スパーク双極性障害!双極性障について解説
この世界は厳しい。自分が双極性障害で久しぶりに自己嫌悪に陥ってしまったnoteを前回書いた。
立花さん(N国党)とえらてんさんのやりとりを見て思ったこと|けっく@双極的ライフ @tbkashimizu #note https://note.com/ancoholic/n/n0e73de1fe1ee
動揺を抑えられず三日三晩おろおろしてしまったが、もう一度私がnoteを始めた理由に立ち返り、負けずに、いや、戦わずにそれと向き合っていきたい。
改めて双極性障害について話してみよう。話させてください。
双極性障害という気分障害がある。躁うつ病と言えばわかりやすいだろうか、少し前はそう呼ばれていた。
私も10年前から双極性障害を抱えている。なんとか双極性障害と立ち向かいやっつけようとした。しかし、何回も治ったと思ったら、また調子を崩し、ずくずくになった。たどり着いた答えはもう戦ってねじ伏せて治そうとするのは諦めて、双極性障害をモンスターか猛獣かを飼いならす感覚で生きていこう。である。
双極性障害を知らない人はこんな感じかあ、くらいに知ってもらえて、同じ双極性障害で苦しんでいる人が私のエピソードを聞いて少しでも楽な気持ちになってくれたら嬉しい。
目次
・双極性障害ってどんな症状?
・双極性障害を飼いならすポイント
・躁状態がなぜ危険ゾーンなのか
・躁状態のバロメーター
・まとめ
双極性障害ってこんな症状
双極性障害とは気持ちがハイ(躁)とロウ(うつ)に波のように、またはジェットコースターのように変調する精神疾患である。
その気分の波とは一般的な「俺、元気いっぱいだ!または、アタシちょっとヘコんだわあ」、というレベルを突き抜けて生活に悪影響を与えてしまう。
躁とうつの期間は人それぞれで、躁が強くでるものをタイプⅠ、軽躁のものをタイプⅡと呼ぶ。それぞれ辛さが違うので、どちらが重症かは言えないらしい。
双極性障害を飼いならすポイントがある
双極性障害を飼いならすには基本的に気分安定剤を服薬し気分の波をフラットにしながら調子が悪い時に薬を調整しながら普通に生活することができる。しかし、安定した日常生活を送れる状態(寛解)をキープするにはいくつかポイントがある。
ポイント① 自己判断で薬を止めない
安定して日常生活が送れると言っても簡単ではない。問題はなかなか治らない、再発率がとても高く長期に及んでしまう。
なぜなら躁とうつのコントラストが曖昧でうつから回復すると完治したと思い、服薬を自己判断で辞めてしまい再び躁転してしまうというループで長期間してしまう。
そういう意味で服薬は大切で医師の指示があるまでは止めてはいけない。再びモンスターがムクムクと顔を出す。私は何回もこれで失敗した。何度も何度も同じことを繰り返すなんておバカだよね。ちーん。でも実際、多いみたい。
ポイント②うつ状態の時は焦らず休む
では、躁とうつの状態。どちらがつらいか。
一般的なイメージでは躁状態はテンションアゲアゲでハッピーで、うつ状態はは元気がなくなりドーン↓、といった感じだと思う。よってうつの方がつらい?
否。そんなに単純ではない。
うつの状態はいわゆる、うつ病の症状と似ている。気持ちの落ち込み、今まで楽しかったことがまったく楽しく感じなくなる、などの症状が現れる。
うつ病の存在は最近では世間では広く認知されあらゆる場面でケアされるようになってきたので皆さんも、うつ状態については想像しやすいのではないだろうか。
うつ状態の時は医師から処方された薬を忘れず飲み、ゆっくり休む。焦りは禁物。うつになっている時は出口の無い暗闇にいるように感じるが必ず回復し気分は上がってくる。希望を持って休む。
ポイント②躁状態こそ危険ゾーンと認識する
躁状態というと、まず厄介なのは自分が躁状態であると気が付かない事が多い。なんか最近、調子いいなあ、くらいに思っていて気が付くと身の回りの人に迷惑をかけるくらいハイテンションになっている。
躁状態=パリピ状態なのか?
