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【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】美しい「ハス」の花に秘められた力とは!?第2弾

千葉市内、千葉駅すぐ、女性と子ども専門鍼灸院『鍼灸 あやかざり』です。いつも【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】の記事をお読みいただき、ありがとうございます。

前回、『美しい「ハス」の花に秘められた力とは!?』と題して、千葉公園の大賀ハスを取り上げ、東洋医学からみる「ハス」の世界についてご紹介をしてきました。

ところで、毎年、美しくもはかないハスの花々が泥の中から成長して見事にその花を咲かせている裏側では、どのような手入れがされているか、ご存じですか?

今回は、観賞用ハスの手入れ、育て方とともに、これからでもお楽しみいただける千葉のハス情報を『美しい「ハス」の花に秘められた力とは!? 第2弾』としてお伝えします。

なお、本文中では、東洋医学的なマメ知識として、植物と東洋医学の「陰陽」についてとりあげます。

どうぞ最後まで、お楽しみください!


1.「ハス」の育て方

鑑賞用のハスは種から育てることもできますが、花が咲くまでには、なんと2年もの年月がかかる、といわれています。
また、種から成長をさせたものは、なかなか花がつきにくいことから、通常は、レンコンから株分けして育てることが多いようです。
株分けや植え替えは、2月の終わりから3月初めの頃に行われます。
方法はいろいろあるようですが、ここでは、そのひとつをご紹介します。

今回は、筆者の知り合いが、実際に観賞用ハスの植え替えを体験したことがあり、その方に協力をしてもらい、記事にさせてもらうことになりました。

この機会に、ハスを育てるという、貴重な体験を皆様にお伝え出来き、筆者もよかったです!

①レンコンの堀出し:
2月の終わりから3月初めの頃に行います。もちろん、花は咲いていません。
ハスの鉢をひっくり返して、泥ごと鉢からレンコンを取り出します。
スーパーなどで見かけるレンコンと比べたらとても細くて、根や芽も出ています。
食べられるようですが、食用に栽培されていないので美味しくいただけると限りません。
体験した時は、実物を見ると、さすがに食べる気はおきませんでした。。。

②株分け:
レンコンは鉢の形に沿って丸く回りながら、何重にも重なっています。
ところどころに新芽が付いた株があるので、その新芽を折らないように、気を付けながら泥を落として、余分な節や根を落としていきます。

③剪定:
できるだけ太くてしっかり芽が伸びている部分を2~3節選んで、切り離します。

④植え付け:
鉢の3分の1ほどの深さまで泥をいれたら、剪定した株を泥の中に埋めていきます。
一鉢に埋めるのは、鉢の大きさに合わせて2~3株で、成長できるだけの余裕を十分に持たせておきます。

ここで気が付いたのですが、鉢から取り出されたレンコンの大半は埋め戻されることがありません!
それでも1年後にはまた、鉢いっぱいのレンコンができるのです。
レンコンの繁殖力が、あらためてすごいということに驚きです。

⑤水やり:
最初はレンコンが浮かない程度に、土の表面から3~5cmくらいになるように水を保ちます。
葉の芽が出てきたら水を増やし、浮き葉が広がったらたっぷりの水を入れておきます。

立ち葉(茎を伸ばして高い位置で広がる葉…普通に見かける葉のことです)が十分に伸びる6月頃に、ようやく花芽が出てきます。

そして、花芽が出た後20日ほどには、きれいなハスの花が開花するのです。

2.幸運をよぶ『双頭蓮(そうとうれん)』

双頭蓮(そうとうれん)

ニュースなどで話題になる『双頭蓮』をご存知でしょうか?
『双頭蓮』とは、一本の茎から二つの花を咲かせる非常に珍しい状態の蓮のことです。
品種ではなく、突然変異によるもののため、双頭蓮が咲いた株を継代しても同じ花は咲きません。
『日本書記』にも双頭蓮の記述が残っており、古くから吉祥の花と考えられていたことが伝わっています。

毎年どこかで見つかっているようですが、今年は、奈良市の喜光寺と神奈川県立大船フラワーセンターで見つかっています。
神奈川県立大船フラワーセンターは6月30日の記事で、開花まで10日ほどとなっていました。
タイミングが合うようであれば、『双頭蓮』の花を直接見ることができるかもしれませんね。

3.植物と東洋医学の「陰陽」

突然ですが、「陰陽」という言葉を聞いたことはありますか?
鍼灸・漢方・薬膳など、東洋医学に興味をもっている方であれば、一度は聞いたことがある、という人も案外いるのではないかと思います。

