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#7 コンディショニングチェックとは?

福岡県北九州市で整骨院を2軒経営しながら、プロ野球選手の個人トレーナーや社会人野球・大学・高校野球部のトレーナーをしている、「石橋英志」の独断と偏見だらけの投稿を配信中。
今回の投稿で分かることは、



何故コンディショニングを行うのか?

私はプロ野球選手のコンディショニングを行うにあたり、当たり前ですが評価を大切にしています。プロのアスリートの方々はみんな同じだと思いますが、プロ野球選手は常に高いクオリティーで野球をする必要があります。その選手が持っている機能的可動域の中で、最大限の筋出力を出して常に野球をしなければなりません。しかも常に同じパフォーマンスが求められている為に、どのような状況でも身体を同じように動かす必要があります。身体的・心理的要因や環境的要因(天候やグランド状況、道具など)が毎回違う中で、高いクオリティーで同じ動作を反復しなければなりません。その時に身体的・心理的要因や環境的要因が大きく違えば、同じ感覚でプレーしていても結果は大きく変わります。そのために選手が常に同じ感覚でプレー出来るように(身体的要因を常に一定に保つために)、トレーナーの仕事としては常に身体的要因を一定にするために、コンディショニングを行う必要があると考えます。
コンデイショニングの方法や手段は各トレーナーによって色々あると思いますが、私の考えとしては、選手が高いパフォーマンスを発揮できる身体的状態にコンディションをもっていく、必要があると考えます。常に選手が高いパフォーマンスで一定の動作ができるように、選手の身体的状態を知る必要があり、その基準となるのが以下に説明するコンデイショニングチェックの項目なのです。
基準や評価は選手やトレーナーによって様々あると思いますが、以下の項目を基準に選手が
ケア前にどのような状態になっているのか?
ケア後にどのような状態に変化しているのか?
その状態で高いパフォーマンスが発揮できたのか?

を常に考えながらコンデイショニングを行う必要があるのです。

評価項目

立位

⒈重心線に対する各関節のアライメントの状態を把握する。
立位の状態で矢状面・前額面・水平面でのアライメントをチェックする。
・矢状面のポイント
 ①骨盤の前後傾
 ②脊柱の前後傾
・前額面のポイント
 ①骨盤-胸郭の位置関係
 ②肩関節外転時の肩甲上腕リズム
 ③後足部の傾き
・水平面のポイント
 ①骨盤-胸郭の回旋

座位

⒈脊柱の側屈・回旋・屈伸
座位(下肢の影響を取り除いて)で脊柱全体の側屈・回旋・屈伸の動きを確認する。

背臥位

⒈脚長差:踵・内果・膝蓋骨底・上前腸骨棘・腸骨稜・肋骨角左右のバランス
⒉足関節背屈可動域
⒊下腿の回旋
⒋股関節伸展位での内旋可動域
⒌SLR
⒍股・膝関節屈曲位での屈曲・回旋
⒎下部体幹テスト
背臥位股・膝関節屈曲位で膝を左右に動かす。トレーナーはその動きに対して抵抗を加える。この時に筋出力の左右差や下部体幹の動きを確認する。

肩関節

⒈CAT:Combined Abduction Test
⒉ゼロポジションでの回旋可動域
⒊2ndポジションでの回旋可動域
⒋3rdポジションでの回旋可動域
⒌背臥位解剖学的基本肢位でのアライメント
上腕骨頭の左右差を確認する。
⒍リリース肢位でのスタビリティテスト
ボールリリースを行う肢位で各方向から抵抗を加える。肩関節のStabilityや体幹の動きを確認する。

肘関節

⒈背臥位解剖学的基本肢位でのアライメント
肘関節の屈伸、前腕の回内外の状態を確認する。

腹臥位

⒈脊柱のアライメント
⒉距骨下関節のアライメント
⒊股関節伸展可動域:腸腰筋の伸張性の確認
⒋Heel Buttock Distance(HBD):大腿四頭筋の伸張性の確認
⒌スコーピオンテスト
腹臥位で肩関節を90°にして、骨盤-脊柱を回旋し対側の手に足を近づける。

これはあくまで私のコンディショニングに必要な評価であり、この評価で得られた情報をもとにコンディショニングを行う。あくまで最低限の情報収集であるが、時間によっては上記の評価を全て行わない場合もある。逆に評価で異常があれば、その部位の詳しい評価を行い原因を特定して重点的にケアを行う場合もある。
このような評価をもとに選手の身体的要因を一定に保ち、常に同じ感覚で高いパフォーマンスを発揮できるようにする必要があるのです。


ここまでお読みいただきありがとうございます。
今後もプロアスリートのトレーナーに必要な知識や、治療に困っている人に役立つ情報を配信していきたいと思います。
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