東武@ペンシルビバップ

晴れた日は山に出没し雨の日には本を読む、そんな暮らしにあこがれる文系山男。文芸総合サー…

東武@ペンシルビバップ

晴れた日は山に出没し雨の日には本を読む、そんな暮らしにあこがれる文系山男。文芸総合サークル「ペンシルビバップ」の代表。山と文学と相模原市を愛してやまない。 BOOTHで作品を販売しています。 https://pencilbebop.booth.pm/

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雨、風、濃霧の蓼科山で怖い目に遭った話

9月の末頃に八ヶ岳の北端、蓼科山に日帰りで登ってきました。 山の天気を調べると直前まで「くもり」で、山頂の天気を調べてもどうにも登山には向かない日和。 普段なら天気の悪い時にわざわざ山に登りに行ったりはしないのですが、蓼科山はとにかくアクセスの限定される山で、登山口に向かうバスは夏シーズンを除くと土日の朝9:20の一本しかありません。普段、土日は山に登れないのですがたまたま自由な一日があったため、微妙な天気ですが登ってきました。 登り始めてすぐに雨が降り、強い風が木々を

    • 語り尽くせない立山の魅力。その3

      前回からの続きです。 8月の猛暑の中、2泊3日で立山を歩きまわってきました。 その時の写真と記事が登山メディアの山と渓谷オンラインに読者レポートとして掲載されています。 3日で1,000枚近い写真を撮ったので、使わなかった写真と語りきれなかった立山の魅力についてnoteで書きたいと思います。立山には語っても語り尽くせない魅力があるのです。 前回の記事はこちら。 2日目の立山縦走中、稜線を歩く間ずっと霧の中だったので、予定を変更して最終日は、逆方向からもう一度立山を縦走

      • 語り尽くせない立山の魅力。その2

        前回からの続きです。8月の猛暑の中、2泊3日で立山を歩きまわってきました。 その時の写真と記事が登山メディアの山と渓谷オンラインに読者レポートとして掲載されています。 3日で1,000枚近い写真を撮ったので、使わなかった写真と語りきれなかった立山の魅力についてnoteで書きたいと思います。立山には語っても語り尽くせない魅力があるのです。 前回の記事はこちら。 雷鳥沢キャンプ場のテントで1泊して、2日目です。 今日の予定はキャンプ場から剱御前山→別山→真砂岳→富士ノ折

        • 語り尽くせない立山の魅力。その1

          8月の猛暑が続く中、北アルプスの立山に登ってきました。 3年前にも一度、立山に行ったのですがその時は雨と強風で縦走を断念して撤退しています。リベンジのつもりで歩き通しました。 山の写真と記録が、登山メディアの山と渓谷オンラインに読者レポートとして掲載されています。 3日で1,000枚近い写真を撮りました。選別した写真は山と渓谷オンラインの記事で使っていますのでぜひご覧ください。今回は書き切れなかった魅力と使わなかった写真を掲載して立山の魅力を語りたいと思います。 語り

        雨、風、濃霧の蓼科山で怖い目に遭った話

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        • 山エッセイ
          76本
        • 小説のこと
          23本
        • 文学フリマで買った本
          3本

        記事

          山と渓谷オンラインに登山レポートが載りました。その2

          登山メディアの山と渓谷オンライン(ヤマケイオンライン)に、読者による登山レポートという企画がありまして、記事を掲載してもらいました。 今回は7月7日、ニッコウキスゲを見に行くために霧ヶ峰へ。 こちらに写真とレポートが載っていますので是非ご覧ください。 特に見栄え良く撮れた写真は読者レポートに使ったので、今回は使わなかったいくつかの写真と共に霧ヶ峰に登った時のことを。 ここ最近、山で見られる花に興味が沸いて色々と調べているうちに、7月はニッコウキスゲという花が見頃なのだと

          山と渓谷オンラインに登山レポートが載りました。その2

          やりたくないことをやってもいい

          「毎日毎日僕らは満員の電車に揺られて働いているのだから山でも登らなきゃやってらんないよ」と誰でも思うのではないでしょうか。私も同じ気持ちです。 とはいえ梅雨だし、仕事は忙しくて時間もとれないし、なかなか思うようにはいきません。「なんでこんなことしてんだろ」という気持ちを封殺して働くしかないわけで。ワイシャツを着て革靴を履きサラリーマンに擬態する。客先には「わたくし」なんて一人称で喋っちゃって、普段は「おれ」としか言わないクセに。「わたくし」なんて私には拙僧と同じくらい縁遠い

          やりたくないことをやってもいい

          予想、当たりました。

          7月17日に芥川賞が発表されましたね。 結果は、「バリ山行(著:松永K三蔵)」と「サンショウウオの四十九日(著:朝比奈秋)」の同時受賞でした。 1作しか予想していませんでしたが「バリ山行」と予想していたので、これは当たったと考えてもいいでしょうか。ダメ、と言われても「予想は当たりました!」と吹聴しますけれども。 ※「バリ山行」を含む芥川賞候補5作品の感想はこちらで書いています。 予想というか単純に、一番好きだった作品が獲ってほしいという気持ちで「バリ山行」を推していまし

          予想、当たりました。

          勝手に芥川賞を予想する文系遊び

          今日は文学サークルの人間らしい話題です。珍しく。 6月13日に、第171回の芥川賞候補が発表されましたね。 芥川賞の受賞作品は読んでいますが、候補の段階では読んだことがありませんでした。文系山男を自称する手前、候補作の段階から読むのもいいな、とは思っていましたが家の本棚に眠る積読がそれを許してくれないというか何と言いますか。 今回の候補作が発表された時も悩みました。どうしようかな、読もうかな。発表までに読み終えるだろうか。「積読の歴史がまた一ページ」となって終わるだけじ

