我が家が所属しているご近所さん会のwhat’s upグループ(LINEグループみたいなもの)に、ピリリとした空気が一瞬流れたという。 「紺色の鳥が最近、ここら辺をうろついているけど、誰かのお家に住み着いてない?あれは害鳥よ!見かけたら速攻、水をかけたりして追い払ってね!!」 そのメッセージにどきりとしたのは、例の紺色の鳥が我が家の庭に来るたびに、 「うちの新しいペットかな!」とワクワクして窓際から庭を覗き込んでいた9,346 kmの海を超えてこの地に渡ってきた我々である。
藤井風の日産スタジアムでのライブを思い出す時に、子育て体験との類似点を思う。 先日、長年の・・・といってもファン歴わずか2年ちょっとである私の夢を叶えた。 ところかまわず大声で藤井風の良さを布教し続けてきた私は、ついに藤井風のコンサートチケットを手に入れたのだ! 飽き性の私がまだファンであり続けている奇跡に冷ややかに感心している夫をむりやり巻き込み、連携プレーでチケット争奪戦の波を潜り抜け、無事我が家四人みんなで日産スタジアムに訪問できることになったのだ。 私の人生を変えた
ここに戻ってきてから息子が毎日、涙目でこう訴えてくる。 「オレ、日本の方がいい。日本に戻りたい・・・」 ニュージーランドで肩を組みながら再会を喜びあえる友達に恵まれていても、たくさんの「好き」に囲まれた暮らしがあっても、それでも日本の方が良いと確信してしまったらしい。 よくよく理由を聞いてみると、大好きなおじいちゃんとおばあちゃんがいるから、とのこと。今回の一時帰国の際には、誕生日とクリスマスとお正月とハロウィンと子どもの日が一気に訪れたかのような歓迎のされ方をして、余計に
ずっと子どもたちのことを分かっていると思っていた。 それなのに、今回の日本への一時帰国を通じて、私は息子と娘は随分と自分の理解の範囲を超えていたと知ったのだ。 日本を離れて1年8ヶ月目にして初めて日本に里帰りした。 とはいっても、滞在期間の半分以上はただ日本国内を旅行するインバウンド観光客になるはずだった。台風が西日本を覆うというニュースで計画が急遽変更されるまでは。 台風10号がノロノロと通過している時、ネット民たちはその台風の進路はまるで台風が九州各地や四国の温泉名所
先日、息子が思い詰めた表情で私にぐいっと何かの紙を渡してきた。 ん・・・!ん! まるでトロロの映画の中で「かんたくん」が「さつきちゃん」に傘を貸す時のような感じで、紙を私に押し付ける。でもその表情ははにかむとかではなく、ただただ言葉にできない悲しさで溢れているのだ。 その紙を手に取って見てみると、息子が大親友のお友達の6歳のお誕生日パーティーの招待状だ。 パーティーを開きます! 今回はみんなでゲームセンターに大集合。レーザータグで遊びましょう! マイクラのキャラクタ
久しぶりに息子が、娘との喧嘩以外での涙を見せたある晩。 小学校で仲良しだったお友達が、シンガポールに引っ越すことになった。 イギリス人のお父さんと韓国人のお母さんを持つ元気な男の子は、息子の英語がまだたどたどしかったころに、初めてプレイデートに誘ってくれた子だ。 その韓国人のお母さんが私と同じようにカナダの大学を出ていたり、同じアジア人同士ということなどもあってお互い話しやすく、都合が合えば平日の放課後によくプレイデートを企画する仲になっていた。 そんなお友達が新たな地に出
「オレ、いつか日本に行ったらここに行きたい・・・!」 6歳の息子がiPadのGoogle mapで、彼の憧れの場所を興奮した様子で見せてくれた。最近、息子はYouTubeの視聴制限時間が過ぎた後、こっそりとそのまま親のiPadで遊んでいる。そして私も息子がどんなことができるのか見てみたくて、好奇心でしばらくは放置していることがある。 どれどれ。どんな素敵な場所なんだい?と、見てみると、地味な感じな街の一角に位置する「小諸そば」とある。かけそば一杯370円、「誠実」「信頼」「
オークランドの夜が公式に訪れるちょっと前の、夕暮れどき。 「You are my best friend!!」 そう言いながら、6歳の息子が走っていく車を猛ダッシュで追いかけていく。 去っていく車の後部座席の窓が全開になり、そこから息子の大好きなお友達が大きな声で叫ぶ。 「You are my best friend!!」 青春映画のようないちシーンが目の前で繰り広げられていた。 そして車が行ってしまったのを見届けて戻ってくる息子は、また「家族の一員」の顔に戻っていた。
