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#忘れられない恋物語
秋の日に頂いたおくりもの
すこし冷える日だ。
時期的には春だが、この肌寒さで思い出した。
昨年の秋にいただいた手紙の話。
*
私は、一年ほど文通村という媒体を通して
文通をしている。
自分よりも人生の先輩方が多く、
知らない世界を教えてもらえる上、
自分の書きたいことだけが書けるので
ちょうどいい距離が保つことができ、
意外にも続いている趣味の一つだ。
その中に、
元国語の教師、いまは定年退職された
ゆうじさんとい
本命彼女か見極めるためのスタンプラリーをしていた
「ド本命彼女になるには?」
「本命になるための4つの方法」
「男が本命にだけ見せる仕草」
最近、本屋でもSNSでも
この手のものが多すぎる。
じつは私も
少し前までこの考えに取り憑かれていた。
*
前の彼と付き合い始めた時。
私は彼のド本命彼女になったと思い、優越感の絶頂にいた。
だけど、
何気ない彼とのことがただ幸せだったのに、
女友達へのマウントの材料にしてしまったことがある。
そ
「結局、〝自分と同じ人〟はいないんだって悲しくなったことない?」
2020年の冬、
わたしはこの質問をある男性にした。
*
思えば、私は、ずっと小さい頃から、
一緒に生きてくれるパートナーを探していた気がする。
ひとりでこの世を生きていける気がしなかった。
同性でも、異性でも、
自分と同じ価値観、考えの人を探してきた。
このとき、私は2年付き合った彼と別れた直後で
ひどい喪失感に襲われていた。
今思うと、完全に
次の依存先を探していたように思う。
*
どうして周りに恵まれてると思う?それはね、
これは、
「自分は周りに恵まれてる」と
鼻高々に言っていた彼が
私に1年前にくれた言葉だ。
*
1年前、私は失恋がきっかけで、
死にたがりで自暴自棄になっていた。
どうしてうまくいかないんだろう。
もやもや。どうして私だけ。もやもや。
そういえばいつもそうだったな。もくもく。
今までの人生も何もうまくいってない。ぼーー。
ともやもやとした黒い煙に
もくもく包まれて、希死念慮が爆発していた。