          勝手に芥川賞を予想する文系遊び

          ひとりでも越えたい 天城越え

          伊豆半島の内陸部にそびえる天城山は、かつて下田街道の難所だった。伊豆の南部は陸の孤島で、下田へたどり着くには険しい天城山を越えていくしかない。そんな話も今は昔、明治時代には天城隧道が開通し、平成には伊豆半島を貫く伊豆縦貫自動車道も出来た。今の時代に天城越えをする理由はもうない。 ないけど、わざわざ「天城越え」をするために伊豆を訪れるのが山岳人なのです。 一日だけの休みをねじ込んで、越えてきました天城山。 さて今回の登山ルート、標準コースタイムで計算してみるとコースタイム

          ひとりでも越えたい 天城越え

          山なんて、ずっと嫌いだと思ってた。

          海か山か、どちらが好きか。 考えるまでもなく、海だ。 海が好きだ。 海には楽しい思い出ばかりある。家族と沖縄に行った四歳の時、私は服を着たままで海に飛び込んでいったらしい。それは覚えていないけど、透き通るエメラルドグリーンの美しさは今でも思い出せる。母の田舎の秋田で見た、沖縄とはまるで違う海の美しさも覚えている。日本海は深くて重い青色で、海面は夏の日差しを反射して光っていた。 出身地の川崎は海が濁って汚かった。そんな海でも父に連れられて一緒に釣りをした思い出がある。湘南の

          山なんて、ずっと嫌いだと思ってた。

          山と渓谷オンラインに登山レポートが載りました(山エッセイ)

          以前に登山メディアの山と渓谷オンライン(ヤマケイオンライン)、読者レポートの募集というものがありましたので応募しました。 読者の目線から登山を記録するという趣旨の企画です。大菩薩に登った時の記録が登山レポートとしてちょっと前の記事になりますが、ぜひ読んでみてください。 今回は読者レポートなので、読者が登った山を紹介するという山と渓谷オンラインの企画なのでライターという立場での執筆ではありませんが、それでも自分が書いたものが掲載されるというのは嬉しいです。 山男になりたて

          山と渓谷オンラインに登山レポートが載りました(山エッセイ)

          文学フリマ東京38で買った本の感想。その2

          2024/06/16は文学フリマ岩手9があったようですね。ペンシルビバップは参加していませんが、参加の皆さまは楽しまれたことでしょう。いつかチャンスを見つけて地方文フリも行きたいものです。冷麺が食べたい。 というわけで2024/5/19に開催された文学フリマ東京38で買った本の感想。そろそろ一ヶ月が経ちますが、その2です。 感想その1では下記作品の感想を書かせていただきました。 【C.N.01 cloud_nine series01】著:satori 【独身女の飲食日記

          文学フリマ東京38で買った本の感想。その2

          文学フリマ東京38で買った本の感想。その1

          2024/5/19に開催された文学フリマ東京38で買った本の感想です。 本当はすべての作品の感想を書き終えてから公開しようと思っていたのですが、すでに文学フリマ東京38から3週間、今週末の6/16には文学フリマ岩手9も開催されるらしいので、まだ途中ですが以下の作品について感想を書かせていただきました。他の作品についても後ほど感想を書かせてもらいたいと思います。 ※前書き※ ・ネタバレには最大限配慮していますが、中身に触れている部分があります。  何かあれば感想は削除いたし

          文学フリマ東京38で買った本の感想。その1

          祈願成就 感想(note創作大賞2023)

          note創作大賞2023 の「新潮文庫nex賞」を受賞した『祈願成就』を読みました。 文学フリマ東京38で買った本も順番に読んでいて、『祈願成就』も、文学フリマで買った本の感想を書いてから書こうと思っていたのですが、いやいやこれはすぐに書かなきゃ! と、こうして読了次第、感想を書いています。 感想:恋愛小説こわい。 恋愛小説部門で受賞、と書いてあったのを確かに見たはずなのにこの表紙とは……? この作品は、怖いです。ほんとこの一言に尽きるのですが怖いです。恐怖シーンの描

          祈願成就 感想(note創作大賞2023)

          文学フリマ東京38で買った本と、イベントの感想

          2024年5月19日(日)に開催された文学フリマ東京38に参加してきました。 本の感想はまたすべて読み終えてからnoteに書かせてもらいたいと思います。今回はイベント自体の感想を。 「こんなに人の来るイベントだったのか!」というのが一番の感想です。 今さらというか十年の間、参加し続けて徐々に会場が広がるところも来場者の推移も見ているし、多くの人が訪れるイベントだと知ってはいたのですが、改めて来場者の多さに圧倒されました。 私の所属しているサークル「ペンシルビバップ」が

          文学フリマ東京38で買った本と、イベントの感想

          宣伝で一番大切なこと(エッセイ)

          文系サークルの「ペンシルビバップ」は結成してもう10年を超えているのですが、SNSを使って宣伝をちゃんとやるようになったのは、本当にここ数年です。 「宣伝なんて必要ないぜ!」とストロングスタイルを気取っていたわけじゃないのです。ただ、メンバーの誰も普段から積極的にSNSをやるタイプではなかったので、「宣伝は必要だよね、やらないとね」と思いながらも開催直前にサークル用のツイッターで何回か宣伝ツイートするくらいでした。私の個人のツイッターに至っては、半年に一回も見ない程度なので

          宣伝で一番大切なこと(エッセイ)