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マスカットと白いお皿
マスカットと白いお皿はとてもよく合うと思う。
ところでわたしの甘い『昨日』について話そう。
昨日の朝。とてもよく晴れていて少し窓が開いていた。寒すぎず、強すぎない風が心地よく流れてきた。
キレイな2DKのマンション。清潔でモダンで、機能的。都会の真ん中にあるから車は必要ない。オートロックだし、注文した荷物を仮置きできる収納ボックスもある。家賃が高いマンションではお馴染みの受付嬢がい
吉本ばなな『TUGUMI』後編
後編へ進んでいただいた方、本当にありがとうございます!
書いたものが誰かに読まれるというのは、非常にうれしいものですね。
では引き続き小説のご紹介をしていきたいと思います。
まずはあらすじのおさらい。前回とは違った書き方をしていますが、読み飛ばしても大丈夫ですよ!
どこにでもいるふつうの女子大生『白河まりあ』は、子供のころに住んでいた港町に夏休みのあいだ帰省します。そこでいとこで
吉本ばなな『TUGUMI』前編
今回ご紹介するのは、吉本ばななの『TUGUMI』です。
これはねー、マジでいい小説ですよ。ほんと。
吉本ばなな先生の書く小説は、どれも読みやすく、ストーリーも理解しやすい。それでいて深い。そして深いのに、自然体でまったく無理をしていない。一本筋でスーっと読めちゃうんですよねー。
さっそく、まずは『TUGUMI』のあらすじを。
東京の街に住む女子大生の主人公『白河まりあ』は、以前住
村上春樹『ノルウェイの森』後編
前編を読んで後半にきていただいた方、本当にありがとうございます。
さっそく解説に入らせていただきます!
まずはざっくり前回のおさらい。読み飛ばしても全然大丈夫ですよ!
高校生のころに、親友「キズキ」を自殺でなくした主人公「ワタナベトオル」は、その虚無感から地元を離れて東京の大学へ進学。そこでかつての親友の恋人「直子」と再会します。次第に仲良くなっていき、ちょっとした恋人同士のような関係になっ
村上春樹『ノルウェイの森』前編
今回、ご紹介するのは村上春樹の『ノルウェイの森』です。
小説書評といっても、「この小説はこう読め!」とか「こういう解釈をするべき!」といったそんなに気難しいものではなく、どちらかといえば個人的な『ファンブック入門編(好きになるための布教本)」みたいな立ち位置であるといえるでしょう。
なのでわりとざっくりとした説明の仕方をしちゃいます。
そして小説の内容の「おいしい」ところを紹介していきたいと