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ゆぺし | 小説家、諦めました
2023年7月23日 07:43
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「本当に元気でよかった。・・・それで、出産予定日はいつなの?」「後、一週間ぐらい。もうすぐよ」ハルは命の詰まった下腹部を優しく撫でる。それに応えるように内部で我が子が蠢いた。「本当に・・・無事で、よかった・・・」
2023年6月25日 09:17
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーアキとの昼休みが終わるとハルは一旦、自宅に帰った。三日前、ネットで注文した品が届いている時間だった。予想通り、郵便受けに注文品が入っていた。簡易のDNA鑑定キ ットである。自室に入り、鑑定の準備をする。 机の引き出しか
2023年6月23日 07:32
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーハルは伊藤に自身の計画について話していた。第三世代の人間を増やす計画である。研究には費用や設備、物資などが必要になる。計画を円滑に進めるため、ハルは伊藤に計画のあらましをわざと伝えた。よって伊藤の言いなりなる代わり
2023年6月22日 07:28
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー第四章1二日後の朝。ハルとアキはユウスケに会いに行った。産休に入る前に最後の予習をするためである。今日は祝日で幼稚園が休みなため、朝から勉強ができた。父親の宮野はいつも早朝から出勤するので、家にいない。「・
2023年6月21日 07:25
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー脱走事件の日、所長をしていた彼は研究成果を学会に発表するため、海外に渡った。事件を知ったのはその二週間後だった。機関に戻ると、すぐに異変を感じた。所長が帰ってきたというのに誰も迎えに来ない。研究所内を調べると実験体
2023年6月19日 08:35
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこれは実験だ。私はようやく気づいた。 たぶんハルが第三世代だからだ。外の世界にはほとんどいない人間である。珍しいために実験されているのだと私は解釈した。悪魔のような実験が有無も言わせず続行される。 映像の上映を中止した
2023年5月26日 07:39
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー脱出に成功したハルとミハエルは山を下った。研究所を出ると外はすでに夜だった。 幼い身体で夜の山を走り抜ける。「これでやっと故郷に帰れる。ありがとう」「別に私も出たかったからいいわよ。この後だけど、私も一緒に・・・」
2023年5月25日 07:09
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー機関では一か月に一度、研究成果の集合会議がある。その日に限り、機関の全研究員が集まる。その間、実験体のハルとミハエルは別々の部屋で待機していた。ハルは実験室の扉にある電子錠に近づくと、暗証番号を打ち込む。研究員が打ち込
2023年5月24日 07:25
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー彼の名前はミハイルというらしい。年齢はハルより二つ上の六歳。生まれた時から言葉をしゃべり、走り回れたため、故郷ではかなり有名だったそうだ。ここに来たのは自分のことを知るためだと彼は言った。当然、頭の中に直接、語りかけて
2023年5月23日 07:33
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー久しぶりの我が家へ戻った。ハルの小さな胸は軽く、上昇した心拍がほんのりとした温かさを身体中へ送り出している。最初に出迎えたのは「母」の悲鳴だった。ハルを見た瞬間、「母」は目を見開き、絶叫したのだ。バケモノが帰ってき
2023年5月22日 07:07
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーハルが初めて人間を処分したのは五歳になった時だった。「父」と「母」と呼ばれるもの だった。三歳で既にハルは地元の有名人だった。新聞記者が詰め掛け、様々な地方の新聞に彼女の天才ぶりが大きく取り上げられていた。そんな時
2023年5月16日 07:07
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー高性能の頭脳がその情景を鮮明に映し出している。なぜか、 胸が熱くなる。構築していた構想が崩壊した。何かが思考を妨げ、物事を冷静に考えられ なくしていた。ハルはその計画を消去した。理由はなかった。ただ、薬物に頼らない方が
2023年5月15日 07:10
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーユウスケは宮野家の一人息子で、来年で幼稚園を卒業する。その年の春から私立の小学 校に通う予定である。ハルが宮野ノブユキから家庭教師を頼まれたのは一年程前、秋を迎え、木の葉が黄や赤 に色づいた頃だった。息子の家庭教師をし
2023年5月14日 08:28
※ジャンル別不能の不思議な物語です。少し暗め。※一人称と神視点が交互に切り替わります。以上が大丈夫な方だけ閲読ください。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー「そういえばさ、今日はメガネんち行く日だっけ?」唐突にアキが話題を変えた。「メガネ」とは宮野のことである。彼女は存在がメガネであ る宮野のことを「メガネ」と呼んでいた。 顔を向けると彼女は少し不安そうな顔をしている。