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A子
2024年11月7日 12:34
インドネシアでヒット作を生み出し、日本にもその作品が入ってきつつあるジョコ・アンワル監督。今回紹介するのは、ジョコ・アンワル監督が、『夜霧のジョギジョギモンスター/夜霧のジョギジョギ』を現代風にリメイクした『悪魔の奴隷』、『呪餐 悪魔の奴隷』である。ちなみに、他の監督作品には、『グンダラ ライズ・オブ・ヒーロー』、『フォークロア 母の愛』などがある。また、『悪魔の奴隷』は未体験ゾーンの映画
2024年10月10日 15:45
公開が決まっていたのに延期となり、どうなったのだろう…と思っていた。当局の検閲の問題があったようだ。2019年の第20回東京フィルメックスでは、完全版ではなく、中国で公開されたバージョンでの上映であった。今回上映されたのは、4~5分ほど長い完全版となる。映画は2013年、都市開発に反対する住民の暴動から始まる。暴動を抑えるために警察が出動し、その後開発の責任者・タンが姿を現し、暴動が鎮まった後
2024年8月19日 16:55
中学校教師のチェンは、ある日、教室で自殺を仄めかすメモを見つける。書いた生徒は誰なのか、本気でそう思い、悩んでいるのか。チェンは話を聞き、調査をするが、生徒らはなかなか心を開いてくれない。また、チェンは私生活でも問題を抱え、離婚の危機にあった。その中で蘇ってきたのは少年の頃の記憶である。学校ではいじめられ、成績も悪く、出来の良い弟と比べて叱られてばかりいる。容赦なく叩き、なぜ出来ないの
2024年8月10日 10:52
日本で劇場公開される映画も増え、世界的にも注目を集めているインド映画だが、インド映画はかなり複雑な構造を持つ。多民族国家であり、多言語国家でもあるインドの映画業界は、ハリウッドとは比べ物にならない本数の映画が制作、公開されているが、地域によって言語など大きく異なる。主なものとして、北インド(ムンバイなど)のヒンディー映画であるボリウッドと、南インド(チェンナイなど)のテルグ語映画であるトリウッ
2024年4月21日 13:32
以前、『戦慄のリンク』でも触れたが、中国では幽霊の存在を認めてはいない。そのため、本作も悪霊が出てくるとはいえ、恐らく悪霊ではなく人的なものであろうという予想はできるが、どう整合性をつけるのかが気になるところである。冒頭から意味ありげに道士が出てくる。道士は道教における修行した仙人のような存在である。仏教でいう僧に近いだろうか。映画の内容なのが現実の世界なのか…どうやら前者のようだが。そし
2024年4月2日 02:05
2024年は、タイ映画を色々観よう!と思い、2024年はじまって最初に観たのが、『元彼におめでとう!』である。未鑑賞であるが、日本でも話題になったタイのドラマ『2gether』。主演のワチラウィット・チワアリー(ブライト)とメータウィン・オーパッイアムカジョーン(ウィン)は、日本の女性ファッション誌等でも紹介され、注目を集めていたのは覚えている。『元彼におめでとう!』は、そんなワチラウィット・
2024年3月29日 11:50
Netflixにて配信されているベトナム映画『タン・ソイ 美しき殺し屋』『ハイ・フォン: ママは元ギャング』(以下『タン・ソイ』、『ハイ・フォン』と省略して表記する)。『ハイ・フォン』が先に制作・公開され、その人気を経て前日譚として制作されたのが『タン・ソイ』となる。日本ではどちらもNetflixにて配信されているが、Netflixオリジナル映画なのは『タン・ソイ』のみ。『タン・ソイ』→『
2024年3月26日 15:03
東京国際映画祭2023は、色々あってチケット発売に出遅れ、数日経って残っているチケットをぽちぽち取っていたため、気になっていたメジャーな映画は見に行けないが…アジアのこれからを担う監督作品を数本鑑賞することに。本作はその一つ。監督を務めたゴン・ズーハンは、短編を製作し、本作が初長編作となる。1996年生まれの女性監督ということで、自分と同世代だと驚かされる。舞台は、北朝鮮との国境近くの中国
2024年3月21日 12:57
『デンジャラス・ベイビーズ』で散々文句を言ったのにまた、中国のアクション映画を紹介する。文句を言いつつも好きで見てしまうのだ。本作は、個人的に『デンジャラス・ベイビーズ』よりは面白かった。そもそも『デンジャラス・ベイビーズ』で教師役を務めたユエン・リンイェンが出演していたので気になって見てみた。劇中出てきてもいない場面でポスターを作ったり、オリジナルと全然違うポスターにしてとある映画に寄せたり
2024年3月20日 13:47
原題は“暴走狂花”、“狂花”は戦う美女映画によく使われる単語のようだ。暴走はまあクレイジーくらいのニュアンスだろうか。本作は2018年製作であるが、日本では劇場スルー、2022年にDVDが発売されている。そのため、ポスターの雰囲気といい、邦題に“ベイビー”を入れてきていることいい、2021年に公開した邦画『ベイビーわるきゅーれ』を意識している雰囲気がある。手にとってもらうための策なのだろう。ま
2024年2月23日 12:03
『Miss.デンジャラス』で主演を務め見事なアクションで注目を集めたシュー・トントン。その後、『Miss.リベンジ』、『Miss.アサシン』と制作されている。勿論それらの映画はシリーズものではなく、原題も全く異なるが、日本で売り出すにあたって『Miss~』という邦題にしたのだろう。更に、予告を見てもらうとわかるが、主演のシュー・トントンの肩書はまさかのSNSフォロワー1200万人という。何とも
2024年2月23日 01:24
ホラーはそんなに得意ではない上に、中でもJホラーは怖くてなかなか挑戦できない。よって鶴田法男監督の作品は一作も見たことがなく、本作が初めて。中国当局は幽霊の存在を認めていないため、中国では幽霊によるホラー映画が作れないらしい。確かに、中国のホラー映画と言われると思いつかない。香港では『霊幻道士』シリーズや『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』があったり、台湾では『呪詛』や『紅い服の少女』など近
2024年2月21日 15:46
実在の事件をモチーフに描かれた社会派サスペンス。18歳の誕生日を迎えたジャン・ウェンが、夜市で改造銃を用いて銃乱射事件を起こした。怪我人が数人、死者は一人であった。彼を助けたい親友のアーシンは、殺意がなかったと自己弁護するように訴えるも、ジャン・ウェンは耳を貸そうとしない。なぜ事件を起こしたのか、殺意があったのかなかったのか分からない。でも起こってしまったことは起こってしまったことだ。冷たい殺
2024年2月5日 11:52
Netflixで『陰陽師:二つの世界』を見たので、『陰陽師 とこしえの夢』を見た。日本では、Netflixで見ることができる本作だが、監督陣の過去の盗作疑惑などにより中国では公開停止となり、すでに完成している後編の公開も先の見えぬ展開となった。先に述べた『陰陽師:二つの世界』は、ゲームの実写化であったが、本作は夢枕獏の『陰陽師』シリーズの映画化…ということになっている。しかし、『陰陽師』シリー