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■ CV for Creator #002 / 100NEN BOUSAI SHA Logo

“CREATIVE VIZION(クリエイティブ ヴィジョン)”のシリーズ投稿は、主にクリエイターに向けてクリエイティブの考え方を共有する“クリエイティブ オープンソース”です。

#002は、株式会社 百年防災社さんのロゴについて。

株式会社 百年防災社さんのブランディングに携わっています。
“ベンチャーが考える防災”という切り口がとても面白いと感じているプロジェクトです。


<ロゴ フォルム>

同社では、災害対策における“共助”という考えのもと、「みんなで、生き延びるんだ。」という素晴らしい理念があり、これを表したシンボリックなマークにしたいと考えました。

“みんな”を3人称の3本、“生き延びる”を右上へ斜めに延びるアローで。
“百”のフォルムの中に、この理念を具象化しました。

自分用の設計図メモの1つ

斜めの角度でも、その印象を大きく変えます。
ベンチャーという文脈から、斬新、先鋭といった感覚を与えてくれる角度を探りました。今回は、結果、50°の傾斜をセレクトしました。

一方で、太さでは安心感や存在感は保ちながら、
上述の先鋭感がしっかりと立つように、鈍重にならないピンポイントを狙います。
また、この太さについては、セレクトするカラーによって、見え方の膨張・収縮の影響も受ける繊細な検証になります。

<ロゴタイプ>
マークのトーンが固まってきてから、“百年防災社”や“100 NEN BOU SAI SHA”のタイプ部分もオリジナルで記号的に作成しております。
この傾斜のルールは踏襲し、印象を揃えます。太さの決定は、先にマークとタイプとの組みの形状を想定し、その組みになった時に印象が揃うように検証をしていきます。

<コーポレートカラー>
コーポレートカラーは、防災大国日本発といった日本の象徴的な色でもあり、そして希望を感じる事の出来る、桜色に。
もし大災害が起こり、何かしらの形で同社が支援するというシーンがあったとして、荒廃した被災地に掲げられる桜色の旗に、少しでも希望を感じられると私自身が思ったのです。

グラフィックで人命を救えるかもしれないと、個人的にとても強い意義を感じているプロジェクトです。

また、全層がターゲットという、他にないテーマと捉えています。

<モーションロゴとサウンド>

モーションロゴにおいても私がディレクションで入り、
アサインした映像作家と音楽プロデューサーのメンバーで作成しています。

モーションは、マークやタイポに在るアローをそれぞれ伸びる方向に動きを与えています。
サウンドは、“アテンション”の機能を果たすが、恐くないものを目指しており、且つ“百年防災社”の読みを音から想起できるようにしています。

ロゴは、複合的な根拠のもと、
最速で、正確に伝わるものを目指した、
機能美の凝縮なのです。

CREATIVE VIZION #002


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