太極拳の前に【基本の基本】 その7
Ⅵ 呼吸法(舌の位置)
1.舌の位置
太極拳をしているときに、舌をどこの位置においておくかというのは、大切なことです。先生は「力の源」と言っている時もありました。つまり。奥義なのではないでしょうか?
正しい舌の位置は、次のようにします。
舌の先端は上の前歯のやや後ろのスポットに触れていて、舌全体が上顎
に付いた状態
これは、健康のためにも、歯のためにも、注意集中のためにもいいと言われています。これは、簡単にできることなので、太極拳のすべての練習のときに意識してやっていきましょう。
2.呼吸法 逆腹式呼吸を目指す
呼吸法は、初めのうちはあまり意識しないでいいでしょう。息をしないのはだめです(死んでしまいますから)が、鼻から普通に呼吸していればそれでOKです。「練習している内に、呼吸と手足の動きが一致してくる」くらいにと思っておきましょう。
最終的に目指しているのは「逆腹式呼吸」です。つまり、息を吸う時に胸を膨らませお腹を凹ませ、吐くときに胸をしぼめお腹を膨らませる(というより、丹田を上に引き上げて留めなガラ息を吐く)という呼吸法です。
どうしても意識的に練習したい人は、色々な動きの練習しているときに、できるだけ息を胸で吸い、最後まで腹で息を吐き切ることを意識すればいいでしょう(丹田を引き上げる意識も大切)。それも、ゆっくり、徐々にやることがポイントです。そうすると、たくさんの息を吸えるようになりそれが武術の力のエネルギーになります。
【参考】逆腹式呼吸法の効果です。
①お腹にある内臓器官への血液循環がスムースに行われます。
②胃腸の運動を活発化させます。
③腹部臓器の内分泌機能が整えられ、ストレス抑制や老化防止。
④腹圧が上昇するので、筋肉を動かすことになる。インナーマッスルが活
性化されます。
⑤下腹部(丹田など)への意識がたかまり、集中力がアップ
⑥副交感神経の働きが活性化され、自律神経が整っていきます。
⑦副交感神経が活発化したことにより、筋肉がほぐれ、血液やリンパの流
れがよくなる。
どうです。素早く身体が動いて「戦いに勝てそうな効果」でしょう!!