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認知症グループホームのはなし

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認知症の方への支援の記事をまとめています。
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2023年1月の記事一覧

与えてるの?・与えられてるの?

与えてるの?・与えられてるの?

認知症の方は
記憶の障害等で
気持ちの表現の仕方が
わかりづらかったりします。

私たちから見て
認知症の方の表現をわかりづらいと感じるのは
言語での表現ではなかったり
一般的な社会の規範や常識から
かけ離れている表現だからです。

逆にいうと、
私たちの方が
一般的な社会の規範や常識に囚われていて
「人」の感情を見ていない事もあるのかも知れません。

認知症の方の行動を
例えどんな行動であっても

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「日本版BPSDケアプログラム」の概要をお伝えする

「日本版BPSDケアプログラム」の概要をお伝えする

毎月、日本版BPSDケアプログラムのアドミニストレーターに向けた勉強会が開かれているのですが、
2月にその勉強会でわたしのホームでの事例を提供する事になって、
現在、事例を作成中です。

そこで、今回は「日本版BPSDケアプログラム」を説明する事にしようと思います。
さっさと、事例づくりやれっていう話なんですが…。

日本版BPSDケアプログラムとは日本版BPSDケアプログラムは、介護保険事業所に

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家族との共感の話し ピアサポートからの考察

家族との共感の話し ピアサポートからの考察

グループホームにおける認知症ケアにおいても、ピアサポートはとても大切だと思っています。

介護者と利用者はどうしても「支援する側」と「支援される側」になりがちで、「専門性」は時に人を傷つける事があると思っています。
介護者がどれだけ意識しても、利用者本人が息苦しく感じてしまう事もあるんじゃないかとも思います。
それなので、グループホームにおいても、認知症の方同士の関係性を大切にして、仲間同士が支え

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認知症の方が外に出て行く理由

認知症の方が外に出て行く理由

私が管理者をしているホームは鍵をしていません。
なぜならば家だからです。
防犯の為にはしても良いと思います。
しかし、中にいる人を「出れなくする」為の鍵はしてはいけないと考えています。それは根本の解決にならないからです。
それでは、外に出て行く方に対してどの様に支援すれば良いのでしょうか。
出て行く理由から考えていきたいと思います。

認知症の方が出て行く根本的な理由とは認知症の方が外に出て行こう

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「或る方」一人のために 1話

「或る方」一人のために 1話

お別れ1週間後に、「或る方」は
6年間生活したグループホームを退去して
特別養護老人ホームにお引越しをします。

わたしは、何年間も
その「或る方」一人の為だけに仕事をしていました
そう言っても言い過ぎではないと思います。
ちょっとキモいのですが…

出会った頃、「或る方」は自分の意にそぐわない事があると
気絶してしまう癖がありました。
理由はわかりません。
でも気を失ってしまうのです。
演技でも

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認知症ケアにおいて鍋は最高という話し


こんにちは。お鍋の時期ですね。
冬は暖かい鍋で身体も心も温まりたいですね。
 
認知症グループホームでの食事においても、鍋はすごく良いと思っています。私はホーム長ですが現場にも入るので調理も勿論行います。夕食の調理は月に1・2回位で少ないのですが、私の冬メニューは、鍋のみです(笑)。
 
鍋ばっかりやるのにはちゃんと理由があるので、理由と併せて(認知症グループホームでの)鍋の良さをお伝えしたいと

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管理的なホームを変えた話し(ヒヤリハット活動には気を付けるべし)

管理的なホームを変えた話し(ヒヤリハット活動には気を付けるべし)

管理的なホームを変えるにはどうしたらよいでしょうか。
7年前に異動でホーム長になった時、うちのホームはとても管理的で、歳月をかけて少しづつ利用者さんを中心に考えられるホームにしてきました。
管理的になってしまっていた原因の一つとして、ヒヤリハット活動の運用の仕方が間違っていた事があげられます。
そこで今回、ヒヤリハット活動及びリスクマネジメントの考え方をまとめることで、管理的なホームにしない方法を

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運営推進会議を認知症カフェにする話し

運営推進会議を認知症カフェにする話し

運営推進会議を地域の交流の場にしたい

運営推進会議を久しぶりに再会しました

先日、運営推進会議を久しぶりに対面で行いました。コロナ以来の3年ぶりになります。
それまではオンラインで行っていて、ホームの実践事例報告をしてみたりと工夫してやれる事をやってはいました。
ただ、今回行ってみて、対面はやっぱりすごく良かったです。
何が良かったって、単純に盛り上がったのです(笑)。

今回のテーマは、「来

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