OTA YUKI

2001年8月、イタリアでの人生が始まる。13年という月日をフィレンツェ中央市場の食材店に費やし、2021年より「OLIVE DELLA YUKI」として、トスカーナ産オリーブオイルをプロデュースし始める。そんな私の、オリーブオイルにまつわる大きなひとりごと。

OTA YUKI

2001年8月、イタリアでの人生が始まる。13年という月日をフィレンツェ中央市場の食材店に費やし、2021年より「OLIVE DELLA YUKI」として、トスカーナ産オリーブオイルをプロデュースし始める。そんな私の、オリーブオイルにまつわる大きなひとりごと。

マガジン

  • OLIVE DELLA YUKI

    OLIVE DELLA YUKI が綴る、オリーブオイルづくりに纏わるストーリー

  • イタリア オリーブ日和

    「イタリア オリーブ日和」では、ありふれ日常の中で、どんな天候に晒されても、どんと構えているオリーブの木々に囲まれたオリーブ畑で、その時見たもの、感じた事をつらつらと書き綴っていこうかなと思っています。

  • 私のイタリア生活

    日々のイタリア生活で感じたことや思うこと。

  • イタリア 人間模様

    イタリアで出会った、様々な人たちのストーリー

最近の記事

4年

#想像していなかった未来 今が旬な搾りたてオリーブオイルの販売も ノンフィルターの受付を締めたところで ひと段落を迎えている。 ホッと一息入れつつも まだまだ、これからフィルターにかけて フィルター済みと共に発送するオリーブオイルがあるから 今年のうちは、こうしてバタバタと時が過ぎていくのだろうと思われる。 実に、4年。 オリーブ栽培家として活動を始めてから 4年という月日が流れている。 慣れた…ということは、全くない。 毎年違う天候に右往左往し、同じことなど一つもな

    • オリーブオイルの味のこと

      予定より少し早める事にした、今年の収穫。 今年のオリーブオイルがどんな味になるのか、 さすがに、気になった。 逆に、考える。 オリーブオイルの味を左右出来るような 私が出来ることって、なんだろうか…と。 オリーブオイルの味は、毎年、大方同じで、でも毎年、微妙に違う。 それが、この4年間、オリーブオイルを作ることに関わってきて得た感想。 わずか、4年という短い期間の中で、 自然に大きく左右される事はあっても、 私の手によって変えられたものは ひとつもないと思っている。

      • オリーブ栽培家としての思い

        自然から生まれたものを忠実に プレミアムでもなく、品質保証でもない 自然から生まれたものを 太陽の光・風・土・水 自然の恵みをふんだんに受けたオリーブは それだけで豊かであり 体にいっぱいの栄養を与えてくれます。 大切な家族、仲の良い友人、愛する人たち と どんなふうにその味を感じ どのような食材を使って どのように料理をするのか 美味しいにつながる楽しいは 幸せな食卓を生み出すのだと思います。 自然から生まれたものを忠実に 搾り取られたオリーブオイル。 今年

        • 搾油率のはなし

          雨が続く日が多くて、 不安定な天候に翻弄され、 収穫を無事終えることが出来たのは 初めての収穫から1週間が過ぎる頃であった。 お願いしたアルバニア人一家の仕事は早く、 収穫量は今年が一番多くて 普段ならここで、大喜びしたいくらいだけれど、 今年の一番の問題は、「搾油率」。 搾油は、コールドプレスの場合 温度を極力低く保つようコントロールされながら搾り取られるから 通常でも14%前後がトスカーナの標準値。 今年は異常に低いのだと、どこの搾油所でも話題になっていた。 「今日

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        記事

          今年の収穫状況は…

          雨が降っては晴れ、晴れては雨が降る…という、 全くよめない天候の中、アレッサンドロから電話をもらったのは、 翌々日からまた雨が降り続くと予想された日だった。 「収穫隊の手があいたんだけれど…」 その前日の日曜日がとても良い天気で、 ああ出来るなら、今のうちに少しでも収穫しておきたい… そう思った矢先のことだった。 このタイミングを逃したら、予定していた20日も 悪天候で時期を逃すだろう…と思った。 オリーブの成熟度合いは、収穫を待たない。 収穫の時期に早い遅いは、ポリフ

          今年の収穫状況は…

          これから数日間、天気が悪くなる…という事で、 20日ごろのはずだった予定を少し早めることにした、今年の収穫。 ちょうど良いタイミングで、収穫隊の予定があいたことは、 幸いの出来事だった…と思わずにはいられない…からの、半分で雨天中止。 イタリアの天気には悩まされます。

          これから数日間、天気が悪くなる…という事で、 20日ごろのはずだった予定を少し早めることにした、今年の収穫。 ちょうど良いタイミングで、収穫隊の予定があいたことは、 幸いの出来事だった…と思わずにはいられない…からの、半分で雨天中止。 イタリアの天気には悩まされます。

          秋の空とオリーブ畑

          今年は、本当に雨が多い。 この時期に、青々とした雑草に囲まれているオリーブ畑は 今年が初めて…のような気がする。 先日、このオリーブ畑の地域で すごい量の雨が降った事を ウェブニュースで知った。 少し、心配になる。 その翌日、アレッサンドロから電話があった。 「いやぁ、凄い雨でね、うちの納屋は水浸しになってしまったよ。」 こんなことも、今年が初めて。 アレッサンドロは、我がオリーブ畑より上の方に住んでいるのだけれど 被害があった納屋は、下の方にある農地の一角。 おそらく

