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情報発信ってなんだろう。 いつものことだけど、まずはそこから。 好き、楽しい、人に伝えたいことをnoteで書いていきます。 机上の空論は書きません。事実だけを書いていきます。よろしくお願いします。 【自己紹介】 柏原卓之(かしはらたくゆき) 地域振興に関する企画提案を中心に、プランニングデザイナーとして活動。街歩きグルメツーリズムを年間100企画以上プロデュース。 グルメ関連のテレビや雑誌の企画協力、リサーチャーとしても活動。 京都産美術タイル「泰山タイル」愛好家

    • 泰山半端ないって!!「辰砂釉の魔力」

      おかげさまで令和泰山タイル展は4日目を無事に終えました。連日たくさんの人にご来場を頂いております。驚くほど熱心な方ばかりで主催者一同圧倒されております。ありがとうございます。 さて今日は、この令和泰山タイル展にご来場頂いた方みなさんが必ずと言っていいほど魅了される「辰砂釉」についてご紹介したいと思います。 「辰砂釉」と言えば「泰山タイル」、「泰山タイル」と言えば「辰砂釉」、と言えるほど泰山タイルとは切っても切れないのが「辰砂釉」です。 辰砂釉とは銅を成分とした釉薬です。

      • 泰山タイルの“色”を堪能しませんか?

        1928ビル2階「同時代ギャラリー」にて令和泰山タイル展が始まりました。開催から2日目ですが多くの人にご来場いただき本当に嬉しく思います。 僕が愛してやまない泰山タイル。“タイル”と言ってもみなさんがイメージする一般的なタイルとは少し違うかもしれません。泰山タイルは一般的な衛生タイルと違い、建物を彩ることを優先して作られた「美術タイル」なのです。 「彩る=色」泰山タイル最大の魅力は「色」です。その“色”を余すことなく堪能していただけるのが今回の展覧会です。 工業製品の開

        • 泰山タイル“蜂型ブローチ”をゲットしませんか?

          昨日の記事「令和泰山タイル展を開催します!」たくさんの人に読んで頂き嬉しく思います。 さて今日はそんな令和泰山タイル展の開催にあたり、特別に製作した“蜂型ブローチ”について紹介します。 今回の展覧会では本物の泰山タイルを見て頂くと同時に、泰山タイルをご自身の物(所有物)にして頂き、価値の共有をすることも目的としています。 泰山タイルをご自身の物にして頂くってなんだか素敵だと思いませんか?しかも今回プロダクトした物は身につけて頂ける“ブローチ”です。 もちろん大正時代に

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          令和泰山タイル展を開催します!

          僕が愛してやまない「泰山タイル」。その泰山タイルに最大限注目した展覧会を京都「同時代ギャラリー」にて開催します。 泰山タイルは、京都東九条の泰山製陶所にて大正から昭和にかけて作られた美術タイルです。その美しさから美術タイルの最高峰として日本国内はもちろん世界中から人気を得ました。 しかしその実態や全貌には謎が多く…。あまりしっかりと調査や研究がされて来なかったのです。 そんな泰山タイルにいち早く注目した僕は、まずは泰山製陶所で作られた陶磁器製品を収集することから始めまし

          令和泰山タイル展を開催します!

          泰山タイルの見学会を機に、とても悲しいことが起きました。

          日々、泰山タイルに関する活動をしていると、様々な情報が集まってきます。所有者さまのご厚意やタイミングによっては特別な機会を頂いたり、熱心な一般の方向けに見学会を企画させて頂いたりしています。 そんな活動の中で最も大切にしていることは、所有者さまへのリスペクトと、所有者さまが困ることは絶対にしないこと。まずは所有者さまとの人間関係を構築し、その先に泰山タイルの活動があるという事を肝に銘じています。 ・ とても悲しいことが起きました 僕の活動から情報を得たある大学の先生が、

          泰山タイルの見学会を機に、とても悲しいことが起きました。

          T邸【泰山タイル乱張り】徹底解説

          新たな泰山タイルが見つかったとの情報を頂き、現場に急行して来ました。 実は今年3月に京都東九条で開催した「泰山タイル里帰り展」に建物オーナーさんがいらしてくれていたのです。そこからの繋がりで今回の発見に至りました。 はじめに T邸の玄関に張られたタイルは、泰山タイルを中心とした美術タイルの乱張りです。 まず最初に乱張りを語るにあたり最も注意しなければならないことがあります。これら全てのタイルが泰山タイルではないことです。乱張りを構成するタイルは、泰山タイルを中心とした

          T邸【泰山タイル乱張り】徹底解説

          京都【アンデパンダン】泰山タイル公式解説を担当

          カフェ・アンデパンダンの泰山タイル公式解説を担当しました。近く公開予定の新ウェブサイトにて掲載されます。ノートでは先行してご紹介をさせて頂きます。 アンデパンダンは、京都市中京区中京区弁慶石町56番地、三条通御幸町東南角「1928ビル(旧毎日新聞社京都支局)」地下1階のカフェ。 泰山タイルとは 1928ビル「カフェ・アンデパンダン」に張られた腰壁タイルは、大正から昭和にかけ京都市南区東九条の「泰山製陶所(たいざんせいとうしょ)」で造られた「泰山式タイル」です。(以下、泰

