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わたし

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#日記

文字と言葉

言葉に触れること、いつからしていなかったか。

わたしは常日頃画面に向かってたくさん文字を叩いている。
仕事で、わたしはたくさん文字を叩いている。
仕事間のやりとりはなんだかいつもつめたい。
相手の表情が見えない。分からない。
分からないことは常にこわい。

こわいと感じるのは、わたしが単純に小心者だから。
相手の気持ちを常に伺っていたいから。

それがこの長方形の枠の中に、文字として収まると一気

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感情は非言語 小田和正は正しい。

感情は非言語 小田和正は正しい。

久しぶりに長く書きたくなった。
いつも誰に言われているわけでもないし
誰かのために私が書いていたわけでもないけど、
久しぶりに自分のために書きたくなった。
だって暇だし、お金もないし。

感情とは葛藤して初めて生まれてくるもの。
だと私は思う。というか、そうだ。
しかもそれはすごく複雑であって、喜怒哀楽じゃ簡単に表現できない。
感情は言語化できない。
いつだっていろ

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ニキビまで愛せるようになったらそれはもう私の勝ち。(言い訳)

ニキビまで愛せるようになったらそれはもう私の勝ち。(言い訳)

メイクした顔を可愛いと言われた。
そりゃそうだ。自分の顔が可愛いと思えるまで鏡の前に立ち、油絵のように塗り重ねているからそりゃ可愛いくて当たり前だ。

わたしは生まれてからずっとニキビと闘っている。
母にずっとアボカドを餌付けられ、枕カバーも定期的に洗い、中学生の頃から2000円以上もするニキビ用化粧品を浴びるように使った。

私は油が得意じゃない。カルビもポテチもフライドポテトも、胃もたれするこ

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青木まりこ現象

青木まりこ現象

私はこの現象について一度、書かなくてはいけないような気がした。
朝、電車を降りた途端にポップコーンの匂いがした。甘ったるいキャラメルの匂いは私の中で映画館を想起させる。目の前にはスクリーン。私はどちらかの手にポップコーンを抱えている。嗅覚は自分の記憶と勝手に関係を持ってしまうものだと思う、きっと五感全てそうなのかもしれないけれど。今日は嗅覚にまつわる話がしたいんです。
青木まりこ現象
この言葉を聞

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負けたなんて言いたくないけどさ

負けたなんて言いたくないけどさ

突然だけど、私はお芝居が好き。

他の人の世界を生きられるから好き。お芝居の中では何をやっても許されるから好き。憎いやつの人生をめちゃくちゃにしたって、人を殺したって、理不尽な理由でキレたって、結局誰も失わない。なぜならそれは、今生きている私たちの世界の時空が歪み、本当はあるはずのない現在を演じているからである。存在した過去を演じる場合もあるけれど。

そんなお芝居が好きな私でも

オーディション

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左利きに息をするなって言ってるようなもんだよ

左利きに息をするなって言ってるようなもんだよ

LGBTと左利きは同じくらいの割合らしい。
だから何という話なんだけど。

私は左利きです。
左利きは天才だとよく言われます。けれどそれは、単純に右利きよりは少なくて、多少の希少価値があるだけだと私は思っています。
実際この世界には、左利きにとってとても難しいことが多い。
ハサミもボールペンも習字の筆も彫刻刀も改札口も、右側に答えを書かなくてはいけない問題集も、全て右利きのために作られている。

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叫びたい日

わたしは一昨日からずっと叫びたい。

正確にいえば自覚し始めたのが一昨日からで、本当はもっと以前から叫びたかったのかもしれない。
完全に理性が備わったとき、わたしはすでにハタチを過ぎていて、いくつかの自分を失ってしまった後だった。

けれど未だにわたしは理性的に動けない方だと思う。
だからいざ、叫びたいと思うと、それがたとえ電車の中でも衝動に駆られる。
たった今、電車で駆られてしまっているから、こ

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未だにガラケーを使うサラリーマンのお陰で窓の外の銀杏が見れた話

未だにガラケーを使うサラリーマンのお陰で窓の外の銀杏が見れた話

ここはバス。
私はスマホでいつものようにInstagramを開いて特に興味もない人のストーリーを流しながら、幅広いジャンルの音楽をAppleの気分任せ(シャッフル)にして聞いている。お陰で毎朝躁鬱なんですが。

私の隣にサラリーマンが座る。
するとなぜか時々私の方を見るのです。変な人が座っちゃったーなんてその時は思ったし、いっそのこと見つめ返してやろうかとも思いながら
人間の視野の限界を使って、目

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銃口に一輪の花を。

銃口に一輪の花を。

2022年2月24日。
朝起きて、昨日の鍋の残りを食べて、顎にできたニキビと携帯をいじりながらボケっとしていた私に、ある通知が舞い込んだ。

戦争がはじまりました。
国際社会にサポートを願います。

信じられなかった。5回読み直した。初めはフェイクニュースだと思った。
思わず外を見た。東京の空は雲ひとつなくて、同じ空の下で人が殺し合っているなんて俄かに信じがたかった。本当に信じたくなかった。

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夏の夜はコインランドリーへ

夏の夜はコインランドリーへ

6月末の気温や肌に触れる風、私が他の月より鮮明に覚えているのは、きっと誕生日が近いからである。

去年の6月より、今年の6月は圧倒的に暑い。
暑い と 熱い の区別がつかないくらいにあつい。

わたしはとにかくあついのが苦手だ。
体温の上昇を防ぐためか、体に炭水化物が上手く入らなくて蕎麦しか食べれないし、真昼間に外を歩くなんてお金くれなきゃしない。

そんなあつさに弱いわたしのマイブームは、夏の夜

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片想いは破滅への道。

片想いは破滅への道。

突然の告白で申し訳ないのですが、私は片想いが絶望的にへたくそである。どのくらいへたくそかと言うと、22年間私は片想いを実らせたことがない。

とりわけへたくそなのが、「タイミング」と「駆け引き」だ。

無論、幼い頃に少女漫画という名の教科書を用いて、数々のカップルの始まりを見届け、彼らの一途な恋愛劇にものすごく憧憬の念を抱いたし、制服を着たら恋心が付録でついてくるもんだと思っていた。

現実は違っ

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