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ジェンダー・性・愛

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#フーコー

「家父長制と資本主義」上野千鶴子と「なぜ男女の賃金に格差があるのか」クラウディア・ゴールドウィン

先日の私のへっぽこ記事で

終わりの方に、上野千鶴子氏の思想を彼岸に、クラウディア・ゴールドウィン氏の記事を現世に例えた。フーコー風にいうと現世での成功はアンチ・プラトンやアンチ・アリストテレス。
 上野千鶴子氏の同書の7章「家父長制と資本論の二元論」はわかりにくく現在4度目の読解中であるが、7.3節「資本制下の家事労働:統一理論の試み」ではこれまで大風呂敷を広げてきたことが、家事労働の無償制→有

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マリー・アントワネットは当時怪物扱いされていた。フーコーによるフランス革命時の記録の報告

マリー・アントワネットは当時怪物扱いされていた。フーコーによるフランス革命時の記録の報告

パリオリンピックの時にマリー・アントワネットが斬首された自分の首を持って歌い、音楽はヘビーメタルがかかっていた演出がされていたのを覚えている人も多いだろう。あれはなんだったんだ?
 それに起因してフランス人にとってフランス革命ってどう捉えているんだろうと思ってもそれぞれの主張があるだけでまとまったいい本がありそうもないし、ベルバラに染まるのも史実との照合を考えるとめんどくさいし、と思って放っていた

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上野千鶴子氏の「女ぎらい」のタネ本のセジウィック「男同士の絆」

上野千鶴子氏の「女ぎらい」のタネ本のセジウィック「男同士の絆」

氏が本の中でタネ本だと言っていた「男同士の絆」。またNHKでお正月にやっていた100分で名著のフェミニズム会でも紹介していた本。

ホモソーシャルということばは今ではよく使われるが、その言葉をはじめて提案した本であるとのこと。

まだ序章と結論しか読んでいないが、上野千鶴子氏がこの本はフーコーの「性の歴史」の影響を受けているというだけあって、ボズウェル、ドーバーなどの同一の引用文献が出てくる。
 

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上野千鶴子「女ぎらい」朝日文庫に現れるミシェル・フーコー

ジェンダーやセクシュアリティについての調査なら日本では上野千鶴子氏をみておかないといけないと思い、まずは図書館で取り寄せ。
 興味深い分析が続く。さすがな分析だと思う。別文献かもしれないが、そのような社会が成立した原因、要因、歴史的なものへの言及はない、かあえて避けている。なぜそのようなことを思ったかというと:
 フーコー「性の歴史」が頻繁に引用される。
例えば、第2章ホモソーシャル・ホモフォビア

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