「陰陽」という考え方は、宇宙のあらゆるものを、陰と陽という2つのカテゴリにわけて考える古代中国の思想であり、鍼灸治療や漢方治療において、人間のカラダの状態を調べたり、治療の際のモノサシとして、現在も利用されています。

東洋医学においては、健康な人のカラダというのは、陰陽バランスが整って、調和している状態であり、病気にもなりにくい状態を維持することができます。
一方で、身体に不調が出やすい人のカラダは、陰陽バランスが崩れがちであり、病気になりやすい状態にあるといえます。

筆者が仕事として普段から行っている、鍼灸の治療においては、鍼やお灸を用い、カラダの陰陽バランスの崩れを正して、陰陽が調和した状態に戻すことで、不調を取り除き、病を治して、健康な状態にすることができるのです。
もちろん、これは、鍼灸でなく漢方においても同様です。

では、陰陽について、わかりやすく簡単に触れておきます。

<陰>
陰の代表的イメージとしては、たとえば、女性・水・月・冬、冷えといったものを想像してみてください。
その性質は、冷たく、寒く、静かで、内側にむかっていくような感じです。
<陽>
陽の代表的イメージとしては、たとえば、男性・火・太陽・夏、熱といったものを想像してみてください。
その性質は、熱く、活動的で、明るく、外方向にひろがっていくような感じです。

次に、以前の記事の中で、ハスは根から花まで余すところなく健康に役立つ植物であり、食材であることをご紹介しましたが、植物を陰陽で考えるとどうなるのでしょうか??

1.茎、葉、花など地上に出ている部分は、陰 OR 陽 ?
2.根、レンコンなど地下に埋もれている部分は、陰 OR 陽 ?

読者のみなさんは、どう考えますか?

では、正解です。

一見すると、眼に見えている部分が「陽」、眼に見えない部分が「陰」と捉えがちですが、天空(陽の部分)へ向かって成長し伸びる茎や葉の部分、つまりは地上に出ている分が「陰」、地下に埋もれていて地中(陰の部分)に向かって根をはるレンコンの部は「陽」にあたります。

今回は東洋医学の中から陰陽について少しだけ触れてみましたが、難しかったでしょうか??

4.千葉と「ハス」

幕張海浜公園の夕陽

前回の記事の中で、お伝えしたとおり、千葉と大賀ハスはとても深いつながりがあります。

今回は、さらに2つほど、新しい情報をお伝えします。

ひとつめは、『オオガハスウィーク2023』というイベントで、千葉県立幕張海浜公園で来週の日曜日7月9日まで開催されています。
大賀ハスが解説とともに展示されますので、より詳しく知ることができます。
また「オオガハス」の妖精 ちはなちゃんに会えるかもしれません。
(ちはなちゃんが気になる方は、インターネットで調べてみてくださいね)
ちなみに、千葉の幕張海浜公園は夕陽のスポットとしてもおすすめで夕陽がとてもきれいです。
もしお時間があれば、夕陽の景色も楽しんでくださいね。

もうひとつは、蓮を使ったお菓子の情報です。
千葉駅から1Kmほどの千葉中央公園の近くにある榎屋さんは、千葉市の花「大賀ハス」にちなんで、蓮の実を使ったお菓子を作っています。
蓮の実の甘納豆は店舗のほか、千葉公園ハーモニー蓮華亭や千葉城いのはなでも購入できるそうです。
また、蓮根澱粉を使ったお餅をコーヒー風味に仕立てた蓮餅もあります。
千葉駅や筆者の鍼灸院「鍼灸 あやかざり」からも、徒歩で10分程度のところにあります。
大賀ハスをみてハスの花に癒された後、あるいは「鍼灸 あやかざり」の患者の皆様は、ぜひ、一度、こちらのお店にも訪れてみてくださいね!

5.まとめ

いかがでしたでしょうか?
『【くらしの東洋医学 鍼灸で元気に】美しい「ハス」の花に秘められた力とは!?第2弾』はお楽しみいただけましたでしょうか?

このように、身の回りにあるいろいろなものを東洋医学的にみていくと、鍼灸のほかにも、身近なところに自然治癒力を高めるヒントがたくさんあることに気づかされますね。

それでは、鍼灸でからだも心も元気になりましょう!

鍼灸 あやかざり
千葉駅5分 完全予約制 女性と子ども専門の鍼灸治療院
千葉県 千葉市中央区新町1−6 ラポール千葉新町202
TEL:070-8525-6132

画像の出典:https://www.photo-ac.com/

参考資料:千葉市観光協会ホームページ、日本蓮学会ホームページ

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