブスですけど。

知らない人に迷惑かけるほどのブスだとは
思っていない。 

そう言うあなたこそ

いま、相当ひどい顔してますよ?

自分の顔見れば?

あ、鏡ないかなー

私、化粧ポーチを
常に持ち歩くタイプじゃないしなぁ

くそー

鏡があればなぁ

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《物語》みなまで言うな

《物語》みなまで言うな

何でも断らずに

無理してでも

人の要望に

人の期待に

いつも応える人がいました。

自分の予定を何とかやりくりして

食事や休憩もそっちのけで

人のために頑張りました。

褒めてもらったり

「ありがとう!」と言われると

とても嬉しくて

頑張って良かった!と思うのでした。

今日も皆が嫌がることを

引き受けることにしました。

だって、誰もやらないんです。

誰かがやらなきゃなりま

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《物語》花言葉

《物語》花言葉

夫が単身赴任をして2年。

お互いの生活にも慣れてきた。

「ピンポーン」

何か荷物だ。

それは大きな花束だった。

美しい花々から良い香りが溢れている。

夫からだ。

「誕生日おめでとう。
いつもありがとう。会いたい。
また帰るよ。」

シンプルな言葉が嬉しい。

花なんていいのに。

私が玄関先でしみじみと
花束の香りを感じていると

近所の奥さんが通りがかった。

「どうしたの、それ?

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