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私55歳 夫60歳の日常         夫うつになる③

今週の月曜日に夫はある心理療法の無料相談に行った。

どんな話をしているのだろう…と気になる。私は夫の帰宅を待った。

「ただいま~」

「おかえり~」

(どうだったんだろう、どんな感じだったんだろう…と心の中で思いながら夫が話してくれるのを待った。本当は帰ってくるなり、ねぇ、どうだだった?と聞きたかったのだけど。)

「行ってきたよ、○○さんという人でね、公認心理士なんだって。何もする気が起きない事や、夜眠れない事、何でこんなことになってしまったんだろうとか、このままやる気が起きないままだったらどうしようとか、服薬への抵抗感、今までの経緯を話したよ。そしたら、まず、あなたは自分がうつなんだということを認めて、抗うつ剤を飲んだ方がいいと思います、って言われたよ。」
「うん。」
「誰でもうつになる可能性はあります。心理療法を受ける前にまずは睡眠をとる、脳を休ませる事が大切ですよ、と言われたよ。
………。まずは認める………か。………。抗うつ剤か………。」

夫は終始機嫌よく話してくれた。時々微笑んだりして。
ああ、良かったな、話しやすい人だったんだなと思った。

私は夫がうつだという事を自分で認め、抗うつ剤や入眠剤を飲むことを期待した。いや、この話を聞く前からそう思っている。そしてそれを口にしたいと思っている。
でも、それを私が言ったところでするかしないかは夫が決めることなのだ。
(と物分かりがいいような事を書いても言いたい私がここにいるのだ。)

「信頼できる医療機関に紹介も出来るのでいつでも言ってください、と言われたから、とりあえずは、今行ってる心療内科の予約が来週あるからそこに行ってから考えるよ。」

考える?何を?私は何を考えるのかが分からなかった。

今行ってる心療内科は遠いから別の所に変えたいという様な事を言ってたじゃないか。それに今日の公認心理士さん、気に入ったんじゃないの?と思った。

仕方がない。

これは夫が決めることなのだ。
私が決めることではない。

あー、イライラする。

私が決めることではないと思いながらもイライラする。
人の心は相反する感情が同居するもんねー、と言い聞かせる。

最後まで読んでくださりありがとうございます。






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