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「蝶の標本=すでに死んでいる蝶を美しい状態で保存し、まるで生きているかのように飾っている/本来大空を自由に飛び回るはずの蝶を虫ピンで固定し、動けなくしている」によって、そのキャラが①「すでに終焉を迎えてしまった・すでに失われてしまった」という事実を認められずにいることや、②仲間を束縛しようとしていることを暗示する ~アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」の場合
そよ「(かつてのバンドメンバーに)大丈夫。また前みたいに戻れるから。フフッ、私に任せて」
◆概要
【「蝶の標本=すでに死んでいる蝶を美しい状態で保存し、まるで生きているかのように飾っている/本来大空を自由に飛び回るはずの蝶を虫ピンで固定し、動けなくしている」によって、そのキャラが①「すでに終焉を迎えてしまった・すでに失われてしまった」という事実を認められずにいることや、②仲間を束縛しようとしていることを暗示する】は「キャラの感情などを暗示する」ためのアイデア。
◆事例研究
◇事例:アニメ「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」(第8話)
▶1
本作の主要キャラの1人・そよ(高1女子)。
彼女はかつて、
・Step1:友人4人とともに「CRYCHIC」というバンドを組んでいた。
・Step2:「CRYCHIC」は最高のバンドだった。最高のメンバーが揃っていた。だが、いろいろあって解散に至った。
・Step3:一部のメンバーは、すでに新たな道を歩き始めている。いままさに歩き出そうともがいている者もいる。
しかし、
・Step4:そよは違う。彼女はいまも「CRYCHIC」を愛している。「CRYCHIC」に執着している。「CRYCHIC」しか見ていない!……じつは彼女は「CRYCHIC」を再結成すべく、裏であれこれ画策していた。
・Step5:そんなそよの部屋の壁には――1枚の額がかかっている。それは蝶の標本。4匹の美しい蝶が虫ピンで固定されているのが見える。
▶2
ご注目いただきたいのは、そよの部屋に飾られている蝶の標本である。
これは、
・解釈1:蝶の標本とはすなわち、「すでに死んでいる蝶を美しい状態で保存し、まるで生きているかのように飾っている」と言える。 →【「CRYCHIC」はすでに終わったバンドだ。しかしそよはそれを認められず、まだ終わっていないかのようにふるまっている】の象徴
・解釈2:蝶の標本とはすなわち、「本来大空を自由に飛び回るはずの蝶を虫ピンで固定し、動けなくしている」と言える。 →【「CRYCHIC」のメンバーは永遠に「CRYCHIC」の一員でなければならぬ、新たな道を歩むなんてとんでもないとそよは考えている】の象徴
……だろう。
つまり、【「蝶の標本=すでに死んでいる蝶を美しい状態で保存し、まるで生きているかのように飾っている/本来大空を自由に飛び回るはずの蝶を虫ピンで固定し、動けなくしている」によって、そのキャラが①「すでに終焉を迎えてしまった・すでに失われてしまった」という事実を認められずにいることや、②仲間を束縛しようとしていることを暗示する】というテクニックが使われているわけだ。
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