
- 運営しているクリエイター
#毎日更新
レビュー / 映画『海獣の子供』圧倒的な絶景に思考が止まって放心する映画 ★5.0
鑑賞後しばらく、一切の感想を言葉にしたくない、という気持ちになった作品は初めてだった。安易に言語化して、この感覚を言葉という不完全な箱の中に閉じ込めてしまうようなことはしたくない、という感覚。
それはつまり、言葉では絶対に伝わらないことを伝えてくれている作品だったってことだ。
なんと言っても、ラスト30分で繰り広げられる、海の中でひらかれる生命の誕生祭の映像が本当に凄まじい。たくさんの小さな粒が
レビュー / 映画『エンディングノート』死を迎える人とその家族のリアルを伝えてくれる秀作 ★4.0
人が死ぬことに意味なんてない。だからこそそれは唐突だし、不条理だし、理不尽だ。あんなに元気だったお父さんが、突然癌が発覚し、急速に弱っていく姿を見て、そんな「死の真理」を見せつけてもらえた気がする。
【あらすじ】
ガンの宣告を受けた一家の父が自らの人生を総括し、家族へあてた“エンディングノート”を残すまでの姿を軽妙なタッチでつづったドキュメンタリー。2009年、何事も「段取りが命」をモットーに高
レビュー / 映画『前科者』犯罪者がいるわけじゃない、誰の中にも犯罪者の面とそうでない面がある ★3.8
最近観て好きだった『あゝ、荒野』の岸善幸監督作品ということで鑑賞。下調べせずに観たら若葉竜也、石橋静河、リリー・フランキー、木村多江、、って(わたし的)豪華キャストが揃っていて驚いた。幸せである。
▼あらすじ
警察官、弁護士、保護司、加害者、被害者、という様々な立場から「正義」が描かれていて、その曖昧さが立体的に表現されていてよかった。絶対的な正義なんてなくて、みんなそれぞれに正義がある。一つ