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アルビノ

満ちる月の夜には

歩み寄るもののある不思議

掬うように左の手で

青い月の下を支えてみて

言ってみたなら

君の利き手に何か

伝わるかもしれない

夜伽草子の成れの果て


白いカモシカが駆け抜ける

素知らぬ顔の君の

細い声を乗せて

谺が木霊を呼んで

満ち満ちてゆく卯の花色

山々の背はうっすらと光り

蒼きその球体のほんの端っこ

いよいよ触れて

或いは遠ざかって


鼓動より夢より地球より

大きく切なる想い

光を受け続けた

紺滅色のこちら側で 

受け止めたのは

人差し指で弾いて

コロコロと笑った

君が心




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吾音萌音
あたたかなご支援をありがとうございます❤ みなさんのお心に寄り添えるような詩を形にしてゆきたいと思っています。