          京都【アンデパンダン】泰山タイル公式解説を担当

          京都【大佛美術タイルめぐり】①「序章」

          「大佛美術タイル」をご存じですか? 僕が愛してやまない京都産の美術タイル「泰山タイル」には、その技術をのれん分けした会社が2つあります。 1つは、手作りによる泰山タイルの技術を、機械生産による技術に転用した辻製作所窯業部が作った「泰平タイル」。そしてもう1つが今回のテーマ、大佛組が作った「大佛美術タイル」です。 一般的にはあまり知られていない「大佛美術タイル」ですが、泰山タイルと同じく「清水焼」をベースにした建築用装飾タイルです。近年の近代建築見学ブームで「大佛美術タイ

          京都【大佛美術タイルめぐり】①「序章」

          京都【泰山タイル考】布目タイル編③(結論)

          京都を代表する産業とは? そう「織物産業」です!布目タイルは「織物産業の布から発想を得た」っと言われているんですね… なんでやねん! これは全くの見当違いな話なのです!!いわゆる、泰山タイルあるある「っと言われる」&「根拠のない噂レベルの話」ってやつです。 結論を端的に説明します。 布目タイルの発想の原点は藁でした。雨の日、資材置き場の足場がぬかるみ滑ったため、それを藁で抑えていました。この藁がすぐにぐちゃぐちゃになり機能しなかった為、穀物を入れていた麻袋(後のドン

          京都【泰山タイル考】布目タイル編③(結論)

          京都【泰山タイル考】布目タイル編②

          無機質なタイルの欠点とは…? スベる。 そう、めちゃくちゃスベったのです!! タイルが使われた場所、靴を脱ぐ脱がないの生活スタイルの違い、履き物の違いなど、そもそも海外と日本とでは、生活環境が違い過ぎたのです。 陶磁器試験所には、そのようなタイルの欠点を集め、記録した資料も。 よく勘違いされていることですが、陶磁器試験所では、美術的な価値のある陶磁器を中心に、新たな開発や学術的な研究などが行われていたと思われがち。 実際は日本に伝わった陶磁器を、日本の風土や生活環

          京都【泰山タイル考】布目タイル編②

          京都【泰山タイル考】布目タイル編①

          ども。泰山タイル大好き、ゆん太です。 喫茶築地の記事を投稿後、様々な方面から反響を頂いております。ありがとうございます。 さて、ここ最近ある有名デパートの建物装飾に関する調査報告書を拝見する機会がありました。じっくりと読み込んでいたところこんな内容が。 「布目タイルだから、これは泰山タイルである。」 それ以外の理由は無し。 納入や施工に関する資料がなくても、例えば「サイズ、釉薬の窯変具合、張り方、竣工時期、建築家」など、もう少し判断に慎重であっても良いと思うのですが

          京都【泰山タイル考】布目タイル編①

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編③

          話を喫茶築地の乱張りタイルに戻します。 喫茶築地の乱張りタイルは、どのような経緯で誰により張られたのでしょうか? 喫茶築地が店主自らによる設計であることを知った僕は、当初、一つの仮説を立てました。「店主が集めたタイルを、自ら日曜大工的なDIYで張ったのではないか。」 この説、全くの見当違いでした。 そもそも泰山タイルをはじめとした美術タイルは、建物の室内空間を彩ることを想定して考案されたもの。今でこそ煌びやかなライトやネオンなどがありますが、大正から昭和初期にはまだあ

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編③

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編②

          「泰山タイル=乱張り」と言うイメージがあるほど、その印象は強いと思います。 そもそも乱張りとなんなのか。泰山製陶所で勤めた職人の記録にこんな逸話があります。「とある邸宅で目にした造園家の石組みがあまりにも見事だった。聞けば御影石の方形乱張りと言うらしい。」 つまり、泰山製陶所の乱張り技術は造園技術から発想を得たもの。方形乱張りを調べると、石組み技術としては一般的なものであることも判ります。 泰山タイルの乱張りが語られる際、必ず言われることがある。「余った端材タイルや釉薬

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編②

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編①

          京都で作られた美術タイル「泰山タイル」。その魅力を少しずつ発信していきたいと思います。 そもそも泰山タイルとはなんなのか。大正から昭和にかけ、京都市下京区(昭和30年以降は南区)東九条の泰山製陶所(たいざんせいとうしょ)にて作られた美術タイル。正式名称を「泰山式タイル」といいます。池田泰山さんによって作られました。 美術タイルは、建物を彩る為に作られたタイル。衛生面を重視した一般的なタイルとは違い、建物を装飾することを最優先に考え、デザイン、サイズ、色、手触りなどがプロダ

          京都【泰山タイルめぐり】喫茶築地編①