毎年考えること
9月も半ば。
最近は、雨がよく降って、
朝晩は、ひんやりする時もあり、
だいぶ過ごしやすい日々になってきている。
縁あって知り合った、隣町に住むベルギー人夫妻が
オリーブ畑にやってきた。
イタリアで、イタリア人以外の人と、
その暮らしのあれこれを話すのは
なかなか面白いものである。
海に近くて、自然に囲まれ
理想に近い老後の生活を送るために
拘った彼らの家にも3ヘクタールほどのオリーブ畑がある。
昨年は、300リットルほどのオリーブオイルが搾り取られたんだそうだ。
「毎年、毎年、誰に収穫をお願いするかが、悩みどころでね…」
そう語ったベルギー人夫妻。
昨年は、アルバニア人グループにお願いしたそうだが
やり方が荒くて、散々だった…と嘆いた。
3ヘクタールほどの土地のオリーブを
たった1日で終えたという早さは圧巻だけれど
彼らの帰った後の、オリーブの木の状態は
折れた枝があったり、あちこちに傷ができたりで
とても切ない気持ちになったんだそうだ。
そういえば、初年度と2年目にお願いしたモロッコ人グループも
ちょっと近いものがあったような気がする。
高い位置にあったりするオリーブを
力任せに収穫しようとすると
その力に負けて、細い枝がポキっと折れてしまうのだ。
昨年は、バングラデシュ人グループにお願いして
多少は丁寧だった気がするけれど
契約したものの
収穫に来るのか来ないのか分からなくて
ヒヤヒヤしたものである。
あと、値段が高い。
今年は、どうしよう…
ベルギー人夫妻は言う。
「イタリア人には頼めないし、昨年のアルバニア人たちにもお願いしたくないし…」
誰か知っている?と訊ねられても
私も知りたい…のが現実。
収穫まで、あと1ヶ月。
そろそろ、いろいろ情報を手繰り寄せて決めておかないと、
収穫までは、きっと、あっという間である。