療育を受けるまでの流れをぜんぶ解説します! その③【療育サービスの開始~継続編】
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皆さんこんにちは、Ahne代表のかいとです!
この連載では、お子さまが発達障害と診断されてから、療育を実施するまでの流れを解説しています!
前回の記事では、療育を受けるうえで最大の難関となりうる受給者証の申請と取得について解説してきました。
今回の記事では、療育サービスの開始とその継続というステップについて解説します! 「療育を受けるまでの流れ」の連載は、この3回目で最後となります!
「子どもの成長や発達に不安があるけど、何をどうしたら良いのかわからない」
「療育ってよく聞くけど、どうやったら受けられるの?」
といったお悩みを解決する記事となっております。ぜひご覧ください!
⑧療育開始(1週間以内)
前回の記事で解説したスタッフとの面談が終われば、いよいよ療育の開始となります!
療育施設にて、個別、またはグループでの療育プログラムがはじまります。
療育プログラムには、作業療法、言語療法、行動療法などの療法があります。
・作業療法
作業療法は、作業療法士がお子さまの運動機能や日常生活動作を支援するものです。
感覚刺激を通じて脳の感覚処理を助ける「感覚統合療法」や、食事や着替え、トイレなどの日常生活動作を訓練する「自立スキルの訓練」などを行います。
特に「感覚統合療法」は、難しく聞き慣れない単語かと思います。Ahneでは、この感覚統合について解説した記事も投稿していますので、ぜひご覧ください!
・言語療法
言語療法では、言語聴覚士が言語発達の支援を行います。
言語聴覚士は、ことばによるコミュニケーションの専門家です。
コミュニケーションには言語、聴覚、発声、発音、認知などのたくさんの機能が関係しています。これらの機能の発達を促す支援を行うのが、言語療法です。
・行動療法
行動療法は、ABA療法(※1)などの療法を用いて、お子さまの行動の改善を目指す療法のことです。
※1:ABAは、日本語では応用行動分析学と呼ばれています。人の行動の法則を分析する「行動分析学」で得られた知見を活かした療法のことです。
⑨定期的な評価と見直し
療育は、支援プログラムを決定して実施すれば終わり、というわけではありません。
お子さまの発達などの進捗を定期的に評価し、必要に応じて支援プログラムを見直す必要があります。
たとえば、プログラムの進行が早すぎる・遅すぎるといった問題がある場合や、別の療法の方が合っているかもしれないといった場合には、プログラムを見直します。
また、保護者の方からのフィードバックも大切です。
療育施設側だけでプログラムを決めてしまうのではなく、お子さまといちばん長い時間一緒にいる保護者の方のフィードバックも取り入れ、プログラムを協力して作成することが大切です。
保護者の方と施設のスタッフが話し合える、フィードバックが十分に取れるよう、フィードバックの方法や時間について施設によく確認しておくのが良いでしょう。
⑩継続的な支援
療育は、継続して行っていくことが大切です。また、施設だけでなく、家族や学校などとも協力することで、より効果的な療育を行うことができます。
家族ぐるみで療育を行っていくためには、作業療法士などの専門家から、家族もアドバイスを受けることが有効です。お子さまとの接し方など、家庭でのサポートの方法を学ぶことが大切になります。
また、学校の担任の先生をはじめ、教師や学校のカウンセラーの方と情報を共有することで、学校とも連携して療育を行うことができます。
学習を進めるうえで必要な配慮や、そのほかに必要な社会的な支援などについても、相談してみるのが良いでしょう。
そのほか、近年では学校外でも、地域の支援グループなどが存在することが増えています。お近くで支援を行っているグループなどが見つけられれば、お子さまや保護者さま、ご家族を支援してもらう方法を相談してみましょう。
とにかく、頼れるものは何でも頼ってみることが大切です! 負担はできるだけ分散して少なくし、その分無理なく継続的な療育を行うことを目標にしましょう!
さいごに
ここまで記事を読んでいただきありがとうございます!
今回の連載では、療育を受けるまでの流れについて解説してきました。これから療育を受けることを考えている皆さまの参考になっていれば幸いです!
Ahneでは、専門知識のある療育作業療法士による個別相談や、発達障害や療育についての講義型学習、今日からできるおうち療育のご提案なども行っております。
もちろん今回紹介した療育を受けるまで・受けてからのお悩み相談も承っております! ご相談は公式LINEでお待ちしておりますので、お気軽にご連絡くださいませ!
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最後までご覧いただきありがとうございました!
【この記事を監修した人】
かいと
Ahne代表。療育作業療法士。
こころの問題についての知識も豊富で、「心理×作業療法」の組み合わせで心身の両面を支援できることが強み。様々な療育現場での支援経験アリ。
【この記事を編集した人】
リル
Ahneライター。元書籍編集者。
note記事のほか、Ahneオリジナルの教科書を鋭意制作中。