ノスタルジーだけの短歌は後味が悪い
『昭和遠近: 短歌でたどる戦後の昭和』島田修三
『短歌で読む 昭和感情史 』と同時に借りたのだが、感情というのが単なるノスタルジーに伍するとあまり面白くないと感じる。その時代のリアリティよりも昔懐かしいという歌が多くて、途中で飽きてきた。戦時のリアリティを求めるものではないが、何か今の生活が安定して上で、昔の貧しさを懐かしむようなそんな昭和のアンソロジーのように感じる。その時代に作られた短歌はけっこう驚きがあるのだが、ノスタルジー短歌は、ありきたりなイメージでしかないように