挫折なし、努力なしの段階的瞑想法①
【はじめに】
瞑想の方法や、その効果は今や一般的に知られるようになってきました。
しかし、「どういう状態になることがゴールなんだろう?」「呼吸に集中してみたけれど、これであっているのかな?」と思ったことはありませんか?
この記事では、私の体験を元に瞑想について考察し共有します。
段階的瞑想法(私が勝手に名付けました)は、「人それぞれ心身の状態が違うよね。自分の状態(段階)に合った手段で瞑想しようぜ」というものです。
①では段階的瞑想法の核となる考え方(ゴール)を、
②では段階についての説明をします。
【瞑想ってよく分からない】
私は5年前くらいから瞑想に取り組んでいましたが、瞑想が何をどうしている状態を指しているのか、最近までよくわかっていませんでした。
「無になる」「心を落ち着かせる」「自分の心の動きを見つめる」「今、”ここ”に戻る」それがどんな感覚なのか全然つかめない。
思えば、そもそも心が落ち着いた状態の感覚を忘れてしまったので、分からない感覚を手探りで当てようとしていたのです。
過酷な環境を生き抜いてきた人達は、全くもしくは長らく、心が平静である感覚が分からなくなっていませんか?
【来る難関 ネガティブ無限ループ】
瞑想を行う中で個人的に一番苦労したのが、「ネガティブな自動思考が止まらないこと」です。心が落ち着いた状態が分からない上に、頭の中は常に嵐…!凪いだ状態など見当もつきません。
私の場合、嵐の正体は「思考のアンバランス(考え方や物の見方の偏り)」でした。思考の偏りによって自責と他責と被害妄想が止まらずパニック状態に。
いきなり「無」を目指すのではなく、段階を踏んで嵐のような自動思考を減らしていくことが必要です。
【段階的瞑想法のゴール】
段階的瞑想法の核となる考え方は「自動思考を頭から引きはがすこと」です。
自動思考の暴風雨の中、落ち着いて自己観察なんかできませんよね。
無になりたいのに雨やら風やら石つぶてやらが体中にぶち当たってきてはお釈迦さまも諦観必至。
・とにかく意識を自動思考から他のものにスライドさせること。
・自動思考が記憶として定着しないように長めの時間(数十秒ではなく十分単位くらい)、自動思考を頭から引きはがしておくこと。
この2点がポイントです。
自己内省や無我を目指すタイプの瞑想は、心が落ち着いた状態を知った上で安心安全を感じられる環境に身を置けるようになったら出来るようになると思います。
【自動思考を引きはがす手段】
マンガ、アニメ、本、音楽、お経、オーディオブック、etc…お好みを見つけてください。目と耳を使うものが良いと思います。
「メラビアンの法則」というのを聞いたことがあるかもしれません。
言語、聴覚、視覚情報が一致していない時に、どの情報が優先されて受け取り手の印象に影響を与えるかを示した概念だそうです。
それによれば、言語情報 はわずか7%で、聴覚情報は38%、視覚情報は55%、という比率。(参考:誤解されがちな「メラビアンの法則」!正しい意味と活用方法とは? (cydas.com))
自動思考は言語情報とちぐはぐな映像が高速で流れていくので、
しっかりと目と耳を使ってあげればだいぶ意識をそらせます。
(がっつりしっかりしたトラウマ記憶への対処は推奨しません)
ちなみに、お経を唱える時は暗唱ではなく字を追って唱えることが大切だと「超訳 般若心経(監修:加藤朝胤)」に書いてありました。
超訳 般若心経 「何もない」幸せに気づく(リベラル文庫) (リベラル文庫 ひ 1-2) | ひらた せつこ, 加藤 朝胤, リベラル社 |本 | 通販 | Amazon
私のおススメはゲーム実況を観ることです。元々ゲームが好きなので、ゲーム自体も楽しんで観ているのですが、決して自分を傷つけない人間が側でなんか楽しそうにしていてくれるのは、安心します。
【自動思考を減らせば疲れにくくなる】
自動思考やそれと連動して沸き起こる激情は、ものすごく脳に負荷をかけます。これらを減らしていけば、脳に余裕ができ、何かをやりたい意欲が湧いてきたり、ポジティブな感情を感じる余白が生まれたり、人に関心を向けることができたり、集中力が上がったりします。疲れにくくなることで、頭痛や倦怠感などの不調にも良い効果があるのではないかと思います。
【まとめ】
今回は段階的瞑想法の核となる考え方(ゴール)を、お伝えしてきました。
目的:自分の状態(段階)に合った手段で瞑想して脳を休ませよう。
目標:自動思考を頭から引きはがすこと。
方法:目と耳を使うものが良い(メラビアンの法則)
・意識を自動思考から他のものにスライドさせること。
・自動思考が記憶として定着しないように長めの時間(数十秒ではなく十分単位くらい)、自動思考を頭から引きはがしておくこと。
②では、段階的瞑想法の「段階」についての説明をします。