          秋の空とオリーブ畑

          今年の収穫隊をどうしよう…続き

          あれから数日が経ったある日、 アレッサンドロから連絡があった。 「お宅のねオリーブ畑を見てもらったんだけれどね、100kgあたり80ユーロくらいって言うんだけれども、どうしよう。」 相場でいくと、少々高いのだそうだ。 でも、昨年は、時給だったし、 重さから換算すると、もっと高かった。 ここのところ、収穫隊の値段は年々高くなっていて 労力がかかる割に、収穫量が少ないことから 時給で計算するところが少なくない。 それを、収穫量でやってくれるのだから、ありがたいと思う。 「い

          今年の収穫隊をどうしよう…続き

          今年の収穫隊をどうしよう…

          雨が降っては、晴れ 晴れたと思ったら、雨が降る。 ここのところのオリーブ畑は、 ますます、緑に覆われている。 昨年は確か、10月の1日ごろには すっかり黒く熟した実を沢山つけていた記憶があるけれど 今年はどうだろう。 少しばかり、遅い気がする。 オリーブ畑での、ここのところのもっぱらの話題は 誰に収穫をお願いするか…ということ。 ついこの間も、こんなことを書いていたっけ。 お隣のおばちゃんと話していると、 自然とそんな話題になる。 昨年までは、搾油所の人のおすすめの収穫

          今年の収穫隊をどうしよう…

          雨が降り続き、急に冷え込んだトスカーナ。 日中は良いものの、夜はまるで、冬のよう。 北部の方では、さらに悪天候が予想されている。 今年のオリーブも、あともう一息…というところだけれど 成熟具合は、昨年に比べると、ゆっくりしているような気がします。

          雨が降り続き、急に冷え込んだトスカーナ。 日中は良いものの、夜はまるで、冬のよう。 北部の方では、さらに悪天候が予想されている。 今年のオリーブも、あともう一息…というところだけれど 成熟具合は、昨年に比べると、ゆっくりしているような気がします。

          毎年考えること

          9月も半ば。 最近は、雨がよく降って、 朝晩は、ひんやりする時もあり、 だいぶ過ごしやすい日々になってきている。 縁あって知り合った、隣町に住むベルギー人夫妻が オリーブ畑にやってきた。 イタリアで、イタリア人以外の人と、 その暮らしのあれこれを話すのは なかなか面白いものである。 海に近くて、自然に囲まれ 理想に近い老後の生活を送るために 拘った彼らの家にも3ヘクタールほどのオリーブ畑がある。 昨年は、300リットルほどのオリーブオイルが搾り取られたんだそうだ。 「

          毎年考えること

          私に出来る何か

          一旦、涼しくなったかな…と思ったのは幻か、 まだまだ暑い9月の始まり。 昨年に比べたら、雨が少ないせいか 昨年のようなコバエの影響も 今のところは、少ない模様。 ただ、今年は、雑草が多くて 昨年ほどの花には恵まれなかったから 沢山出来ているオリーブの実の その味がどうなのか…が、気になるところでもある。 つい先日、 「イタリア、チュニジアからオリーブを買ったらしいね…」とは 友人から聞いた話。 昨年も大量に輸入しているし、 今年は、南イタリアで水不足の話もあったから その

          私に出来る何か

          楽しみ

          夏のオリーブ畑。 今年の夏は、雨が少なかったから、 カラッカラなのだけど それでもオリーブの実は、少しずつ大きくなっていて 黄緑色に輝いている。 収穫まで、あと1ヶ月半。 今年の出来が楽しみでもあります。 #夏の1コマ

          私だって食べたい

          8月も終わりに近づき 夏の真っ只中の、あの暑さに比べたら 少しだけ過ごしやすい日々を迎えている。 オリーブ畑の片隅では、 猫の額ほどの小さなところで家庭菜園もどきをしている。 昨年までは…いや、この春先くらいまでは、 レタスもちゃんと育っていたし、 昨年なんかは、植えたトマトが豊作で あまり買わずに済んだのに なぜか今夏は、からっきしダメ。 昨年に比べ、今年の夏は雨が少ない…というのもある。 植えたトマトの、1/4は、昼間の40度近く続いた暑さにやられてしまった。 あとは

          私だって食べたい

          暑い日が続いているイタリア。 フィレンツェでは、41度を記録したという。 あまりにも暑すぎて、なかなかオリーブ畑まで足が向かなかったのだけれど、 昨日少し雨が降って、幾分、気温が和らいだから、 たまには、足を向けてみようと思う。

          暑い日が続いているイタリア。 フィレンツェでは、41度を記録したという。 あまりにも暑すぎて、なかなかオリーブ畑まで足が向かなかったのだけれど、 昨日少し雨が降って、幾分、気温が和らいだから、 たまには、足を向けてみようと思う。

          夏をオリーブ畑で過ごす

          8月も、1/3が過ぎ去ろうとしている。 さすがに暑い日が続いていて、 オリーブ畑を闊歩しようと思っても 3列目くらいで滴り落ちてくる汗に負けて 家の中へ戻る日々。 なんだかんだ言っても、やっぱり夏。 暑いです。 昨年は確か、定期的に行ったり来たりしたと思うのだけど 今年はオリーブ畑で過ごしてみようと思っている。 よく、「暮らすように旅をする」と言う言葉を聞くけれど 「オリーブ畑に暮らすように滞在してみる」 というのも良いんじゃないかと思って。 ただ、暑過ぎて、 昼間の

          夏をオリーブ畑で過ごす