「オレは、今日、Official髭男dismのUniverseが聴きたい」 息子が、冬休みのホリデイスクールに向かう車の中で、BGMリクエストをしてきた朝。 今、ニュージーランドの小学校は2週間の冬休みに入っている。 休みのたびに、息子はせっせとホリデイスクールに通う。これは通常の小学校の時間、つまり朝の9:00くらいから午後3:00くらいまで、預かってくれるプログラムで、多様な民間業者が提供している。サッカーレッスン、体操レッスンから、STEM教育的なものまで様々なプログ
去年の今頃は、一体ニュージーランドに来るという選択肢が本当に子どもにとって良かったのかどうかと、ひっそりと自問自答していた。 息子が通う小学校では、成績表が一年に二回、親のメールアドレスあてにデジタルで届く。 ちょうど一年前、何の前触れもなく、突然メールアドレスに届いたその報告書は、息子が小学校で苦労している様子が手に取るように分かるものだった。 別に自分の子どもに「頭が良い」とか「成績が良い」ということを期待をしていない。むしろ頭が良いという自意識は、本当に生きづらさを増
娘がニュージーランドで通う保育園には何人か日本人の子が通っている。 ある日、その日本人の一人の子と娘がタッグを組んで、他の子どもたちに意地悪なことを言ってまわったらしい。 「日本語が話せる人じゃなかったら、友達じゃないんだよー!」 と。 4歳くらいの子どもにありがちな、人の気持ちを推しはかるところまでの社会性がないが故の、無邪気さと残酷さが入り混じった発言だ。 中にはこういうことを言われて、娘のことが大好きなお友達はかなり傷ついてしまったらしい。 その後、朝に娘を保育
先日、6歳の息子が40度近い熱が出て4日くらいが経った頃。 熱った顔で涙目になりながら、か細い声でボソッとつぶやいた。 「オレ、早く学校に行ってまたLearnしたい。」 明日こそ学校に行けるかな?と話しながら夜寝るのだけど、結局翌朝には「高熱のためお休みです」という連絡を学校アプリで入れる毎日が続いていた。そして息子の中では早く学校で勉強したいという思いがふつふつと湧きおこってきたのだ。 ベッドの上でひたすらマイクラの実況中継のYouTubeを見ては寝て・・・を繰り返すなんて
先日、スーパーマーケットに行ったら突然のサプライズに子どもたちが感動した。 スーパーの出口で、店員さんが子どもたちにこっちの「雑誌」を特別無料配布していたのだ。どうやら、イギリスの国王のお誕生日だからめでたいね!ということでのプレゼントだったらしい。普段の生活で、全く意識したことがないイギリスとの繋がりを、意識させられる瞬間だが、そこに「支配国」「被支配国」だった歴史の重さは感じない。無邪気な感じで18,389km先の島国にいる王様を、国をあげてお祝いしている様子。 息子に
毎回、色々びっくりするし、同時に心がとってもあたたかくなる。 こっちに来てから、娘と息子がお友達のお誕生日会によく呼ばれるようになった。 ニュージーランドでは子どもたちのお誕生日会にお友達を呼んで盛大にお祝いすることがポピュラーなようだ。 「盛大に」といっても、それぞれの家庭の方針や思いがあって、招待されるお友達の数や開催場所などは多様性がある。 でも共通して、親の子どもへの愛を感じるし、そして親の色々なアイデアにびっくりするのだ。 今回は私たちがここで参加したお誕生日会
「娘さんの保育園はどうですか?」 先日、娘が小学校に上がる前の無料健康診断に行った時に、そこの女医さんが私に質問をした。 ここ、ニュージーランドでは子どもたちは5歳になると小学校に入学することになっている。時期が来たら、各家庭が自分の子どもを通わせたい小学校に、入学申し込み書を提出して許可をされたら入学のその日を待つ。その申し込み書類の中には、健康診断を受けているか、予防接種をちゃんと受けているかというのを一緒に提出することになっている。 我が家にもニュージーランド政府から
プールつきの大豪邸。 全面ガラス窓で日当たり抜群の気持ちの良い家。 森の中の可愛いログハウス。 6歳の息子は、バーチャルの世界で彼の夢を一つずつかなえていっている。 現実世界でいくら両親に期待しても難しくても、マイクラの世界では彼がスキルをアップさせれば、なんだって自分が見たい世界を自分で作り出せるのだ。 最初のころこそ作業台すら作れず、うまく思った方向に移動できないと半泣き状態だったのに、随分とできることが増えてきた。 今ではマイクラの世界でいきなりCDをかけ始めたり、