太極拳の前に【基本の基本】 その1
図の中のルール
赤字➪先崎先生から習った言葉
青字➪当方の解釈など考えていること(間違っているかも)
まず、手の形から説明を始めます。始めから、正しい形を作っていると、自然といつもその形になるようになります。
Ⅰ 手の形-掌
通常の手の形から。普段は、この形で太極拳をします。自然に手を開いた形ですが、この緩やかに開いてやや曲がった掌を自然に作っていくのは、結構難しいでしょう。私は、大きなバスケットボールを持つような形だと考えています。つまり、円形のものに手を添えている形です。
この形は、繰り返して作ってみて身体で覚えていくものですが、でも、覚えていおいて損はありません。そして、この掌が、太極拳では状況に応じて千変万化していきます。
手の甲側も、よく見といてください。手首のやや反らし気味がポイントです。ここにも円です。手首にソフトボールくらいのボールを載せているイメージでしょうか?(手の甲と手首を、まっすぐしておく場合も多々あります)。
Ⅱ 掌の形-鉤手
太極拳では後方の手をこの形、鉤手(こうしゅ)にすることがよくあります(型の途中で、前に振り出してきたりします)。身体の左右のバランスを取る働きもありますが、様々な用法があります。相手の手首を固定したり、甲で相手を打ったり、指先で目や喉をついたりします。
24式太極拳や総合太極拳の鉤手は鋭い形ですが、楊家太極拳では,緩やかに丸く握る鉤手が使われます。この形で、普通に相手を打つこともできます(その時は、手首は曲げない)。軽く握る方が、相手の身体内部に与える衝撃は大きいようです。
参考に、陳式太極拳で左右に腕を開いたとき使われる手の形に、臥龍掌といのがあるので、紹介しておきます。当方の考えでは、これが鉤手の元の形ではないかと思います。用法が、共通しているからです。
写真は、太極拳でよく使われる「単鞭という型」を取ったところです。前が掌で後ろが鉤手です。鉤手は、こういう使い方をします。