躁状態はテンションアゲアゲでトランスミュージックをかけて踊っているイメージがあるかもしれないが決してそうではない。
私の場合は気分が先行し自分本位になり、ハッピー感より自分の思い通りにいかず常にイライラしていた。
バリバリ働き、誰かに新しいアイデアを聞いて欲しくて話まくる。他人、身内とトラブルになる。会社を興す。高い買い物をする。。
自分が躁状態であると気付いた時には信用や金を失っている。まさに「お前はもう死んでいる」状態である。
そして自分がしてしまった事の重大さに気付きドーーン!と落ち込み、うつ状態になってしまう。
躁状態が危険な理由は
躁状態の後は必ずうつのビッグウェーブがやってくる。からである。
その時の気分の急降下により想像を絶する絶望感と自己嫌悪にさいなまれることになる。実際、躁からうつに急降下した時に残念ながら自ら命を絶ってしまう事例はうつ病よりも多い。
なので双極性障害で注意すべきはうつにならないようにするよりも、躁状態にならないようにコントロールすること!である。
そのような危険ゾーンである躁状態だか、前に記述したように、躁のコントラストが微妙なので自分でも気付かずになってしまっていた。。というパターンが多い。
そのような状況を防ぐために、主な躁状態の症状をバロメーターとして自分の気分と行動をチェックし躁状態に入らないよう予防することができる。一般的なものと、自分の経験でこれをしている時は注意!という項目がある。
躁状態のバロメーター
①万能感に溢れ自信満々になる
②活動力UP、金使いが荒くなる
③アイデアがどんどん湧く
④過食になる
⑤自己啓発本を読みまくる
⑥社交的になる
⑦性的奔放になる。
私の場合、これに当てはまるようになったらちょっと危険なサインと認識している。また、自分でも気付かず躁状態になってしまうのも防ぐ意味で周囲にも、双極性障害であることをオープンにし、行動が上記のようになった時は指摘してもらえるような環境をつくって予防線を張っている。
まとめ
私が双極性障害についてネットに書いてあるような症状をわざわざ書こうと思ったかというと、ネットで双極性障害を調べる人は双極性障害で困っている当事者または家族、知り合いに限られていると思ったからである。
双極性障害を知っている当事者さんたちには、当たり前の事を書いて読む価値無し!と思われると思う。
でも、昨今、双極性障害という言葉、文字を様々な場面で見るようになった。テレビで見る有名人にも友達にも同僚にも私が診断を受けた10年前よりも明らかに多くなった感覚がある。これからあらゆる人にとって他人事ではすまなくなるかも知れない。
大切な人が双極性障害になった時、そういえば誰かがnoteに双極性障害について書いていたなあ。こんな病気だったな。と1ミリでも思い出してもらえたらラッキイである。
また、私はドン底から寛解状態(普通に生活できる状態)まで回復し、結婚し2人の子どもに恵まれ、双極性障害を抱えながらも子育ても出来ている。なんとかなっている。双極性障害で苦しんでいる人に同じ仲間として伝えたい。もうダメだと思ったこともあったけど、周りのサポートを全力でもらいながらなんとかなっている。
心と身体がフラットに安定するまで周りに頼りながらゆっくり回復を待とう。そして、充電完了したら歩きだそう。外に出て社会と繫がろう。勇気を出して一緒にやろう。
最後に、双極性障害を患っていた故中島らも氏の言葉を皆さんと共有したい。
「双極性障害になると家族、友人に迷惑をかけるかもしれない。でも恩を返すチャンスは必ずくるさ」
私はキッチンでシーフードカレーを作りながら今日も密かにそのチャンスをうかがっている。
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