百爪挠心ーー思い返し続ける限り、過去の苦しみの影響は続く
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【百爪挠心】
ピンイン:bǎi zhǎo náo xīn
意味:気持ちが複雑で落ち着かず、情緒不安定であること。
『思い返し続ける限り、過去の苦しみの影響は続く』
思考の癖とは厄介なものだ。
考えたくもないことなのに、気付けばまたこれについて延々と思い巡らしている。
そんな経験を誰もが一度はしているだろう。
人というのは嫌な事態が起こると、それから来る影響を何とかせき止めようと必死になる。
既に過去の出来事だとしても、無かったことに出来ないかとぐるぐると悩む。
恐らくだが、それ自体をきれいさっぱり無くせばこれからは心置きなく生きられると思っているのではないかと思う。
それで何度も嫌だったことを思い起こしては、今からでも何か挽回出来ないかと考え込むのだ。
ただもちろん、そんな都合の良いことがあるわけ無い。
むしろ逆効果で、思い返せば思い返す程辛い気持ちが強化されてしまう。
どんな嫌なことでも、過ぎてしまえばもう過去の出来事なのだ。
ある意味、それが直接的に害を及ぼすことはもう無いだろう。
それでも苦しみ続けているのは、まさに自分自身がまだその事態が自分に対しての影響を許しているからだ。
思い返すことによって。
何度もあの辛い瞬間の記憶を強化することによって。
だから楽になる方法は一つしかない。
「忘れる」ことだ。
既に起こってしまった辛さは、二度と無かったことに出来ない。
それが起こる前の状態に戻ることも出来ない。
根本の原因さえ無くせば楽になれるような状況と違い、こういった苦しみはひたすら時間に任せ、
いつしかそれを考えなくなる、或いは考えても全く気にならなくなるまで待つほか無い。
意識を逸らそう。
別のことに集中しよう。
そうしていくうちにいつの間にかすっかり忘れていたり、
どうでも良い存在になっていたり、
考え方が変わり、もっとポジティブな姿勢で向き合うことが出来るようになっていたりする。
「ああ、そんなこともあったね」と軽く思えるようになる。
人生は長い長い旅だ。
時には忘れてしまわないと、生きていくのでさえ難しいほど辛い出来事たくさん起こる。
それらを抱え続けるのは、もうやめにしよう。
起こってしまった苦しみを、どんどん過去に捨てて進もう。
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